食欲がない時は、どうしたら良いのでしょうか?食欲不振だからといって、食べないままでいると、体調がさらに悪くなって、食欲がさらになくなるという悪循環に陥ります。
食欲がない原因と食欲を増やす方法をまとめました。食欲不振に悩んでいる人は、これを読めば食欲不振が改善するはずです。
食欲がない9つの原因
食欲不振に悩んでいる人は、食欲がない原因を知りましょう。食欲不振になる原因は9つあります。食欲がない原因を1つ1つ説明していきます。
ストレス
食欲がない原因の1つ目は、ストレスです。あなたの食欲不振は、ストレスからきているのかもしれません。
ストレスを感じると、交感神経が優位になります。交感神経が優位になると、胃腸の動きが悪くなるんです。交感神経は攻撃・活動のための神経ですので、ゆっくり食べている場合ではないのです。そのため、胃腸の動きを悪くして、食欲を落としてしまうんですね。
運動不足
食欲がない原因の2つ目は、運動不足です。あなたは、定期的な運動をしていますか?運動をしていないと、お腹がすきにくいというのもありますが、運動をしないと胃腸の動きが悪くなってしまうのです。胃腸の動きが悪くなれば、食欲不振になりますよね。
胃腸が疲れている
食欲がない原因の3つ目は、胃腸が疲れていることです。暴飲暴食などで、消化に忙しい期間が続くと、胃腸は疲れてしまいます。
働き続ければ、疲れてしまうのは当たり前ですよね。胃腸が疲れれば、胃もたれや胸やけが起こって、食欲が低下するんです。
便秘
便秘も食欲がない原因です。便秘になっているということは、腸の動きが悪くなっている証拠です。便秘で腸に便が詰まっていれば、腹部膨満感が出てきて、便が胃のあたりまで詰まっているような感覚になりますよね(実際は胃まで詰まることは絶対にありませんが)。
便秘になると、胃腸の動きが悪くなる上に、腹部膨満感が出てきますので、食欲不振になるのです。
つわり
食欲がない原因は、もしかしたらつわりかもしれません。妊娠の可能性がある女性で、ここ最近食欲がないという人は、妊娠を疑ってみましょう。
一般的には妊娠5~6週(生理予定日の1~2週間後)からつわりが始まりますが、早い人だと生理予定日前後から始まります。一般的な妊娠検査薬は妊娠5週頃から使えますので、心当たりがある人は、検査してみると良いかもしれません。
自律神経の乱れによる不調
自律神経が乱れることでも、食欲不振になります。自律神経のバランスが乱れると、交感神経が優位になりますので、ストレスを感じている状態と同じになり、食欲がなくなってしまうのです。
自律神経が乱れる原因は、不規則な生活や更年期障害などがあります。
また、夏バテも自律神経の乱れが原因と考えられています。高温多湿の環境がストレスになり、体温調節機能が上手く働かなくなったり、暑い屋外とクーラーが効いた室内の温度差で、自律神経が乱れて、食欲不振になってしまうのです。
風邪などの体調不良
食欲がない原因の7つ目は、風邪などの体調不良です。風邪やインフルエンザなどで体調不良になると、食欲がなくなりますよね。
これは、体が風邪やインフルエンザのウイルスと闘うために、消化機能を後回しにして、消化に使うためのパワーをウイルスとの闘いに回そうとしているんです。
また、胃腸にウイルスが侵入すると、そこで感染を起こして、胃腸炎を起こしてしまうので、食欲不振になってしまうのです。
消化器系の病気
消化器系の病気も食欲がない原因です。逆流性食道炎や胃潰瘍、胃炎、十二指腸潰瘍のほか、肝臓や胆嚢、膵臓の病気でも、食欲不振は起こります。
アルコールの飲み過ぎ
アルコールを多飲する習慣も、食欲がない原因の1つになります。アルコールの分解は、肝臓で行われますよね。アルコールを飲み過ぎると、肝機能が低下し、さらに膵臓や胃にも負担がかかってきますので、食欲不振を引き起こします。
食欲を増やす8つの方法
食欲不振に悩んでいる人は、食欲を増やす方法を実践する必要があります。食欲を増やすためには、どんな方法があるのか、おすすめの食欲を増やす方法を8つご紹介していきます。
少量ずつ食べる
食欲を増やす方法の1つ目は、少量ずつ食べることです。1回の食事量が多いと、それだけ胃腸に負担をかけてしまいますので、胃腸を労わるためには少量ずつ食べるようにしましょう。
食欲がない時には、「いっぱい食べないと!」と思うものですが、一度にたくさんの量を食べようと思うと、それがプレッシャーになることがあります。また、一度にたくさんの量を食べるよりも、1回の量を少なく、回数を増やしたほうが、胃腸に負担がかかりません。
胃腸を労われば、本来の機能を取り戻すことができて、食欲を増やすことができますので、食欲不振の時は、少量ずつ食べるようにしましょう。
消化に良いものを食べる
食欲を増やす方法の2つ目は、消化に良いものを食べることです。食欲がない時は、胃腸が弱っている、消化機能が低下していることが多いので、消化に時間がかかるものを食べると、さらに食欲不振になってしまいます。
消化に良いものは、繊維質や脂質が少なく、柔らかいものです。具体的には、おかゆや柔らかく煮込んだ野菜スープ、鶏のささみや白身魚、豆腐などですね。
消化に良いものを食べて、胃腸を労われば、疲れた胃腸は回復して食欲が増えるはず方法です。
運動をする
食欲を増やすためには、運動をしましょう。運動をすることで、胃腸に刺激を与えられますので、胃腸の機能がアップします。
運動をすれば、便秘解消にも効果がありますので、適度な運動をする習慣をつけましょう。もし、今まで全く運動をしていないという人は、お風呂上がりのストレッチから始めてみてはいかがでしょうか?
規則正しい生活を送る
食欲を増やす方法の4つ目は、規則正しい生活を送ることです。規則正しい生活を送ることで、自律神経のバランスを整えることができます。
・早寝早起き
・質の高い睡眠を取る
・朝起きたら、太陽光を浴びる
・ストレスは溜めこまない
・適度な運動
・1日1回リラックスタイムを作る
これらを実践して、自律神経のバランスを整えれば、胃腸の機能がアップしますので、食欲がわいてくると思います。
食べられるものを食べる
食欲不振の時は、食べられるものを食べるようにすることも食欲を増やすためには大切です。食欲不振の時は、「栄養のあるものを食べないと!」と思いがちですが、そんなことはありません。
栄養のあるものといえば、焼き肉やうなぎなどカロリーが高くて、消化しにくいものを思い浮かべると思いますが、食欲がない時にそんなものを食べてしまったら、胸やけ&胃もたれで余計に食欲不振になります。
食欲不振の時は、まずは栄養のことは考えず食べたいものを食べるようにしましょう。プリンでもアイスクリームでも、おかゆでも野菜スープでも味噌汁でもフルーツでも、食べたいと思ったものを無理のない範囲で食べるようにして下さい。
食欲増進効果のある食品を食べる
食欲を増やす方法の6つ目は、食欲増進効果のある食品を食べることです。次のような食品は、食欲増進効果があるとされています。
・お酢
・梅干し
・かんきつ類
・トマト
・パイナップル
・唐辛子
・香辛料
・セロリ
・ニンニク
・しょうが
酸味のあるものは、唾液の分泌を促進し、食欲を増加させます。唐辛子や香辛料、香りの強い野菜なども、食欲増進効果がありますね。
食欲が全然なくて、サッパリしたものを食べたい時は酸味のあるものを、食欲が少し回復してきたときは、香辛料を使ったカレーなどを食べると良いと思います。
アルコールを適量飲む
アルコールも食欲を増やす効果があります。アルコールは飲み過ぎると、肝臓を疲弊させて、食欲をなくす原因になりますが、適量なら食欲増進効果があるのです。
アルコールは胃液の分泌を促して、消化機能を高めてくれる作用があります。
ビールを飲むと、胃でガストリンというホルモンの分泌が促進され、胃液の分泌は増加します(文献④)。この作用は、ビール、ワインにも認められますが、ウイスキーや単なるアルコール(エタノール)を飲んだ場合には、その作用がなかったという報告もあります
アルコールの飲み過ぎはNGですが、適量なら食欲を増進してくれますので、ビールなら1日500ml、ワインならグラス1杯を目安に飲むようにすると良いでしょう。
ただ、空腹時に飲むと、一気にアルコールが回りますので、アルコールを飲むならゆっくりとしたペースで飲むように気を付けてください。
食欲増進のツボを刺激する
食欲増進のツボを刺激することでも、食欲を増やすことができます。食欲増進に効果のあるツボは「中脘」と「足三里」です。
中脘はおへそから指5本分上にあるツボです。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=zJ9LVv15-o8]
足三里は膝の外側の出っ張った骨の内側のくぼみから、指4本分下にあるツボです。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=_j695Q5ZwAI]
食欲増進のツボを刺激して、食欲不振を改善するようにしましょう。
食欲がない原因と食欲を増やす方法についてのまとめは・・・
「ストレス」「運動不足」「胃腸が疲れている」「便秘」「つわり」「自律神経の乱れが原因の不調」「風邪などの体調不良」「消化器系の病気の可能性」「アルコールの飲み過ぎ」
・食欲を増やす方法
「少しずつ食べる」「消化に良い物を食べる」「運動をする」「規則正しい生活」「食べられそうな物を食べる」「梅干しやトマトなど、食欲増進効果がある食品を食べる」「アルコールを適量飲む」「食欲増進のツボを押す」
食欲がない原因と食欲を増やす8つの方法をまとめました。食欲不振の時は、「とにかく栄養のあるものを食べなければ!」と思ってしまって、間違った食べ物を選択してしまうことが多いのですが、胃に優しいもの、食べたいものを少量だけ食べるようにしましょう。
それでも、食欲が増えない時は、胃潰瘍などの病気の可能性がありますので、早めに医療機関を受診して、きちんと検査を受けたほうが良いと思います。