糖質制限ダイエットってよく耳にしますよね。
現代社会において、肥満は深刻な「病気」ですが、糖質を摂りすぎていることが主な肥満の原因だそうです。糖質は三大栄養素の1つなのですが、摂りすぎると悪影響を及ぼすのですね。逆に言うと、痩せたいのなら、この糖質を減らせばよいです。
今回はそんな糖質制限ダイエットについてまとめてみました。
この記事の目次
糖質制限ダイエットとは?
糖質制限ダイエットとは、糖質を摂る量を制限することによってスリムを目指すダイエット方法です。糖質には、お菓子や果物などの甘いものの他に、主食であるごはん、パン、麺類などがあり、これらを原則的に制限していきます。
しかし、制限するものは糖質に関わるものだけですので、例えばダイエットでよく使われるカロリーなどを気にする必要はまったくありません。ごはんや麺類など主食が好きな方にとっては辛いダイエットですが、お肉類や脂っこいものが好きな方にとっては取り組みやすいダイエットです。
また、蒸留酒系のウイスキーや焼酎であればお酒も飲んで構いません。つまり、糖質以外ならお腹いっぱいになるまで飲んでも食べてもよいのです。取り組むにあたって向き不向きのタイプがはっきり分かれるダイエット方法と言えるでしょう。
糖質制限ダイエットの3つの効果
糖質制限ダイエットの効果についてみていきましょう。圧倒的にダイエットに関する効果が多いです。以下にまとめてみました。
低カロリー効果
糖質制限ダイエットではカロリーを気にする必要はありません。しかし、1日に摂取するカロリーで一番多いのは主食の糖質によるカロリーであるため、その主食を抜けば、全体的なカロリー数は自然に低くなっていきます。気にしなくても低カロリー効果が期待できます。
脂肪燃焼効果
糖質の一番大きな役割はエネルギー源です。そのエネルギー源が口から入ってこなくなった場合、からだは蓄えてある脂肪をエネルギー源として使うようになります。つまり、体に溜まった体脂肪がボンボン燃やされていくわけです。
血糖値の正常化
インスリンの関係により、血糖値は高くなると脂肪も蓄積しやすい特徴があります。脂肪を溜めないようにするには血糖値を上げないことが重要です。血糖値を上げないように糖質制限を行えば、血糖値の正常化が期待できます。
また、血糖値が常に正常であれば、食欲が異常に高まることもなく、食事制限がスムーズに行えます。
糖質制限ダイエットの方法
糖質制限ダイエットの具体的な方法について見ていきましょう。比較的簡単といわれる糖質制限ですが、いくつかルールも存在します。まずはルールを見て、それから糖質制限のメニューの具体例を見ていきましょう。
糖質制限ダイエットのルール
糖質制限ダイエットのルールを覚えましょう。具体的なものは以下になります。
・カロリーは考えなくてもよい
・糖質制限ダイエットは、完全に糖質を抜いてしまうダイエットではない
・糖質の量は1日50グラムに抑える
・1日3食をきちんと食べる
・オリーブオイルなど良質の油を必ず摂る
・フルーツは果糖が入っているため基本的に食べない
・野菜は糖質の少ない葉物野菜を食べ、糖質の多い根菜類は食べない
糖質制限のメニューの具体例
朝昼晩の三食の具体的なメニューは以下になります。和食でも洋食でも取り組みやすいダイエットです。
朝・・・和食
ご飯の代わりに豆腐、わかめの味噌汁、納豆、焼き魚など。
昼・・・洋食
たっぷりの野菜料理、コンソメスープ、無糖のヨーグルト、低糖質のジャム、ナッツ類など。
晩・・・和食
たっぷりの鍋料理、焼き鳥、豆腐、ウイスキーの水割りなど。
糖質制限ダイエットの3つの注意点
糖質制限ダイエットの注意点について見ていきましょう。食品ダイエットですので、特に難しい注意点はありません。基本的なものについてまとめました。
無理をしない
即効性を期待して、糖質を完全に抜いてはいけません。糖質を完全に抜いてしまうと体調が悪くなったり、集中力がなくなる、もしくは眠気がずっと続くような体調不良が起こる危険があります。糖質制限ダイエットはあくまでも制限するものであり、1日30~50グラムは摂りましょう。
[定期ツイ]副腎は血糖値調整に関わる臓器。副腎疲労の場合は血糖値の急上昇急降下を避けて副腎を休ませるという意味で糖質制限は有効。但し、体内で糖新生が行われるよう蛋白質と良質な脂質をしっかり摂る事も重要。糖質を制限するだけの「糖質制限」は体調不良を招くので注意 #twirobo
— ぼに@副腎疲労症候群 (@bonihealth) 2016年11月5日
糖質制限ブーム! ~あなたの“自己流”が危険を招く~ https://t.co/SEJEekn8Q4 大学院時代、一度なんか食事を飲むだけにするやつで、1ヶ月で20kgくらい体重落したことあるけど、体調不良でぶっ倒れそうになってから糖質0はやってません。
— しろくま (@Shir0kuma_3) 2016年10月17日
@EarthesEarth さよう、他で埋めねばらなんのです…つまり日ごろの食事量を把握せずに糖質制限を進めるのは下手すると体調不良を招くのです。そしてこれに慣れられるかは個人差が、低血糖で調子悪くなる人もいるのです…
— 神栖の杯 (@kamisnosakazuki) 2016年10月7日
外食の場合は工夫する
糖質制限ダイエットは自炊だけでなく、外食でも行うことができます。レストランなどでは糖質の少ないメニューを選びましょう。また、特にコンビニの食品は簡単で、必ずパッケージに記載してある食品成分表を見て糖質の少ないものを選べばよいです。
スーパーなどでお惣菜を購入する場合も、大皿からセルフ形式でとるものでなく、必ずパッケージがついている総菜を選び、成分表の糖質量を確認しましょう。
カロリーは制限しない
カロリー制限ダイエットに慣れている方によくあるケースですが、即効性を期待して、カロリーを制限してしまってもいけません。糖質を制限するだけで痩せられるので、カロリーまで制限するとパワーがなくなり、挫折する原因になります。
むしろカロリーはある程度摂るように心がけた方がよいでしょう。
糖質制限ダイエットの体験談
糖質制限ダイエットの体験談がありましたので、ご紹介しましょう。
「糖質制限ダイエットをしています。体がふらふらになるのではと心配でしたが、特にそういうこともありません。体重もじわじわと順調に減っています。ごはんや麺類が食べられないのはさみしいですが、痩せていくのは快感です。効果が出やすいダイエットです。(30代女性)」
「半年前から糖質制限ダイエットをしています。無理をしないで7キロほど痩せました。食習慣になれたので、楽に行えるようになりました。期限は決めなくてもよいダイエットのようなので、さらに続けようと思っています。目標は15キロ減量です。(40代女性)」
「糖質制限ダイエットで5キロ痩せました。唐揚げやマヨネーズ、オリーブオイルなど脂っこいものが好きで、無制限で食べられるため続いています。ストレスも溜まりません。かなり楽なダイエット方法だと思います。(20代女性)」
「外食中心の食生活で糖質制限ダイエットをしています。ランチはもちろん職場の近くでとりますし、夜もほとんどつきあいで外食です。自宅で食べるのは朝だけですが、コーヒーとヨーグルトだけで済ませています。こういう生活なのでなかなかダイエットができませんでしたが、糖質制限ダイエットは問題なく続いています。体重もコンスタントに減っています。(30代女性)」
糖質制限は危険?ダイエット本「おやじダイエット部の奇跡」
糖質制限ダイエットは、数年前からとてもメジャーなダイエットになっていますが、ブームに火をつけた本の1つが「おやじダイエット部の奇跡」です。なんとなく地味な色の表紙で、ダイエット本のようだけれど、女性向けなのか男性向けなのかよく分からない不思議なイメージの本でした。
しかし、書店に山積みになっていて、目を止める人は非常に多かったようで、実際にもかなり売れたようです。
著者の桐山秀樹さんは、この本によって、一介のライターからノンフィクション作家と呼ばれるまでに上り詰めたんですよ。この本は、糖尿病になってしまった桐山さんが、糖質制限でダイエットを行って、実際に大幅に痩せた体験をベースに書かれた本だったのです。
糖質制限ダイエットはそれまで医学的に安全かどうかの確認が取れず、京都のとある病院の医師がひっそりと提唱している程度でした。それがこの本によって、一気に全国区レベルになったんです。
それ以降、糖質制限ダイエットがあちこちで紹介されるようになり、実際にも痩せやすいことから行う人も増え、メジャーなダイエットになっていきました。
「おやじダイエット部の奇跡」の著者の死
そんな経緯の糖質制限ダイエットですが、先日、その桐山さんが亡くなられました。ダイエット業界や医学界をはじめ、さまざまな業界で衝撃が走っているようですよ。
「おやじダイエット部の奇跡」を読んだ方はご存知かもしれませんが、もともと桐山さんが糖質制限ダイエットを始めたきっかけは、糖尿病になってしまったことでした。改善させる道がなく、当時お仕事関係で見聞きしていた糖質制限に救いを見出し、実行する決心をしたのです。
糖質制限はいまでこそ、糖尿病治療方法として書店で様々な本が並んでいますが、当時は確実に治療できると断言できる方法ではなかったのですよね。ダイエットについても安全性を含め、未知数だったようです。
桐山さんが実行した結果、大幅なダイエットに成功し、追随者が一気に増えたのです。
桐山さんが亡くなった原因として、糖質制限ダイエットの影響があるかないかは分からないそうで、糖尿病が原因か、もしくはそれ以外なのかもわかっていません。いずれにしても、何事も極端には行わない方がよいと言えるでしょう。
糖質制限ダイエットの危険性
糖質制限ダイエットに関しては、医学界でも意見が分かれており、一般人から見るとどのように受け取ってよいか分からないのが現状です。医学的に見た場合、糖質制限ダイエットを長期的に続けるにあたっては、安全性の科学的根拠が不足している、と指摘されているようです。
欧州心臓病学会では以下のような危険性があると発表しています。
・心臓病リスクの上昇
・心血管系イベント の上昇
・発がん率の上昇
・死亡率の上昇
しかし、危険性を示す科学的根拠もありませんので、安全か危険かのいずれも、医学的に立証されていないようです。つまり、自己責任と言うことになりそうです。
ちなみに、桐山さんの場合は、本人が、断固支持して実行を続ける!と宣言されていました。糖尿病の方も改善していたんですよ。本当に、安全なのか危険なのかは、まったく不明と言ってよいでしょう。
糖質制限ダイエットを正しい方法で行うことの重要性
糖質制限ダイエットにおいて、正しい方法というものがもちろんあって、一番のポイントは、糖質を完全にゼロにしてはいけないということです。あくまでも糖質制限なのであって、糖質排除ではないのですね。
この辺は微妙なようで、かなり重要なポイントではないかと思います。ご飯をまったく取らない、糖質を極端に排除している、というのはやはり健康上良くないと言えるでしょう。
以前、かかりつけのクリニックでドクターにダイエットの相談をしたところ、「糖質を抜けばすぐに痩せるよ」とかる~く言われたことがあるので、糖質を減らすことそのものには問題はないようです。
そもそも、一般の食品には様々な栄養素が含まれていて、糖質の低い食品であってもゼロではないそうです。砂糖は糖質100%の例外的食品だそうですが、それ以外は100%や0%と言うものはないんだそうです。
しかし、最近は糖質制限ダイエットが流行っていて、糖質ゼロのダイエット食品もたくさん販売されているので、注意した方がよいかもしれません。なんでも程度の問題なので、極端な道には走らない方が良いでしょう。
糖質制限ダイエットでは、糖質は控えるけれど、ゼロにはしない。この注意点だけは意識的に守った方がよいと言えるでしょう。
医学的に立証されていない以上、自己責任で、最悪の場合、死に至るかもしれない危険性も秘めているので、できる限り正しい方法を求めて、テキトーには行わない方がよいと言えそうです。
また、それ以前の問題として、何のためにダイエットを行うかをきちんと決めて、ダイエット期間も決めて、目標に達成したらすみやかに通常食に戻すようにした方が良いでしょう。やはり普段とは違うことをするので、長期間は続けない方が無難と言えます。
一時的なものと割り切って、実行すると良いです。おそらくダイエットの結果としても、その方が成功しやすく、ダラダラ続けてリスクを背負うよりはずっと賢いと言えるでしょう。
最後に
・糖質以外なら、どんな物でも食べて良いのがこのダイエットの魅力
・糖質制限ダイエットの効果
「低カロリーな食事がしやすい」「脂肪燃焼効果が高い」「血糖値の正常化」
・糖質制限ダイエットの方法
「糖質の量は1日50gにおさえる」「完全に糖質を抜かない」「1日3食をきちんと食べる」「オリーブオイルなどの良質な油を必ず摂る」「フルーツは果糖が入っているため、基本的にNG」「野菜は、糖質の少ない葉物にする」
・糖質制限ダイエットの注意点
「無理をしない」「カロリーは制限しない」「外食の場合」「糖質の少ないメニューを選ぶ」「医師的にみると危険といわれてはいる」「完全に糖質をゼロにしてはいけない」
なかなか成功例が多いですね。
糖質制限ダイエットは比較的行いやすいダイエットかもしれません。このダイエットの一番のメリットは、糖質でなければお腹いっぱいになるまで食べても構わないという点だと思います。食欲と戦う必要がないのですね。ぜひトライしてみるとよいと思います。
以上、糖質制限ダイエットのおまとめでした。