引き締まったボディは、いつだって女性の憧れの的ですよね。食事によるカロリー制限と運動を取り入れながら綺麗にやせることが、女性にとっては“良いダイエット”になります。
今回はボクサーの筋トレをうまく取り入れ、すっきり痩せる方法を解説していきます。
この記事の目次
ボクサー減量とダイエットの違い
ボクサーのトレーニングをダイエットに活用する場合、気を付けたいのは、ボクサーの減量と筋トレは試合の時にベストな目標へ持っていくためである、という事実を頭に入れておくことです。短期間で行い、試合が終わればむしろよく食べ、一定の休息をして普段通りに戻っていきます。
ボクサーの減量とダイエットは、ある意味全く別の方法だとも言えるでしょう。従って、ボクサーの体重と体質によっては、パンチスピードを上げるために、減量では敢えてリバウンドさせる方法も用います。
その方法の一つが「水分を抑えてしまう」というものです。これにより、体重が軽くなりフットワークが素早くなります。
しかし試合前では、水分補給を上手に取り入れ、体を元の体重に戻すリバウンドを行う場合があるのです。そうなると、ダイエットにそのまま活用するにはリスクが高くなります。
ダイエットは「見た目を変える」のが目標
筋肉質な体というものをどう考えるかによって、筋肉の鍛え方は異なります。女性らしい体の丸みを作っているのは、皮下脂肪と呼ばれる存在です。女性は男性に比べ、内臓脂肪はつきにくいと言われます。これは女性の体質に大きな影響を与える、女性ホルモンのおかげです。
そのため、まるでボクサーのようなムキムキの体が、果たしてその人の本当の理想の体型なのかはよく考えておく必要があります。体型は細くてスタイルが良くても、胸元まで脂肪がとれてしまっていては、女性本来の理想体型とはかけ離れてしまいます。
女性が筋トレを行う場合は、女性特有の体型を理想に近づけるものであって、男性とは違った筋力をつけていくことになります。とにかく自分の見た目を変えていくこと、それが女性の筋トレと筋肉のつけかたの理想像ではないでしょうか。
ボクサーの筋トレから学ぶべきこと
食事編
筋肉を確実に鍛えていくためには、筋肉に必要な食事を心がけなければなりません。それには女性の場合、余分な皮下脂肪を上手に燃焼していく必要があります。
女性が男性よりも太りやすいと言われる原因として、「高カロリー」が最初に挙げられます。中でも「糖」ですね。糖とは砂糖やハチミツなどのような、そのまま食べて甘い食材の事ではありません。
消化されて筋肉や体のエネルギー源となる、炭水化物のことです。あっさりしたフルーツにも糖は含まれているので、注意しましょう。
まず低カロリーの代表は、野菜です。これを炭水化物の代わりとして、減った炭水化物の分、腹持ちの良いように食物繊維が豊富な物に置き換えます。次に筋肉が必要とするアミノ酸などが多い、タンパク質を増やします。この「総量」つまり1回分の食事量を減らしていくわけです。
まずこの食生活に慣れて、間食を控えることで脂肪が付きやすい体質を変えられます。良質なたんぱく質と、普段よりも抑えた炭水化物、それと低カロリーの3つは筋肉のためです。
炭水化物を完全に摂らなくなると、今度は体力が落ちますから、減らし過ぎに注意しましょう。では次に具体的な筋肉の鍛え方、筋トレについて説明していきます。
運動編
前述したように、女性のダイエットで最も重要なのは、「皮下脂肪を落とすこと」につきます。男性とは違って複数の筋トレを取り入れて、筋力と必要な体力に応じた筋肉をつけさせることが重要です。それには「余分なカロリー」は必要ありません。
太った女性程、筋肉が弱くなっていることがあります。太りすぎなら最初にやるのは、食事制限により脂肪を溜めにくい体にする食事制限を長く続けることです。筋トレは、そこから先に本格的に始まります。
余分な皮下脂肪がある中での運動は、関節を痛めやすいのです。いきなりのジョギングや、ハードな運動は始めるべきではありません。
筋トレは「瞬発力」と「持久力」の2つを上手に使います。間違っているのは、ジョギング1本とか、ウォーキングだけで筋肉を鍛えようとすることです。これは女性向けの筋肉トレーニングではありません。
それに体重が減ったからといって、直ぐにきつい運動を始めるのも、女性は避けた方が良いです。まず室内から手軽に出来る「瞬発力」を鍛えていきましょう。
女性向けボクサー流筋トレ①つま先ジャンプ
自宅の室内では無理な場合は、公園などの野外でも構いません。つま先を使ったジャンプを筋トレに取り入れると、腹筋や背筋とふくらはぎを鍛えられます。
両足でジャンプする時、左右の手を交互に真上にあげます。この時、背筋を伸ばしてお腹を伸ばすことがポイントです。腹筋は背筋の発達を使って、一緒に鍛えていきます。1セット3分間として、2回やります。これは運動としては無酸素運動で、筋肉そのものを鍛える簡単な筋トレです。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=gUWZkEmytj8]
女性向けボクサー流筋トレ②ストレッチ
室内で出来る最も簡単な筋トレが、ストレッチです。
関節を良く動かし、普段では使わない筋肉を筋トレで鍛えていきます。床に敷くヨガマットやストレッチマットがあると便利です。
最初に両足を大きく肩幅以上に開き、お尻を後ろに突き出すように、腰をかがめます。呼吸はゆっくり行いながら、両手を膝に置き、非常にゆっくりと上体を上に持ち上げるように立ち上がります。再び同じ姿勢に戻るのですが、この運動は1回で約30秒以上かけると効果的です。
大きく開いた両足はそのままで、両手を胸元に軽く当てます。そのままの姿勢で、肩を体の中心に近づけるように、床に向けてゆっくり落としください。左右でゆっくりやって、それぞれ30秒は時間をかけます。両肩1セットで合計3回ほど行います。
今度は両足を揃えて、片腕を肩から上に真っすぐ伸ばし、伸ばした腕と同じ左なら左足、右足なら右足を大きく後ろにやって、反対の足側に曲げます。胴体を軽く捻るような動きなので、体の重心バランスがこれで鍛えられます。
次にマットの上で、両膝を肩幅ほどに開いて床につかせます。上体はそのまま起こした状態で、両手を真上、耳の後ろ側に沿って背伸びをします。両手を天井に向け、両手の手の甲を合わせると良いでしょう。このままゆっくり腹を中心に胴体を捻ってください。
左右合わせて合計1分くらいかかる動きで、これは計2セット行います。1セット終わるたびに両腕の肩の力を抜いて、ぶらぶら肩を回すようにすると、ストレッチとして効果的です。
女性向けボクサー流筋トレ③縄跳び
非常にシンプルな運動ながら、これも非常に有効な筋トレです。縄跳びはジョギング以上に瞬発力を必要とするので、ここで筋肉は「糖」を消費します。
やり方は縄跳びの紐は出来るだけ短く持ち、自分がジャンプしたら紐がようやく通過できる程度に調整します。この時、両腕は軽く開いておくのがコツです。慣れないうちは、両足でジャンプするだけにします。時間は3分ほどです。
3分運動したら5分休憩します。この動作に慣れ始めたら、次は片足、走るような動作などを加えていきます。女性の場合、この運動をするときは、バストをキチンと支えられるウェアを装着して行ってください。ジョギング用のタイトなウェアもオススメです。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=EE3UfUMvnNo]
女性向けボクサー流筋トレ④ウォーキング
女性の場合は、いきなりジョギングに挑戦しない方が安心です。むしろジョギングとウォーキングを、日にちを変えて交互に行う方が長く続けられます。
行う時間は食事前です。ウォーキングの速度はゆっくりなら1時間から2時間、短時間で済ませるなら“早歩き”にしましょう。ウォーキングの役割は「脂肪燃焼」のための有酸素運動です。
短時間で済ませる早歩きも、最低でも30分以上は継続してください。休憩を入れるなら1時間でも構いません。
夏では気温が低い早朝がオススメです。ウォーキングはコース選択に工夫をして、飽きないパターンを選んでください。ゆっくり歩く場合でも、普段とは違ってかかとをしっかり地面につけ、足裏全体で歩くように工夫をします。慣れたらどちらも1時間以上歩くのが理想です。
女性向けボクサー流筋トレ⑤ジョギング
ボクサーの行うジョギングは、単に“走るだけ”とは違います。非常に緩急がある運動です。初めはゆっくりで、途中からダッシュ、またゆっくり走るなど、パターンが一つではありません。これがバランスの良い筋肉をつけることになります。
一般的なジョギングは、距離を稼ぐだけのマラソンと同じような運動ですが、こちらは距離を問題にしません。短い距離の中で緩急をつける方法です。そのため時間は短く、30分から40分で充分です。
最も良くないパターンは、ダラダラとつま先だけで走ることです。関節を痛めるだけで、女性の運動方法としては相応しく無いでしょう。
またジョギングシューズは、靴底が薄めの素材が柔らかい物を選んだ方が安心です。一般的なシューズは足裏が柔軟に曲がらない事が多いので、厚めの靴底は避けた方が良いですね。
またジョギングをする時は、何も持たずにいくようにしてください。30分から40分の運動で脱水症状を起こす人は、最初から運動には向いていない不健康な人です。マラソンや一般的なジョギングと、ボクサーの行う運動にはこういった筋肉の鍛え方、筋トレが違います。
汗をかくほどというよりも、筋肉をとにかく使って「糖」を消費させるのが目的です。基礎代謝をあげる一番の方法です。
ボクサーのように筋肉を鍛え続けるためには?
プロボクサーの場合、目標となる消費カロリーは大きく、1日の練習で1,600キロカロリーほど消費することが多いといわれています。これは成人が1日で必要とする、1,800キロカロリーから2,200キロカロリーのほとんどですよね。
トレーニング時間も午前と午後の2回、それに基礎練習1回が加わるので、1日中トレーニングにかけているようなものです。これは一般女性の筋トレとして考えた時、いくらなんでも無理がありますよね。
ダイエットの基本は、まず「健康的」であることが一番であり、女性は皮下脂肪と筋肉のバランスが重要です。そこで筋トレを長く続けるコツは、「一度にすべてをこなさない」事に尽きます。
筋トレを長く続けるためには、話が逆のようでも多少の筋肉がついてないといけません。普段運動をしていない人が、「今日からジョギングしよう」と考えても、なかなか続かないものです。
ご紹介した「女性向けボクサー流筋トレ」の1から4までなら、多くの方が長く続けられるはずです。そのうちの最低でも「1つを1年以上続けること」がダイエット成功のカギになります。
これは、それらが基礎体力をつけてくれるからです。基礎体力も付いていない人が、応用などできません。ストレッチの習慣が無い人が、ウォーキングで1時間も2時間も歩けるはずも無いのです。軽い運動で構いませんが、筋トレは継続しないとやる意味が無いのです。
特に一般的なジョギングは、筋肉を鍛えるというよりも「持久力」に着眼した運動方法です。確かに血行が良くなったり、汗もかいて気持ちが良いものですが、関節を痛めやすいという欠点があります。
マラソン選手がスリムなのは、競技に適した体になっただけで、それでスタイルが完璧かといえば、それは話が違います。
もう一つ女性の筋トレで重要なのが、「鏡」です。それも必ず全身が映るものが最低1枚必要です。それに加えて体重計ですね。
筋トレに慣れてない人は、体の変化がなかなかわかりづらく、「思ったように引っ込んでくれない」と嘆く方が多くいらっしゃいます。しかし「太ももだけ細くしたい」とか、「腕だけ」というのは、結構難しいことなのです。
ボクサーの筋トレ法から学ぶダイエット方法についてのまとめ
・低カロリーな食べ物と炭水化物を抑える
・運動は、複数の筋トレを取り入れる
・太り過ぎなら、脂肪を溜めにくい体にする食事制限をする
・女性ボクサー流筋トレでおすすめ
「つま先ジャンプ」「ストレッチ」「縄跳び」「ウォーキング」「ジョギング」
・筋トレを長く続けるコツは、一度にすべてをこなさないこと
皮下脂肪は、それこそまんべんなく、普段使わない筋肉の上に溜まってしまっています。しかもそれは数年以上かけて蓄積した頑固なものです。筋肉はそうした皮下脂肪を減らさない限り、効率的に鍛えていくことができません。
自分の本当のスタイルは常に把握しておき、最初はガッカリして見たくなくても、自分の姿の微妙な変化には敏感になるべきでしょう。女性らしい魅力あるスタイルのために、上手にボクサーの筋トレ術を活用していってくださいね。