コンビニでも販売面積をじわりじわりと増やしているトクホマークがついたお茶。ちょっと高いけれど痩せるなら飲んでしまおうかな…となんとなく飲んでいる方もいるかもしれません。
最初は「すんごく苦い!」というお茶ばかりでしたが、ノンカフェインのものやスパークリング、苦味が気になならないものまで出てきました。
でも、このトクホのお茶って本当に痩せられるものなのでしょうか?実際にどれくらい効果が期待できるものなのか、トクホマークのホントのところをしっかり調べて解説します!実は「ほんのちょっとだけ」なのがカギになっているようです。
トクホとは
出典:http://www.fitnessjunkie.jp
そもそも、トクホとは正式に「特定保健用食品」と呼ばれます。血糖値の急な上昇を抑える、脂肪の吸収を抑えるなどある特定の機能がある食品に対して表示できるマークです。
これを認定しているのは消費者庁。その食品の宣伝したい効果、有効性などをきちんと科学的に審査し、その基準をクリアしたものだけが認定を受けることができます。
安心して食べられるどうかも一緒に検査されるので、安心して続けられる健康食品のような認識でいても良いかもしれません。
薬ではないため劇的な変化は期待できない
そうは言ってもトクホもただの保健用食品です。医薬品ではありません。
たとえば、アレルギーを抑える機能が認められた医薬品とトクホの食品があったとします。医薬品なら飲めばちゃんと鼻水などのアレルギー症状を抑えることは可能です。
でも、トクホの食品であれば続けていくうちに若干緩和されやすくなったような気が…?という程度のパワーになるでしょう。
医薬品と違って食品なので、あくまでサポートを目的としたものなのです。そこを勘違いしないように注意する必要があります。
トクホのお茶4種類の成分を分析!期待できる効果は?
コンビニでよくみかけるダイエットに向いていそうなお茶の成分を勝手に分析してみます。まずはここから、どんな効果が期待できるかの目安にしていきましょう。
ヘルシア緑茶 a
元祖!トクホのお茶とも言えるヘルシア緑茶。一度リニューアルされて飲みやすくなりました。
【有効成分】茶カテキン
緑茶に含まれるお茶特有のポリフェノール。お茶の苦味の元になる。
脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助けるとのこと。
【継続飲用した結果】
・脂肪代謝量は140%に上昇
・お腹の脂肪が低減した実績もあり
伊右衛門特茶
かなり後発で登場した伊右衛門特茶。よくある茶カテキンではなく、ケルセチン配糖体という成分が使われているのが大きな特徴です。この特茶にはノンカフェインのものもあるのも特徴。カフェインを気にせず美味しく飲むことができるお茶です。
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【有効成分】ケルセチン配糖体
りんごやたまねぎに含まれている植物由来のポリフェノール。高い抗酸化作用、アミラーゼという脂肪分解酵素の働きを活性化させる作用が期待できるんだとか。
【継続飲用した結果】
・お腹の脂肪が少し低減した実績あり
・特茶ユーザーの82%が効果があると実感
十六茶W
ブレンドティーである一六茶からもトクホのお茶が登場。ノンカフェインでも知られる十六茶らしく、ノンカフェインのまま難消化性デキストリンが加えられ、美味しく飲めるトクホのお茶になっています。
【有効成分】難消化性デキストリン
トウモロコシ由来の水溶性食物繊維。糖の吸収をゆるやかにしてコレステロールや血糖値の上昇を抑えます。中性脂肪や血糖値が気になる方が食事と一緒に飲む良いとされています。
【継続飲用した結果】
・食後の血糖値の推移が若干おだやかに
・食後の中性脂肪の水位も若干おだやかに
サントリー 黒烏龍茶
脂っこい食事と一緒にとるのがおすすめ!とされているサントリーの黒烏龍茶。脂肪の吸収を抑えてくれる上、継続すると体脂肪をつきにくくする効果があると言われています。
出典:https://www.amazon.co.jp
【有効成分】烏龍茶重合ポリフェノール(OTPP)
烏龍茶を作るために茶葉を発酵させる際にできる烏龍茶独自のポリフェノール。脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるため、中性脂肪の上昇を抑え、体に脂肪をつきにくくすることが認められています。
【継続飲用した結果】
・食事と一緒に飲むと脂肪の排出量が2倍になった成果が
・1日2本の継続飲用で体脂肪が減少
トクホのお茶だけでは痩せられない
以上、4つの代表的なトクホのお茶の有効成分や継続飲用した結果をできるだけ調べてみました。
ただ調べてみてわかったことは、この継続飲用した結果というのが本当にわずかな減少だったお茶がとても多かったことです…。確かに減少はしているけれど、食べ順などに健康的な食べ方をした方が減少率は高いんじゃ…?と思える結果であることもあるようです。
カテキンの脂肪燃焼効果を検証したいくつかの研究によると、トクホのお茶に含まれる程度の量のカテキンを飲むと、たしかに消費カロリーが1日に50~100kcal増加することがわかっています。これは、脂肪に換算すると10g程度、食べ物にすると、おにぎり二口ぶんほど。トクホの効果を過信して食べ過ぎると逆効果になることもあります。トクホを利用する時は、そのぶん甘い飲み物をやめたり、ウォーキングを行ったり、上手に生活改善のきっかけに使うことが、その効果を生かすコツなのです。
実際の引用データを見てみても、その他の検証結果を見てみても、確かに効果はある、けれど劇的に痩せられるほどではないというのが基本的な考え方のようです。
トクホのお茶を飲むことによって、生活習慣を改善しようという意識が働き、そのおかげでダイエットに成功できるという可能性が高いんだとか。ちょっと高く設定されている値段にもその意味があるのかもしれません。
トクホのお茶のダイエット効果についてのまとめ
「ヘルシア緑茶a:体脂肪を減らすのをサポート」「伊右衛門特茶:カフェインを気にせず飲める」「十六茶W:食事と一緒に飲むと効果的」「黒烏龍茶:脂肪の吸収を抑える」
・トクホのお茶だけでは痩せられないので注意
トクホのお茶は確かに、健康に良い機能が実証されているお茶です。でもその数値を見てみると、ほんのわずかであることが本当に多いもの。
結局お茶を飲むだけで痩せるわけではなく、自分で生活を改善するきっかけになるから痩せられるものだと考えた方が良いでしょう。ダイエットが続けられない方や気を引き締めたい時に上手に活用していくと、お守りとして役立つものだと考えると良さそうです。