じゃがいもは糖質が多い食べ物なので、ダイエット中は避けるように言われることが多い野菜です。国によっては主食になっていることもあるし、フライドポテトは高カロリー食で有名だし…。とても太りそうな印象があります。
でも、このじゃがいもでもダイエットができるというのです。実はこれにもきちんと研究された理由がありました。じゃがいもでダイエットできる仕組みと効果を最大限出すための秘訣をまとめました。
じゃがいもダイエットとは
じゃがいもダイエットを提唱したのは、料理研究家として知られる浜内千波先生です。
じゃがいもに含まれるタンパク質やポテトプロテインが、腸から出る満腹ホルモンやコレシストキニンを分泌させ、満腹中枢に働きかけます。そのため食べ過ぎが抑制されます
引用:浜内流じゃがいもダイエット/ 扶桑社より
実は、じゃがいもは満足度指数が1番高い野菜です。それがこのじゃがいも特有のタンパク質であるポテトプロテインのおかげ。
お米の代用として食べられていた時代もあったが、カロリーはお米の半分以下。しかも、最近の調査では、「満腹指数」がお米の2.5倍も高いことがわかった。つまり、同じ量を食べても、じゃがいもは満腹感がある上にカロリーが低いという、まさにダイエット向きの食材なのだ。
この腹持ちの良さを生かして、じゃがいもを食事前に食べることですぐに満腹感を感じられるようにし、自然と食事の量を減らしていこうとするダイエットです。
さらにじゃがいもはご飯と比べてカロリーが約半分と言われています。
じゃがいも:100gあたり
・エネルギー:76kcal
・炭水化物:17.6g
・糖質:16.3g
じゃがいも1個:Mサイズ135g
・エネルギー:103kcal
・炭水化物:23.8g
・糖質:22g
ぼくは同じ量のご飯と比べてカロリーが2分の1程度なんだけど、満腹指数はご飯の2倍なんだ!おまけに食物繊維たっぷりだし消化も遅くて腹持ちもいいからとてもお得。じゃがいもダイエットっていうダイエット方法があるくらいなんだよー!
— じゃがいもbot (@bot_potato) 2016年10月20日
じゃがいもが持つ4つのダイエット効果
そうでなくてもじゃがいもは、詳しく知るとダイエットにも良い面を持つ野菜でした。ひとつひとつは小さなメリットですが、全部合わせるとなかなかのダイエットサポート力になります。
脂肪を溜めにくい環境を作れる
じゃがいもは2割がでんぷん、8割が水分でできています。この2割のでんぷんというのが、この頃冷やご飯ダイエットなどで話題のレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)なのです。
消化されないデンプンがお腹の中に入ると、血糖値の上昇を抑えたり体の中に脂肪を溜めにくくしたり、とてもよく働いてくれるのです。
便意解消対策にもなる
さらに、このレジスタントスターチは消化されないまま大腸まで届くと、お腹の環境を整えてくれる善玉菌のエサになります。さらに食物繊維と同じような膨らんで刺激を与え、便秘解消にもつなげられるという面もあるのです。
むくみをうまく解消する
しかもじゃがいもには、カリウムもたくさん含まれています。カリウムと言えば、体の中から不要な水分を排出しようとしてくれる成分です。積極的にとっていると体の中に水分がたまりにくくなり、むくみ解消にも役立ちます。
熱に強いビタミンCまで配合
体の代謝を上げるために必要不可欠な成分であるビタミンC。野菜や果物から摂りたい成分ですが、熱に弱く水に溶け出しやすい特徴があることでも知られています。
でも、じゃがいもに含まれているビタミンCはそうではありません。でんぷんに守られているおかげで、熱にも水にも強いのです。効率よくビタミンCを補給することで代謝アップにもつなげられます。
じゃがいもダイエットの正しい方法
実際にじゃがいもダイエットを実践する方法はこちらです。
・食前30分前くらいにじゃがいもを皮付きのままで1つ食べる
・グリルしたりゆでたりのヘルシーな調理方法のみOK
・マヨネーズやバターは厳禁。塩やスパイスなどでバリエーションをつける
・この間、コロッケや肉じゃがなどじゃがいも料理は一切できない
食事で食べるご飯やパンなどの炭水化物をじゃがいもに置き換えるのも良い方法です。おかずにじゃがいもを入れることはできなくなるので、食事の中には意外と組み込みやすいようです。
ただ、食事をじゃがいもと置き換えるという方法もありますが、こちらは栄養が偏る上さすがにそこまで高い満足度も得にくいです。リバウンドもしやすいので、あまりおすすめできません。
じゃがいもダイエットを成功させるための3つのポイント
この基本の考え方に加えて、さらに成功率をぐっと高める3つのポイントを意識してみてください。これだけでも効果がかなり変わってくるはずです。
少しの食事でもバランスをしっかり考える
まず、じゃがいもダイエットはじゃがいもさえ食べていたら痩せるというダイエットではありません。じゃがいもを食べることで食欲を抑えるのがポイントです。じゃがいもを食べた後の普通の食事では、好きなものばかり食べるのではなくバランスを考えて食べるようにしましょう。
じゃがいもを食べる時に一緒に水もしっかり飲む
じゃがいもに含まれるレジスタントスターチは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、どちらとも似た働きをします。水を含んで膨らむところまで同じです。
より満足感を高めたいなら、じゃがいもを食べる時に一緒にコップ1杯の水を飲むようにすると良いです。お腹の中でどんどん膨らんで、より食欲を抑えやすくなるはずです。
じゃがいもは冷めている方がなお良い
レジスタントスターチは冷めたご飯でぐっと増えるという特徴があります。これと同じく、冷えたじゃがいもでもレジスタントスターチの含有量は増えていきます。
これは満腹感を得るだけでなく様々なダイエットサポートを行ってくれる栄養素です。冷たいじゃがいもでも抵抗がなければぜひ冷めたじゃがいもで実践してみてください。
じゃがいもダイエットについてのまとめ
「脂肪を溜めにくい環境を作れる」「便意解消対策になる」「むくみを解消できる」「ビタミンCも摂れる」
・じゃがいもダイエットの方法
「食前30分前にじゃがいもを皮付きで1個食べる」「グリルや茹でるなどの調理方法のみ」「マヨネーズやバターは厳禁」「塩やスパイスはOK」「ダイエット中はコロッケや肉じゃがなどはNG」
・じゃがいもダイエットを成功させるポイント
「少しの食事でもバランスを考える」「じゃがいもを食べる時は水もしっかり飲む」「じゃがいもは冷めているほうが良い」
じゃがいもは太りやすくなったり痩せるサポートができたり、食べ方によって印象がガラリと変わる野菜です。美味しいし満足できるものなので、どうせなら痩せる野菜として活用したいもの。
ベイクドポテトやじゃがいもソテー、マヨネーズ抜きのポテトサラダなど、ダイエット仕様でも幅広くアレンジできます。お財布にも優しいダイエットなので、ぜひ気軽に実践してみてくださいね。