最近の研究ではカルシウムの吸収にも効率が悪いことがわかったり、お腹が弱い方には飲みにくい飲み物だったりする牛乳。脂肪の多さから避けられることも多いです。
この牛乳がダイエットにもなる!と言われるようになりました。確かに牛乳は飲み方によってはダイエットしやすくすることは可能です。即効性はありません。でも上手に活用してみる価値はあると思います。
牛乳のカロリーと3つの効果
お腹がゆるくなったり独特の風味があったり、大人になると飲む機会が減ることもある牛乳。これが本当にダイエットに良いのでしょうか?
牛乳のカロリー
100gあたりのカロリーは以下になります。
普通牛乳: 67kcal
濃厚牛乳:73kcal
低脂肪牛乳:46kcal
脱脂乳:33kcal
販売メーカーや種類によっても異なりますが、飲み物の中ではカロリーは多い方ですが、その分、満足感が得られます。
メタボ予防
牛乳・乳製品をとることで、利用可能なエネルギーが減少し、エネルギー消費量が増加する。その結果、体脂肪が減少する。カルシウム摂取量やビタミンDがの増加し、栄養状態が改善すると、脂肪細胞での脂肪分解が促されるという。
また、牛乳に含まれるカルシウムや、牛乳の蛋白質が分解される際に生成されるペプチドが血圧を低下させると考えられている。
実は牛乳は脂肪の分解を促す効果があることがわかってきています。まだ詳細は解明されていませんが、含まれているカルシウムやビタミンDがうまく働いてくれるようです。
調査では、牛乳をよく飲む女性は、牛乳を飲まない女性と比べたら4割もメタボ率が低いこともわかりました。血圧にも低くなる傾向があるようです。
空腹感を抑えられる
そもそも牛乳は栄養豊富な飲み物です。牛乳コップ1杯で135kcalとカロリーもそれなりにありますが、その分満腹感も得られやすいメリットがあります。
もちろん、飲みすぎるとカロリー過多になりますが、飲み方さえきちんと工夫すれば、飲むだけで食事の量を減らすことにも役立てられます。
豊富なアミノ酸が脂肪燃焼を促進
アミノ酸スコアが100に近いほど、たんぱく質の栄養価は高く、良質のたんぱく質であるといえます。牛乳やヨーグルト・チーズなどの乳製品は、鶏卵と同様にアミノ酸スコアが100の質の良いたんぱく質です。
さらに、牛乳は動物性の食べ物なのでアミノ酸が豊富です。
アミノ酸は、脂肪の燃焼を促したり筋肉を増やしたりするだけでなく、ストレスを解消したり眠りの質を高めたり、いろいろなところで働いてくれる優秀な栄養素です。アミノ酸を効率良く摂取するだけでも、確かに痩せやすい体質作りにつなげていくことが可能です。
ダイエットに良い牛乳の飲み方5選
牛乳は飲み方次第でダイエットにも力を発揮できる飲み物です。特に効果を得やすいおすすめの飲み方はこちらです。全部実践すると飲みすぎになります。自分の悩みに合う飲み方を選んで実践してみてください。
寝る前に飲んで睡眠の質を向上
1番オススメの飲み方が、牛乳を寝る1時間〜30分くらい前に飲むことです。ホットで、できればはちみつを大さじ1杯入れて飲むと睡眠の質を向上させて脂肪を燃焼させやすくしてくれます。
昔から眠れなければ温めた牛乳を飲むと良いといいますが、これは裏付けのある話です。牛乳から得られるアミノ酸は、睡眠の質を向上させる働きがあるのです。
しっかり眠ると、それだけで脂肪が燃焼されるので、ダイエット中は睡眠の質にこだわるのはとても大切です。この睡眠の質を向上させるために、牛乳を活用するのはとても効率が良いです。
ちなみに、睡眠の質に着目した、はちみつダイエットとの相性がとても良いです。ぜひどちらも取り入れてみてください。
きな粉入り牛乳で便秘にアタック
次にオススメの飲み方が、きな粉を入れた牛乳を飲むことです。飲むタイミングは、朝の空腹時か小腹が減ってくるおやつの時間帯が良いでしょう。これでもできればホットで、大さじ1杯程度きな粉を溶かして飲みましょう。
昔からよくある組み合わせであるきな粉牛乳も、ダイエットに効果的な飲み方です。きな粉には食物繊維が豊富なので、牛乳に含まれるビタミン類と合わさると便秘解消にちょうど良い上、満腹感も得やすいです。
生理前の何か食べたい!という時期に飲むと、イソフラボンがゆったりと効果を発揮してくれます。美肌効果も期待できそうです。
お腹が空いたら牛乳を飲む
小腹が空いた時に飲む牛乳もおすすめです。これももちろんホットで、できるだけゆっくり飲むと気持ちも落ち着けられます。
牛乳は満腹感が得やすいだけでなく、ストレス解消にも役立つ飲み物です。牛乳に含まれるトリプトファンというアミノ酸が、ストレスを落ち着かせてくれるホルモンの原料になるのです。空腹でイライラした気持ちもゆっくり鎮めてくれるでしょう。
食前に飲んで食欲を抑える
「牛乳ダイエット」として一般的に知られている方法がこの飲み方です。食事の30分ほど前にコップ1杯の牛乳を飲むだけ。これ以外に特にルールはありません。
牛乳の満腹感を利用します。食事の前に牛乳を飲むことで、少し満腹感を与えて食事の量を減らそうというものです。もちろん、いつも通りに食べてしまっては意味がないので効果のほどは未知数ですが…。うまく活用できれば、手軽な食欲の抑え方として使える方法です。
運動後に飲んで筋力アップ!
運動の後にプロテインを飲むように、牛乳を運動後30分以内に飲んで筋力アップに役立てる方法です。
牛乳にはしっかりアミノ酸も含まれている上、筋力アップに欠かせないビタミン類も一緒に摂れるので、プロテインほどムキムキは目指したくないけれど効率良く筋力アップを目指したいなら活用してみると良いでしょう。
牛乳ダイエットの2つの注意点
牛乳は少し誤解されている部分もあるので、あまり心配しすぎず気軽に活用するのが良いです。
飲むなら低脂肪乳の方が良い?
よく心配されるのが、牛乳の脂肪分。飲むなら低脂肪乳の方が良いのではないかと思われがちですが、実際のところはどちらでも構いません。
実は、どちらの方が良いという具体的なデータはなく、むしろ低脂肪乳を飲んでいる方が太っていることが多いというデータもあるほどです。こだわりすぎず、自分が美味しく飲むことができればOKです。
牛乳を噛んで飲むのは迷信
牛乳を噛んで飲みましょう!と昔はよく言われたものですが、これも科学的に何か根拠があるわけではありません。噛んだからといって、吸収が良くなったりすることはないのです。自分が飲みやすいと思える飲み方なら、なんでもOKです。
牛乳ダイエットについてのまとめ
・牛乳の効果
「脂肪の分解を促す効果」「メタボ予防」「空腹感を抑える」「脂肪燃焼効果が得られる」
・牛乳ダイエットの方法
「寝る1時間~30分前くらいに飲むと効果的」「牛乳は、冷たい物よりホットミルクにして大さじ1のはちみつを加えて飲む」「きな粉を牛乳にプラスすると、きな粉に含まれる食物繊維で便秘解消効果も期待できる」「お腹が空いたら牛乳を飲むのが基本」「食前に牛乳を飲むと食べすぎない」「運動後30分以内に牛乳を飲めば、筋力アップ」
・牛乳を飲むなら、普通牛乳でも低脂肪牛乳どちらでも良い
・牛乳を噛んで飲むのは、迷信で実際に吸収がよくなるデータはない
牛乳は確かにダイエットにも活用すると良い飲み物です。牛乳ダイエット自体には即効性はありませんが、ダイエットの生活の中に組み込むとメリットが感じられることも多いでしょう。
飲みすぎるとやはりカロリーオーバーが気になります。最高でも1日2〜3杯程度を目安に、自分の希望にあった飲み方を見つけて上手に活用していってくださいね。