夏野菜の代表格ナス。天ぷらや味噌炒めなど、レシピのバリエーションが多く食卓の強い味方となってくれます。
今回はそんなナスのカロリーや栄養成分&効果・効能、そしてダイエットに効果的な食べ方とヘルシーレシピを紹介していきます。
この記事の目次
ナスの基礎知識
夏から秋にかけて旬を迎えるナス。
天ぷら・味噌炒め・煮浸し・麻婆ナスなど、ナスを使った料理は多種多様!
そんなナスはインド原産のナス科ナス属の植物です。
食用となるのは果実の部分で、いわゆる野菜の「ナス」になります。
原産地はインドの東部が有力である。
その後、ビルマを経由して中国へ渡ったと考えられている。
中国では茄もしくは茄子の名で広く栽培され、日本でも1000年以上に渡り栽培されている。
引用:wikipedia
ナスは1000年も前から栽培されており、日本人にとって馴染み深い野菜のひとつ。
ナスの品種は日本国内だけでも約180種類あります。
主な品種は以下の通りです。
■卵形ナス:関東一円
- ■中長ナス:全国
■長ナス:関西以西など
■大ナス:九州地方
■丸ナス:関西など
■米ナス:アメリカの品種
この他にも、それぞれの地域に伝統的な品種が多数存在します。
ナスのカロリー&栄養成分
ダイエット中にどうしても気になってしまうのカロリーです。
ナスのカロリーはどれくらいなのでしょうか?
また、栄養成分についても解説していきます。
ナスのカロリー
ナス100gのカロリーは22kcalです。
中サイズ(約95g)のカロリーは21kcal、大サイズ(約165kcal)のカロリーは37kcalとなります。
では、次に他の野菜のカロリーと比べていきましょう。
◎野菜(100g)あたりのカロリー
- ■きゅうり:14kcal
- ■大根:18kcal
- ■トマト:19kcal
- ■キャベツ:20kcal
- ■ピーマン:22kcal
- ■玉ねぎ:36kcal
- ■にんじん:36kcal
他の野菜と比較すると、低いとも高いとも言えないカロリーということが分かりました。
とはいえ、他の食材と比べると100gあたり22kcalはかなりの低カロリー。
ダイエット向きの食材と言えるでしょう。
ナスの栄養成分
ナス100gには、炭水化物5.1g・たんぱく質・脂質0.1gが含まれています。
また、100g中の食物繊維量は2.2gです。
その他の主な栄養素は以下の通り。
<ビタミン>
栄養素名 | 100gあたりの栄養価 |
ビタミンE | 0.3mg |
ビタミンK | 10μg |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.05mg |
ナイアシン | 0.5mg |
ビタミンB6 | 0.05mg |
葉酸 | 32μg |
ビタミンC | 4mg |
<ミネラル>
栄養素名 | 100gあたりの栄養価 |
カリウム | 220mg |
カルシウム | 18mg |
マグネシウム | 17mg |
銅 | 0.06mg |
モリブデン | 10μg |
ナスの93%は水分と糖質でできています。
ビタミン・ミネラル類に関しては、ビタミンK・葉酸・カリウム・モリブデンなどが多く含まれています。
ただし、他の野菜と比較すると栄養価は決して高いほうではありません。
ナスの効果&効能5つ
ナスに期待できる主な効果・効能は以下の通りです。
夏バテ予防
ナスには体を冷やす作用があるため、夏バテ予防に効果が期待できます。
また、ナスには胃液の分泌を促すコリンという成分が含まれています。
コリンは、循環器系と脳の機能、および細胞膜の構成と補修に不可欠な水溶性の栄養素である。
引用:Wikipedia
胃腸が活発になることで食欲不振予防に役立ち、結果的に夏バテ予防になるというメカニズムです。
老化予防
ナスにはナスニンやクロロゲン酸といったポリフェノール類が含まれています。
これらのポリフェノール類には強い抗酸化作用があるため、老化予防や認知症予防に効果が期待できます。
体内で増えた活性酸素を除去していくことが、老化や、がん、生活習慣病などの予防になりますが、活性酸素によって酸化を抑えることを、抗酸化と言い、活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。
引用:長寿健康ネット
ちなみにナスニンはナス特有のポリフェノールで、ナスの皮部分に多く含まれています。
アントシアン系色素であるナスニンの影響で、ナスはお馴染みの濃い紫色をしています。
生活習慣病の予防
生活習慣病とは、糖尿病・脂質異常症・高血圧などの総称です。
生活習慣病の原因のひとつと言われているのが「過酸化脂質」で、これは活性酸素によって酸化した脂質のことです。
ナスニンやクロロゲン酸には過酸化脂質を抑制する作用があるため、生活習慣病の予防に効果が期待できます。
また、ナスニンには血液中のコレステロールを調整したり血液をサラサラにする作用もあると言われています。
むくみ予防・改善
ナスには100gあたり220mgのカリウムが含まれています。
カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する作用があるため、むくみ予防・改善に効果的です。
便秘予防・改善
ナス100gあたりには2.2gの食物繊維が含まれています。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、ナスには両方が含まれているので便秘解消に効果的です!
- ■水溶性食物繊維:水に溶ける食物繊維で腸内環境を整える作用がある。
- ■不溶性食物繊維:水に溶けにくい食物繊維で水分を含んで膨らみ、腸のぜん動運動を促す。
ナス100gに含まれる食物繊維(2.2g)の割合は、水溶性食物繊維0.3 g:不溶性食物繊維1.9 gとなっています。
ナスのダイエット中のおすすめの食べ方&注意点3つ
続いては、ダイエット中の注意点やおすすめの食べ方を紹介していきます。
調理法に注意する
ナス1本(約95g)あたりのカロリーは21kcal。
低カロリーなのでお腹いっぱい食べても太る可能性は低い食材です。
ただし、調理法によっては太る可能性があります。
ナスは油を吸収しやすい食材なので、揚げたり油を多く使って炒めると高カロリーに仕上がります。
◎高カロリーなナス料理の一例
- ■ナスの天ぷら(1個):約40kcal
- ■ナスとピーマンの味噌炒め:220kcal
- ■麻婆ナス: 282kcal
- ■ナスのはさみ揚げ(1本分):290kcal
ダイエット中は揚げ物を避け、焼く・蒸す・煮るなどの調理法をおすすめします。
炒める場合は、調理前に油でコーティングしておくことで油を吸いにくくなりますよ。
ナスのギトギト感がなくなって美味しく仕上がる効果も!
食べ過ぎに注意する
いくら低カロリーな食材だからといって食べ過ぎはNGです。
ナスには体を冷やす作用があるため、大量に食べると内臓が冷えて代謝が悪くなってしまいます。
代謝が悪くなると脂肪を溜め込みやすい体になってしまうので注意しましょう。
栄養バランスを意識する
ナスは低カロリーでダイエット向きの食材ですが、ナスだけを食べ続けるようなダイエット方法はおすすめできません。
栄養不足によって体調を崩したり、代謝が悪くなりかえって太りやすくなる可能性があります。
ナスに圧倒的に足りないのはたんぱく質です。
たんぱく質は皮膚や筋肉などの原材料となる重要な栄養素なので、もちろんダイエットにも必要不可欠な栄養素です。
肉・魚・大豆などのたんぱく源をしっかりと摂りましょう。
簡単&ヘルシーなナスのおすすめレシピ3選
ダイエット中の人におすすめ!
簡単にできてヘルシーなナスレシピを3つ紹介していきます。
ぜひ挑戦してみてください。
茄子と豚ひき肉の重ね蒸し
火を使わずに作れる「茄子と豚ひき肉の重ね蒸し」。
暑くて料理をしたくない日にぴったりの簡単メニューです!
輪切りにしたナスとひき肉を重ね、電子レンジで加熱するだけでOK。
大根おろしとポン酢を掛けていただきます。
あっさりとしているのに栄養バランスが良く、食欲がない時に最適なメニューです。
詳しいレシピはこちらから。
ヘルシーな茄子の煮浸し
ナスの定番メニュー「煮浸し」。
一般的にはナスを揚げたり炒めて作りますが、ダイエット中は油のカロリーが気になりますよね。
こちらのレシピは、揚げたり炒めたりする工程を省くことでカロリーダウンを実現しました!
切ったナスを直接合わせだし汁に入れて煮込んでいきます。
油は一切使用していないのでヘルシー。
ザラメを使うことでコクを出していますが、ない場合は普通の砂糖で構いません。
詳しいレシピはこちらから。
油不要★レンジで簡単ダイエット麻婆茄子★
高カロリーになりがちな「麻婆ナス」。
電子レンジを使うことでノンオイル調理が可能となります!
油を一切使用していないので低カロリーな上、時短にもなります。
肉も鶏ひき肉を使うことで低カロリーに仕上がります。
豚ひき肉でも問題ありませんが、多少カロリーが高くなります。
できる限り脂身の少ないものを使うと良いでしょう。
詳しいレシピはこちらから。
ナスのカロリーと栄養・ダイエットに効果的な食べ方についてのまとめ
「夏バテ予防」「老化予防」「生活習慣病の予防」「むくみ予防と改善予防」「便秘予防」
・ナスの食べ方と注意点
「調理法に注意する」「食べ過ぎに注意する」「鋭意用バランスを意識する」
ナスは低カロリーな食材なので、多少食べ過ぎても太る可能性は低いです。
ただし、油を吸収しやすいので調理法に注意する必要があります。
ダイエット中は焼く・蒸すといったシンプルな調理法をおすすめします。
低カロリーなだけでなく、夏バテやむくみ予防などにも効果的なナス。
ナスを美味しく食べて暑い夏を乗り切りましょう!