むくみが出ると、全体的にぼんやりと太ったように見えますよね。ふくらはぎがむくむと、ブーツが入らなくなりますし、顔がパンパンにむくむと、顔がいつもの1.5倍に膨らんだように見えます。
むくみは太って見えますが、実際に体重は増えるものなのでしょうか?むくみと体重の関係をまとめました。
むくみとは何?
むくみとは具体的にどんな状態なのか知っていますか?「足がむくんだ」というのは、一体何が起こっているのでしょうか?
むくみとは、余計な水分が細胞と細胞の間に溜まってしまった状態です。普段以上に水分が溜まっているので、膨張して太って見えるのです。
通常の状態も、細胞と細胞の間には水分があります。細胞外液と言われるものです。正常な状態だと、細胞外液は増えすぎることもなく、減りすぎることもなく、一定の量を保っています。
でも、何らかの原因で、血管から血液の水分が染み出して、細胞外液になってしまうことがあります。この血管から水分が染み出して、細胞外液が増えた状態がむくみなのです。
むくみと体重の関係
むくみがあると、太ったように見えますよね。足がむくめば、パンプスが入らない。ふくらはぎがむくめば、ブーツがはけない。顔がむくめば、パンパンになる。むくむと細胞外液が増えますので、どうしても太ったように見えるのです。
「太る=脂肪が増える、体重が増える」ですが、むくみの場合は、体重が増えるのでしょうか?むくみがあると体重は間違いなく増えます。
脂肪が増えるわけではないので、体重が増えても厳密には太ったとは言えませんが、むくみは水分が増えますので、体重は間違いなく増えるのです。
では、むくみがあると、どのくらい体重が増えるものなのでしょう?朝よりも夜の方がむくみがひどくなりますよね。朝と比べると、夜に1kg増えるのは特に変なことではありません。つまり、むくみで1kg増えるのは、普通のことなんです。
また、女性は生理前になると1~3kgも増えることがあります。これも、むくみが原因です。生理前になると、プロゲステロンというホルモンが分泌されて、水分を溜めこむようになるので、むくみが原因で体重が増えていくのです。
ひどいむくみ(浮腫)の場合には3~4日で10kgも体重が増加することもありますが、肥満の場合にはここまで極端な事は有りません。
3~4日で10kgも増えることもあるなんて、むくみは怖いですよね。ただ、3~4日で10kgも増えるのは、健康な人間の場合はあり得ません。病気の場合に限ります。
ただ、健康な人でも1kg程度むくみが原因で体重が増えるのは、別に変なことではないことを知っておきましょう。むくみがひどくなれば、体重も比例して増えるのです。
急な体重増加はむくみを解消!むくみ解消法5つ
1日で体重が1kgも増えてしまったという場合、それは脂肪が増えたのではなく、むくみが原因で体重が増えた可能性が高くなります。なぜなら、1日で体重が1kg増えることは、通常の生活を送っている場合はあり得ないからです。
脂肪を1kg溜めこむには、7000kcalを摂取しなければいけないからです。しかも、1日の消費カロリー+7000kcalですから、8500~9500kcalを摂らなければいけません。
日常生活内で1日に8500~9500kcalを摂取するのは無理ですよね。でも、1日に水分を1kg(1000ml)飲むのは簡単なことです。また、1日に1000mlの水分を蓄えるのも簡単なことです。
そのため、1日に体重が1kg増えてしまった場合は、脂肪が蓄積しているわけではなく、むくみの可能性が高いのです。
ということは、むくみを解消すれば、ダイエットできて、体重がすぐに元に戻るということですよね。急に体重が増えた人は、まずはむくみを解消してダイエットしましょう。
利尿作用のあるものを食べる
むくみを解消するためには、まずは利尿作用のあるものを食べましょう。利尿作用があるものは、カリウムやカフェインです。
カリウムはナトリウムを排泄することで、一緒に余分な水分を排泄できますので、むくみを解消することができます。また、カフェインにも強い利尿作用がありますので、尿量を増やしてむくみを解消できるのです。
<カリウムを多く含む食品>
・アボカド
・納豆
・バナナ
・ホウレン草
・海藻類
<カフェインを多く含む飲み物>
・エナジードリンク
・コーヒー
・紅茶
・緑茶
・ウーロン茶
カリウムは健康な人であれば、過剰摂取をそこまで気にする必要はありませんが、腎機能低下や不整脈を指摘されている人は、摂取量は医師の指示に従ってください。
カフェインは適量であれば、摂取しても問題ないのですが、過剰に摂取すると、カフェイン中毒を引き起こし、最悪の場合は命を落とすこともありますので、短時間で多量のカフェインを摂取するのは止めましょう。
塩分を控えめにする
むくみを解消して体重を減らしたいなら、塩分を控えめにしましょう。ナトリウムは、体内に水分を溜めこむ性質があります。体内に余計な水分が溜まれば、血管外に溢れ出してむくみの原因になるのです。
塩分を控えめにすれば、むくみにくくなりますので、むくみを解消して、体重を減らすことができます。
味が濃いものが好きな人は、塩分を控えめにすると、物足りなさを感じると思いますが、香辛料や唐辛子、お酢、レモン果汁、わさび、だしなどを上手に使うと、塩分控えめでも、満足できると思います。
身体を温める
むくみを解消して体重を減らすには、体を温めましょう。体を温めると血行が促進されるだけでなく、リンパ液の流れも良くなります。
リンパはむくみの原因である細胞外液を回収する働きがありますので、リンパ液の流れが良くなると、むくみを解消できるのです。
体を温めるには、お風呂に入るのが一番です。湯船に入ってゆっくり入浴しましょう。お気に入りのバスソルトなどを使うと、さらに血行促進効果を得られますよ。
リンパマッサージをする
入浴して体を温めたら、リンパマッサージをしましょう。リンパマッサージをすることで、リンパの流れが良くなりますので、むくみを解消して、体重を減らすことができるのです。
顔のリンパマッサージは顔の中心から外側に向けて行います。口の周りや鼻、目の周り、おでこから耳の前・こめかみに向けてマッサージをして、耳の前やこめかみに老廃物と余分な水分を集めます。
それから、一気に上から下へ、首筋を通って鎖骨まで流すようにしましょう。そうすると、顔のむくみが取れて、スッキリ小顔になることができます。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=MsWPd2CO6Ew]
足は足の指先から足の付け根に向かって、少しずつほぐしていきながら、リンパを流すイメージでマッサージをしてください。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=tznkuWCyWuo]
リンパマッサージは痛いイメージがあるかもしれませんが、そんなに力を入れる必要がありません。リンパマッサージは気持ちよいくらいの力の入れ具合でOKです。
リンパは皮膚の浅いところを流れていますので、撫でるくらいの強さでも、リンパの流れを促進することができるのです。
運動をする
運動をすることでも、むくみを解消して体重を減らすことができます。運動をすると、筋肉を動かしますので、血液・リンパの流れが良くなり、むくみを解消することができます。
運動が好きな人、時間がある人は、ウォーキングやジョギングなどをして、汗をかくと良いでしょう。そうすれば、むくみを解消するだけでなく、脂肪を燃焼して、本格的なダイエットをすることができます。
時間がない人は、ストレッチをするだけでも良いですよ。筋肉を動かすこと、伸ばすことを意識してストレッチをするだけで、血液やリンパの流れを良くすることができます。
それでもむくみが解消しないなら病院へ
むくみを解消して、体重を減らす方法を5つご紹介しましたが、それでもむくみが全く解消せず、むしろどんどんむくみがひどくなっていくこともあると思います。
そういう時は、病気が原因でむくんでいる可能性が非常に高いので、早めに病院に行くようにしましょう。むくみが出る病気には次のようなものがあります。
・肝機能低下(肝臓の病気)
・腎機能低下(腎臓の病気)
・心不全
・下肢静脈瘤
これらの病気は命にかかわることがありますので、むくみが解消しない時は、早めに病院を受診してください。
ただ、女性で生理前という場合は、むくみを解消する方法を実践しても、プロゲステロンの作用で、むくみが解消しにくいので、女性は生理が終わるまで待ってみて、もう一度体重を測って、むくみの状態を確かめてからでも良いかもしれません。
むくみと体重の関係についての総まとめ
・むくみを解消する方法
「カリウムやカフェインなどを含む利尿作用のあるものを食べる」「塩分を控えめにする」「身体を温めたり、リンパマッサージをする」「運動をしたり、ストレッチをする」「病院を受診する」
むくみと体重の関係をまとめました。むくみが原因で体重が1kg増えることは、よくあることです。むくみが原因で体重が1kg増えたからって、ガッカリする必要はありません。
むしろ、むくみが原因なら脂肪を1kg落とすよりも簡単に体重を落とせて、ダイエットできますので、しっかりむくみを解消して、体重を増やさないようにしましょう!