炭水化物抜きダイエットをすると、簡単に痩せることができると言われています。でも、炭水化物抜きダイエットは間違ったやり方で行うと、痩せないんです。しかも、リバウンドしやすくなったり、危険なこともあります。
炭水化物抜きダイエットの痩せない理由や危険性、なぜリバウンドしやすいのかなどをまとめました。
この記事の目次
炭水化物抜きダイエットとは?
炭水化物抜きダイエットというダイエット方法を聞いたことがあるでしょうか?炭水化物抜きダイエットとは、その名前の通り、日々の食事の中から炭水化物を抜いてダイエットをする方法です。
炭水化物を抜けば、そのほかは特に決まりごとはありません。運動をしなければいけないというわけではありませんし、「これを食べてはいけない」ということもないのです。
そのため、簡単に今すぐ始められる、しかもそれほど辛くないダイエットとして人気を集めています。
確かに、炭水化物を抜くと、その分カロリーをセーブすることができますし、血糖値が上がりにくくなりますので、中性脂肪が溜まりにくくなります。
しかも、体のエネルギー源である炭水化物を抜くと、脂肪の燃焼が進みます。
炭水化物抜きダイエットは簡単に始められて、しかもダイエットを開始して、すぐに結果が現れやすいというメリットがありますが、実はデメリットもあるのです。
炭水化物抜きダイエットの5つのデメリット~痩せない理由や危険性~
炭水化物抜きダイエットには、デメリットがあります。実は炭水化物抜きダイエットは痩せなくなったり、リバウンドしやすい危険性があるのです。
炭水化物抜きダイエットのデメリットを5つご紹介します。
痩せない時期が来る
炭水化物抜きダイエットのデメリットの1つ目は、痩せない時期がすぐに訪れることです。炭水化物抜きダイエットは、ダイエットを開始してすぐにスルスルっと痩せていきます。
でも、すぐに痩せなくなってしまうんです。ダイエットには痩せない時期、つまり停滞期がありますよね。炭水化物抜きダイエットは、この痩せない停滞期がすぐに来て、しかも長いんです。
なぜなら、炭水化物抜きダイエットは、基礎代謝が下がってしまうからです。炭水化物は身体のエネルギーとして使われる栄養素です。そのエネルギー源の栄養素が不足すると、脳は「エネルギー不足!」と思って、エネルギーを蓄えようとするのです。
具体的には、基礎代謝を落として、余ったエネルギーをできるだけ脂肪として体に取り込もうとします。
基礎代謝が落ちれば、消費エネルギーが少なくなりますので、今までと同じダイエットをしていても痩せなくなります。
炭水化物抜きダイエットは、一般的なダイエットに比べて、脳が「ヤバイ!エネルギー不足だ!」と感じやすいですので、ダイエットを始めてすぐに基礎代謝を落とすようになるんです。
そのため、炭水化物抜きダイエットは、最初はすぐに痩せるものの、すぐに痩せない時期に突入してしまいます。
リバウンドの危険性
炭水化物抜きダイエットは、リバウンドの危険性も高いんです。先ほども言いましたが、炭水化物抜きダイエットは、基礎代謝が下がります。
そうすると、ダイエットを止めて、元の食生活に戻した時に、一気にリバウンドするんです。例えば、ダイエット前の基礎代謝が1300kcalだった人が、炭水化物抜きダイエットをして1150kcalに基礎代謝が落ちてしまったとします。
そうすると、ダイエットを始める前と比べて150kcalも消費カロリーが減っているのです。つまり、ダイエット前と比べて150kcalはセーブしないと、どんどん太っていく、つまりリバウンドしていくことになります。
炭水化物抜きダイエットは簡単に痩せることができますが、リバウンドする危険性が高いことは覚えておかなくてはいけません。
体臭がきつくなる
炭水化物抜きダイエットのデメリットの3つ目は、体臭がきつくなる危険性があることです。炭水化物抜きダイエットをすると、体のエネルギーとして脂肪が使われることになります。
だから、ダイエット効果があるのですが、あまりに炭水化物を抜いてしまうと、ツンとした甘酸っぱい独特の体臭が発生します。
この独特の体臭はケトン臭と言います。脂肪からエネルギーを作っていると、肝臓でケトン体が産生されるようになります。ケトン体は独特のケトン臭を発しますので、体臭が独特の甘酸っぱい臭いになるんです。
このケトン臭は周囲の人が気づくほど強いものですし、体臭だけではなく口臭もケトン臭になります。
仕事や勉強に悪影響が出る
炭水化物抜きダイエットは、仕事や勉強にも悪影響が出る危険性があります。脳はブドウ糖(炭水化物)をエネルギーとして使います。
でも、炭水化物抜きダイエットをしていると、ブドウ糖が不足しますので、脳が正常に働かなくなってしまうんです。集中力がなくなったり、判断力や認知力、記憶力等に影響が出てくる可能性があります。
そうすると、仕事や勉強の効率が落ちてしまいます。子供に「朝ごはんを食べなさい」というのは、脳へのエネルギーを供給するためでもあるんですね。
朝ごはんを食べる子供と食べない子供では、学業の成績に差が出るという調査結果もあるんです。
学力・学習状況の全国結果をみると,小学校・中学校ともに,国語・算数(数学)のどのテストに おいても,学力と朝食の摂取との間に,明らかな相関関係が認められます。
脳のエネルギー源である炭水化物を抜いてしまうと、仕事がはかどらない、学校の成績が下がってしまうという危険性があるんですね。
肝臓が疲れやすくなる
肝臓が疲れやすくなることも、炭水化物抜きダイエットのデメリットです。肝臓はグルコースとしてエネルギーを蓄積しています。
炭水化物を抜いて、体内がエネルギーが不足すると、肝臓はグルコースをエネルギーとして放出します。また、脂肪を燃焼する時には肝臓でケトン体が作られます。
このように、炭水化物抜きダイエットをすると、いつも以上に肝臓をフル回転で働かせることになりますので、肝臓が疲弊して、肝機能が低下してしまうこともあるんです。
炭水化物抜きダイエットを正しく行う5つの方法
炭水化物抜きダイエットは簡単に始められるものの、痩せなくなってしまったり、リバウンドしやすかったり、そのほかいろいろな危険性があります。
でも、炭水化物抜きダイエットは正しく行えば、そのデメリットを最小限にすることが可能です。炭水化物抜きダイエットを行う時は、次の5つのことを守って行うようにしましょう。
筋トレをしながら行う
炭水化物抜きダイエットをする時は、筋トレを行うようにしてください。炭水化物抜きダイエットをすると、基礎代謝が落ちて痩せない、しかもリバウンドしやすいという危険性がありましたよね。
この問題を解決するには、筋トレを行うことが効果的です。筋トレをすることで、筋肉をしっかりつけるんです。筋肉は基礎代謝量が多い部位です。筋肉は基礎代謝の22%を占めています。
筋肉量を増やせば、基礎代謝量が高くなりますので、消費カロリーが多くなります。そうすれば、痩せないこともありませんし、停滞期が来てもすぐにまた痩せていきます。
また、基礎代謝量を高めれば、リバウンドしにくい身体になるのです。そのため、炭水化物抜きダイエットをするなら、筋トレをするようにしてください。
炭水化物は抜かずに制限する
炭水化物抜きダイエットを正しく行う方法の2つ目は、炭水化物は抜かずに制限しましょう。つまり、炭水化物は全カットするのではなく、制限するだけにして、少しは食べるようにするんです。
そうすれば、脳が「エネルギー不足!」と感じにくくなりますし、体臭がきつくなる心配もありません。
まずは間食をしないこと、夕食の炭水化物を抜くことから始めてみてはどうでしょうか?間食はスナック菓子やケーキ、クッキーなど炭水化物の塊のものが多いですので、間食を抜くだけで、炭水化物をある程度制限できます。
また、夕食の炭水化物を抜くことは、朝食や昼食の炭水化物を抜くよりも、デメリットが少なくて済むのです。なぜなら、夕食を食べたら、あとは寝るだけですので、体はエネルギーを欲していないからです。
朝や昼に炭水化物を抜いてしまうと、脳がエネルギー不足と感じやすくなりますが、夕食後は特に仕事や勉強、運動等をすることは少ないと思いますので、脳はそれ程エネルギーを欲しないんですね。
ですから、炭水化物抜きダイエットをする時は、間食と夕食で炭水化物を抜いて、朝と昼は普通の量を食べるようにすると良いでしょう。
タンパク質は多めに摂る
炭水化物抜きダイエットは、基礎代謝が落ちやすいことをお話しました。基礎代謝が落ちやすいために、リバウンドしたり、痩せない原因になってしまうんです。
そして、基礎代謝を落とさないためには、筋肉をつけるのが良いんでしたよね。筋肉をつけるためには、筋トレをする必要がありますが、筋肉の原料となるタンパク質を多めに摂ることも大切です。
炭水化物抜きダイエットをするなら、タンパク質はいつも以上に多めに摂ることを意識してください。
ここよく噛んでゆっくり食べる
炭水化物抜きダイエットをすると、どうしても食事に対する満足感は得られなくなります。食事に対する満足感が得られにくいと、「食べたい!」というストレスが溜まってしましますので、ダイエットを挫折しやすいんです。
炭水化物抜きダイエットをしながら、食事の満足感を得るコツは、よく噛んでゆっくり食べることです。よく噛んでゆっくり食べると、食べ過ぎる前に満腹中枢が刺激されますので、少しの量でも満腹感を得ることができます。
炭水化物抜きダイエットを成功させるには、よく噛んでゆっくり食べるようにしましょう。
食べる順番に気を付ける
炭水化物抜きダイエットをする時には、食べる順番に気をつけましょう。炭水化物抜きダイエットをする時は、完全に炭水化物をカットするのではなく、朝と昼は普通の量を食べたほうが良いんです。
そうすることで、炭水化物抜きダイエットのデメリットを最小限にすることができます。ただ、夕食の炭水化物を抜いた状態で、朝と昼の炭水化物を何も気にせず食べてしまうと、ダイエット効果が低くなる可能性がありますので注意が必要です。
体がエネルギー不足の状態で、炭水化物を最初に食べてしまったら、一気に吸収されてしまうんです。そうすると、血糖値が急上昇して、脂肪として取り込まれてしまいますから、朝食と昼食では炭水化物は一番最後に食べましょう。
まずは、野菜やスープ類を食べて、ある程度お腹を膨らませてから、ゆっくりと炭水化物を食べると、血糖値の上昇は緩やかになりますので、ダイエット効果が高くなるんです。
野菜&スープ→タンパク質→炭水化物の順で食べると良いでしょう。
炭水化物抜きダイエットの痩せない理由・危険性についてのまとめ
「基礎代謝が下がるため、痩せない時期が来る」「リバウンドの危険性がある」「体臭がきつくなる可能性がある」「集中力や判断力、認知力に影響が出る」「肝臓が疲れやすくなってしまう」
・安全に炭水化物抜きダイエットを行う方法
「筋トレをする」「炭水化物は抜かずに少し食べるようにする」「間食と夕食で炭水化物を抜いて、朝と夜は通常の量を食べる」「タンパク質は多めに摂る」「よく噛んでゆっくり食べると満腹感が得られやすい」「食べる順番は、野菜&スープから食べてタンパク質、炭水化物の順」
炭水化物抜きダイエットの痩せない理由やリバウンドの危険性、正しい炭水化物抜きダイエットの方法をまとめました。
炭水化物抜きダイエットは間違ったやり方で行うと、頑張っているのに痩せない、すぐに挫折する、挫折したらすぐにリバウンドという状態になりますので、正しい方法で実践して、ダイエットするようにしましょう。