体に良いイメージの牛乳ですがダイエット中は太ることを心配して避けている人も多く、飲みすぎや体質によっては危険性も指摘されています。
今回は牛乳のカロリーや栄養成分、太る原因、飲みすぎなど体に悪い点&危険性を紹介します。
牛乳の基礎知識
牛乳は給食にも欠かすことのできない定番飲料です。
大人になってからは飲む機会が減った人もいると思いますが、料理やスイーツにも使用されていることが多く、知らず知らずのうちに摂取している可能性が高いです。
牛乳とは、ご存知のとおり、牛からとった乳汁のことです。
牛から搾ったばかりの乳汁は「生乳」と呼ばれており、加熱殺菌を経て初めて「牛乳」と呼ぶことができます。
生乳を加熱殺菌したものが「牛乳」です。
水や添加物を混ぜたり、成分を除去することは一切禁じられていて、無脂乳固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0 %以上と決められています。
引用:meji
スーパーでよく見かける低脂肪牛乳なども牛乳の一種ですが、正確には成分調整牛乳に分類されます。
- ■牛乳(成分無調整牛乳):生乳を加熱殺菌したもの
- ■成分調整牛乳:生乳から一部の成分を取り除いて調整したもの
- ■低脂肪牛乳:成分調整牛乳の1つで脂肪分を0.5~1.5%に調整したもの
- ■無脂肪牛乳:成分調整牛乳の1つで脂肪分を0.5%以下に調整したもの
純粋に牛乳と呼べるのは、生乳を加熱殺菌して詰めた成分無調整牛乳のみ、ということになります!
牛乳のカロリーと栄養成分
ダイエット中にどうしても気になってしまうのが、カロリーです。
何となく「牛乳=高カロリー」というイメージがあるかもしれません。
では、牛乳のカロリーと栄養成分について見ていきましょう。
牛乳のカロリー
牛乳(成分無調整牛乳)100gあたりのカロリーは67kcalです。
コップ1杯(200ml/206g)のカロリーは138kcalとなります。
では、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳のカロリーはどうなっているのでしょうか。
それぞれのカロリーを一覧表にまとめました。
牛乳の種類 | 100gあたりのカロリー |
牛乳(成分無調整牛乳) | 67kcal |
低脂肪牛乳 | 46kcal |
無脂肪牛乳 | 33kcal |
牛乳と無脂肪牛乳では、100gあたり34kcalのカロリー差があります。
無脂肪牛乳に変えることで約半分のカロリーダウンが可能となります!
牛乳の栄養成分
牛乳(成分無調整牛乳)には、タンパク質3.3g・脂質3.8g・炭水化物4.8gが含まれています。
三大栄養素がバランス良く含まれていることが分かりますね!
その他の栄養素は以下の通りです。
<ビタミン>
栄養素名 | 100gあたりの栄養価 |
ビタミンA | 38μg |
ビタミンD | 0.3μg |
ビタミンB2 | 0.15mg |
ビタミンB12 | 0.3μg |
パントテン酸 | 0.55mg |
<ミネラル>
栄養素名 | 100gあたりの栄養価 |
カリウム | 150mg |
カルシウム | 110mg |
マグネシウム | 10mg |
リン | 93mg |
ヨウ素 | 16μg |
セレン | 3μg |
モリブデン | 4μg |
100gには110mgのカルシウムが含まれており、コップ1杯(200ml)で1日に必要なカルシウム摂取量の約1/3を摂ることができます。
カルシウムは骨や歯を形成したり、神経の伝達などに深く関わる栄養素です。
カルシウムを積極的に摂ってほしいのは、成長期の子どもや骨粗しょう症になりやすい女性です。
もちろん男性にとっても重要な栄養素には変わりありません。
牛乳で太る原因&口コミ
「牛乳を飲むと太りそう」
「ダイエット中は飲まないようにしている」
そのような声を耳にすることがあります。
果たして「牛乳=太る」という噂は本当なのでしょうか?
太ったという口コミ
鉄分も入ってる牛乳見つけてるんるんで飲んで美味しかった。
牛乳は飲みすぎて超太った過去があるので飲みすぎ注意やで。
引用:Twitter
わかった。私がこんなに太った理由。
毎日牛乳1リットル消費しちゃってたからだ。
食べてないのに増える理由がわかりましたねやったあ
引用:Twitter
牛乳を飲んで太ってしまった経験を持つ人たちの声でした。
主な原因は「飲みすぎ」にあるような印象を受けます。
太る原因
- ■飲みすぎ
- ■砂糖などの甘味料を入れて飲む
- ■ジュースなどで割って飲む
牛乳のカロリーはコップ1杯で約138kcalです。
飲み物の中ではなかなか高カロリーな印象ですよね!
さらに脂肪分も多いため、1日に何杯も飲んでしまうと当然太る可能性があります。
牛乳に大量の甘味料を入れたり、高カロリなジュースなどで割って飲んでいる場合も要注意です。
牛乳の美容・健康効果5つ
続いては、牛乳に期待できる代表的な美容・健康効果を紹介していきます。
牛乳には嬉しい効果がたくさん!
骨粗しょう症の予防
牛乳にはカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムは骨を形成するために欠かせない栄養素。
成長期の子どもはもちろん、骨粗しょう症が気になる中高年の女性にもおすすめの飲料なのです!
骨粗鬆症(こつそしょうしょう、骨粗しょう症、osteoporosis)とは、後天的に発生した骨密度の低下または骨質の劣化により骨強度が低下し、骨折しやすくなる疾患あるいはその状態を指す。
引用:wikipedia
骨粗しょう症を予防するためには若い頃からの対策が必要です。
また、最近はダイエットなどの影響で、10代20代でも骨が脆くなってい人が少なくありません。
牛乳なら手軽にカルシウムを補給できるのでおすすめですよ。
リラックス効果
カルシウムは神経伝達にも深く関わっています。
血中のカルシウムは不足すると、神経伝達が上手くいかずイライラしやすくなることがあります。
つまり、カルシウム豊富な牛乳はイライラ防止にもおすすすめなのです!
また、牛乳にはリラックス効果のある「トリプトファン」という成分が含まれています。
トリプロファンは体内でセロトニンという物質に変化します。
セロトニンは三大神経伝達物質の1つで、精神を落ち着かせる効果があります。
カルシウムやトリプトファンには安眠効果もあると言われています。
牛乳は夜なかなか寝付けない人、寝ても疲れがとれない人にもおすすめです。
腸内環境を整える
牛乳には「ラクトフェリン」という成分が含まれてます。
ラクトフェリンは糖タンパク質の一種で、腸内の善玉菌を増やして腸内環境整える効果が期待できます。
便秘気味の人、お腹が張りやすい人などにおすすめです。
美肌効果
牛乳には、皮膚を作るのに欠かせないタンパク質が豊富に含まれています。
また、美肌に効果的なビタミン・ミネラルもバランス良く含まれています。
◎牛乳に多く含まれるビタミンと美肌効果
- ■ビタミンA:皮膚や粘膜を丈夫にする
- ■ビタミンD:ニキビの予防・改善
- ■ビタミンB2:肌のターンオーバーを促す
- ■ビタミンB12:肌のターンオーバーを促す
ダイエット効果
牛乳には空腹感を和らげる効果があり、上手に取り入れることで暴飲暴食を防ぐことができます。
間食やドカ食いがやめられない人は、適量の牛乳を飲むと良いでしょう。
また、牛乳にはダイエットに良い栄養素がたっぷりと入っています。
まず、牛乳に含まれるカルシウムには体脂肪を減少させる作用があります。
さらに牛乳にはバリン・ロイシン・イソロイシンなどのアミノ酸が豊富に含まれています。
これらのアミノ酸を摂ることで筋肉量が増え、基礎代謝の向上が期待できます。
ただし適度な運動が必要になります。
牛乳の飲み過ぎは体に悪い?危険性を検証
ネット上には「牛乳は体に悪い」という牛乳危険説があります。
これは一部の書籍やネット上の噂が拡大したもので、全く根拠はありません。
ただ、乳アレルギーや飲みすぎによる危険性はあるので注意しましょう。
乳糖不耐症による危険性
乳糖不耐症とは、乳製品を摂ることで下痢や腹痛などの症状が出る体質のことです。
乳糖を分解する酵素が不足しており、乳糖を上手く消化・吸収することができません。
乳糖不耐症と診断された場合は、牛乳を控える必要があります。
乳アレルギーによる危険性
乳製品は3大アレルゲン(卵・乳・小麦粉)の1つ。
乳アレルギーは2番目に発症しやすいしやすい食物アレルギーです。
乳アレルギーと診断された場合は、牛乳を控える必要があります。
飲みすぎによる危険性
大量の牛乳を飲むと、カロリーオーバーによって太ったり、腹痛を起こす可能性があります。
また、子どもの場合は「牛乳貧血」に注意が必要です。
長期間にわたって牛乳を大量に摂取することにより、鉄分が不足して鉄欠乏性貧血を起こす。
これが牛乳貧血と呼ばれるものです。
引用:マイナビニュース
牛乳には鉄がほとんど含まれていません。
牛乳を飲むことでお腹が一杯になってしまい、他の食べ物を食べられなくなると鉄分不足に陥る可能性があります。
牛乳好きの子どもがいる場合は、注意したほうが良いかもしれません。
もちろん大人の場合も、大量の牛乳を飲むのは望ましくありません。
牛乳についてのまとめ
「骨粗しょう症の予防」「リラックス効果」「腸内環境を整える」「美肌効果」「ダイエット効果」
・牛乳の飲み過ぎによる危険性
「乳糖不耐症」「乳アレルギーによる危険性」「飲み過ぎによる危険性」
私たちの身近にある牛乳。
牛乳には豊富な栄養が含まれて、さまざまな美容・健康効果が期待できます。
「カロリーが高い」「太りそう」というイメージがあるかもしれませんが、適量であれば太る心配はありません。
栄養補給が目的の場合は、コップ1杯(200ml)程度の牛乳で十分です!
1日1杯なら無理なく飲むことができそうですね。
あなたも毎日の食生活に牛乳を取り入れてみませんか?