靴を選ぶとき大切なのが、正確な足のサイズを把握し、きちんとあったものを選ぶことです。靴選びは健康をも左右すると言われていますが、意外と自分の足のサイズは大体でしかわかっていないものではないでしょうか。
自宅でできる足のサイズの測り方や平均値を見ていきましょう。
足の大きさの割り出し方
足のサイズというのは、足の「長さ」と「幅」、その2つを測ることで割り出せます。測る場所は足裏全体と、足の最も幅のある個所です。
スポーツ選手がきちんと靴を選ぶ場合や、オーダーメイドで靴を作ってもらう場合には、かかとの大きさを計測することもありますが、一般的にはそこまで正確な測り方をしなくても問題ありません。
足の大きさは、実は背丈とはあまり関係が無く、体重と重心が最も多く関係しています。それに遺伝的要素が加わりますので、同じような身長の人を比べても、足の大きさはそれぞれ異なるものです。
日本人の現代人と古代の日本人では、足の長さはそれほど大きな違いはないということも知られています。
またどのような地域で生活しているかによっても、足のサイズに変化があると言われています。実際に西洋の寒い地域に暮らす人々を見た時、足裏からの体温の放熱を防ぐ意味で、足は身長に対して小さいといったこともあります。
さらに夜に寝てから朝までの間に、自分の体重がかかることやむくみなどで足の幅は変化していきます。中でも朝から夕方まで、より活発に動く時間帯に大きな変化があるとされているのです。
足の長さの測り方
足裏の長さを「足長」と呼び、つま先の最も長い指、通常は親指の隣にある指が長いので、そこから「かかと」の先端までの長さを計測します。計測する時間は、最大値を知りたいなら夜、それ以外は朝が良いですね。
従って靴を選ぶときは、足の大きさが昼間の活動で広がるため、夕方から夜に測るのが便利です。もちろん、朝夕測って平均を取るのもいいでしょう。普段、歩くことが多い人なら、夕方に測ることをおすすめします。
まず固い床、フローリングなどの場所で行う測り方をご紹介します。白いA4くらいの紙を用意し、短い方の1辺と平行に定規で直線を引きます。線はサインペンくらいの太さが良いです。
今度は紙を短い1辺を上にして、長い辺を合わせるように2つ折りにします。これで先ほど引いた線に対して、直角になる直線の目安が出来るので、定規を当ててサインペンで直線を引きます。
先ほどの紙を、短い1辺の方をつま先側にして、引いた線につま先を合わせます。足のサイズの基本は、「足裏の最も長い部分」ですので、個人差があるでしょうから、最も長い足の指をラインに合わせます。この時、縦横の線が交差するところに指を置きます。
足をつけたまま動かさないようにして、左右を見ながら、かかとで最も出っ張っている部分を縦のラインに合わせます。大抵の場合は、親指の隣の指と垂直に下したラインが縦のラインと合うはずです。
ここまでできたら薄くて固い定規を用意して、かかとに垂直に立てて紙の縦のラインと直角になるように大体合わせます。そのまま定規に沿って線を引いていき、その横の線とつま先側の線の長さを測れば、「足長」がわかるというわけです。足の大きさの基本となる値ですね。
足の幅の測り方
靴選びには足の長さの他に、「足幅」も必要となります。この測り方はメジャーがあると便利ですが、無くても正確に測る方法があります。テープ状の紙、あるいはビニール紐でも構いません。測り方は、以下の方法で行います。
足の小指の付け根あたりに、ふくらみがある部分があると思います。そこから親指の付け根部分のふくらみのある部分まで、この頂点同士を結んだところを、ぐるっと計測するテープ状のもので一周させて測ります。幅といっても、足の太さを測るような感じです。
メジャーを使わない場合は、一周させたテープ状のものを互いに少しずらして、そこに鉛筆などで印をつけます。あとはそれを足から外して、印同士の長さを測れば、それが足幅になります。
これも計測する時間の目安は足長と同じです。革靴などを選ぶときは、この足幅の大きさも非常に重要なポイントです。
足の長さと靴のサイズについて
足の長さは、日本では靴のサイズもセンチ表記です。実寸値ですので、20センチから5ミリ刻みで大きさが変わるようになっています。5ミリというと微妙な違いに感じますが、足の長さに関しては20代を過ぎた頃から、あまり大きく変わることはありません。
足の長さは骨格によって決まるため、たった5ミリの差でも靴を履くとかなり影響が出てきます。
次に重要なのが足の幅で、靴では「E」ですとか「EEE」などと表記されています。スニーカーなど紐靴がついた靴だと、紐である程度幅は調整できるので表記が無いものがあります。足幅は、普段から測り方を知っておくと非常に便利ですよ。
足のサイズの平均
骨格によって足のサイズに差があるとは言え、多くの方が平均値に収まる足を持っているのが事実です。
例えば、日本人に一番多い足のサイズ平均は、男女で長さ24.5センチから26.5センチまでの間で、幅に関しては25.5センチの場合、Eで243ミリ、EEで249ミリ、EEEで255ミリとなっています。EEEEは滅多にありませんが、平均的な足幅は261ミリです。
正し、同じ身長で足幅が大きく感じても、サイズの平均値からみればEとEEでは6ミリ程度しか変わりません。日本人の平均からしても、特別足が大きいと感じるのは、靴のデザインで錯覚している場合も多いんですよ。
女性の中には、自分の足は幅が広いから華奢なデザインの靴が履けない、と思っている方もいるかも知れませんが、靴の幅さえきちんと選べばどんな靴だって綺麗に履きこなせるのです。
一般的には、男性ではEEとEEEが最も多く、よく靴屋でも「Eスリー」とか呼ばれています。革靴などでは、この足幅はかなり履き心地に影響するので、キチンと測ってから、測り方、サイズを把握した方が靴選びに便利です。
自分の足に合った靴を選ぼう
・足の長さを測る時間は、夜か朝がおすすめ
・足の長さの測り方は、紙の上に足を置き、定規で測る
・足の幅の測り方は、メジャーで足の太さを測るイメージで1周させる
・足の長さサイズの平均は、男女で24.5~26.5cm。幅は、261ミリ
以上のように、自分の足をしっかり正確に測ると、靴選びでは非常に便利です。靴を買う時は、必ず夕方に選ぶようにしましょう。朝と夕方では、足裏はむくみや体重で幅が変わるからです。革靴なら靴ベラを用いてようやく入るくらいがジャストサイズと言われています。