様々なダイエットを調べていると、必ずと言っていいほど出てくる言葉が、「基礎代謝」です。この基礎代謝って具体的にどんなものなのでしょうか?
なんとなく知識としてはわかっているつもりでも、実際に自分の基礎代謝がどれくらいになるのかわからない方も多いでしょう。実はこの基礎代謝は実際に検査などを行わなくても計算である程度は把握することが可能なのです。
知っているようで知らない基礎代謝について、あれこれまとめてみました。自分の基礎代謝について深く知るきっかけにしてもらえると嬉しいです。
ダイエットを成功を左右する「基礎代謝」
人が痩せるためにはカロリーを抑えなくてはいけないと言われます。でもそれってどれくらい?自分の目に見えてなかなか実感することができないので、できるだけ抑えよう抑えようとしすぎて、食事をろくに摂らないダイエットに走ってしまいがちです。
単純な仕組みとして一般的な考え方が、「摂取カロリー<消費カロリー」になれば痩せられるというもの。
言葉だけ聞くと簡単に感じられますが、摂取カロリーは減らしすぎると体に大きな負担をかけることになるし、消費カロリーを増やせば増やすほど、激しい運動が必要になるので日常生活に支障が出てくることも多いです。
そんな単純なダイエットの仕組みを実現できるかどうか大きく左右するのが基礎代謝です。高い基礎代謝がキープできていれば、この「摂取カロリー<消費カロリー」は意外と簡単に実現できるのです。
そもそも基礎代謝とは
基礎代謝とは、生きていくために最低限必要な生命活動、つまり内臓を動かしたり体温を維持するなどに使われるエネルギーです。
1日の総消費エネルギー=基礎代謝(約70%)+生活活動代謝(約30%)
基礎代謝の中で、最もエネルギー消費が多いのは筋肉です。筋肉を鍛えて筋肉量を増やすことで基礎代謝量が増え、太りにくく痩せやすいカラダになります。逆に筋肉が少なく脂肪が多いと、基礎代謝量が少ないので痩せにくいカラダになります。
基礎代謝はつまり、息を吸って吐いて生きているだけで消費されるエネルギーのことです。日中仕事をしている最中にも消費されているし、寝ている時も消費されています。
基礎代謝量の平均値
年代別にみると平均的な基礎代謝量はこのようになっています。これは女性のものです。男性はどの年代でも女性より200kcalほど高い数値になっています。
・18~29才:1,210kcal
・30~49才:1,170kcal
・50~69才:1,110kcal
・70才以上:1,010kcal
何もしなくても消費されるエネルギーである基礎代謝ですが、見るとわかる通り、年齢を重ねれば重ねるほどこの基礎代謝は下がっていくことがわかっています。
自分の基礎代謝量を知る方法
日本人が自分の基礎代謝量を知るためには、厚生労働省が定めた基礎代謝値を活用すればおおよその数値を計算することが可能です。
【基礎代謝の基準値】
女性
・15歳~17歳:25.3kcal/kg/日
・18歳~29歳:23.6kcal/kg/日
・30歳~49歳:21.7kcal/kg/日
・50歳~69歳:20.7kcal/kg/日
男性
・15歳~17歳:27.0kcal/kg/日
・18歳~29歳:24.0kcal/kg/日
・30歳~49歳:22.3kcal/kg/日・50歳~69歳:21.5kcal/kg/日
この数値から自分の年齢に合うものを以下の計算式に当てはめてください。
基礎代謝基準値×現在の体重(kg)=おおよその基礎代謝量
体重に加えて身長も加えた基礎代謝を知るには、こちらのサイトを使っても計算が可能です。
基礎代謝量の計算式は他にも数種類ありますが、日本人に合う計算方法はこれが1番使いやすく実際の数値に近いようです。これで出た数値を1つの目安としてください。
基礎代謝を上げる3つの方法
算出できた基礎代謝量は思ったよりも多かったでしょうか?少なかったでしょうか?ただ、この基礎代謝量はあくまで目安です。実際には筋肉量や普段の運動量、実際の年齢によっても差が出てきます。
この基礎代謝量が多ければ多いほど痩せやすい体質になるのは確かです。こんなもの、と決めてしまうだけでなく、できるだけ基礎代謝を上げられる対策も同時にとっていく方が良いものです。
体を冷えから守る
体の温度が1度上がると、基礎代謝も13%も上昇することがわかっています。13%というと、1500kcalの基礎代謝量だったとしても195kcalに相当します。特に冷え性に悩まれている方なら、代謝も大幅に落ち込んでいる可能性が高いです。
体を冷えから守り、できるだけ温めることを意識するだけでも基礎代謝は大きく変わります。冷たい飲み物を飲まない、足首や手首を温める、生姜などの温め食材を積極的にとるなどちょっとした工夫を積み重ねてみてください。
適度に運動をする
運動をしても体温を上げることは可能です。毎日コンスタントに行いやすい、有酸素運動でも十分効果は期待できます。毎日できるだけ時間を決めて、軽いウォーキングやサイクリングなどを自分の生活の中に組み込むようにしてみましょう。
もちろん、筋トレでも問題ありません。筋トレの場合は筋肉が鍛えられることで消費エネルギーが増え、体温を上げられます。体の引き締めにも役立てることが可能なので一石二鳥以上のメリットを感じることができそうです。
血液サラサラを意識する
基礎代謝は血液の状態でも左右されます。血液に不純物や老廃物がたくさん含まれてドロドロになっていると血流が悪くなり、基礎代謝も落ちてしまうのです。
この基礎代謝を取り戻すためには、健康的な食生活、ストレスをためない生活、規則正しい生活習慣など基本的な生活の見直しが1番効果的です。
睡眠不足では脂肪の燃焼にも影響を及ぼすこともわかっています。ダイエットを成功させるためと割り切って、早寝早起きから始めてみてはいかがでしょうか。
基礎代謝の計算方法・基礎代謝を上げる方法についてのまとめ
・基礎代謝を上げる方法
「体を冷えから守る」「適度に運動をする」「血液をサラサラにする」
基礎代謝は何もしていなくてもエネルギーが消費される、ある意味お得なシステムです。基礎代謝を上げれば上げるほど、痩せやすい体質へつなげていくことができます。
実際にどれくらいの基礎代謝量があるのか目安がわかったら、そこからどれだけ上げられるかできるだけの対策を取ってみてください。何か特別なダイエットをしなくても、これだけでもじわりじわりとダイエットしていくことも可能です。
目に見えないものなのでなかなか実感はできませんが、ぜひどんどん取り入れていってみてください。