洋食にはたくさんの種類がありおいしくて人気がありますが、一方では「太る」イメージから敬遠している人もいるかもしれません。
今回は洋食で太る原因と、ダイエット中におすすめのメニューやレシピを併せてご紹介します。
この記事の目次
洋食の定義
あなたにとっての洋食はどんなメニューですか?「和食以外のものは全て洋食」という表現も少し違う気がしますよね。この辺は説明が難しいと思います。
かっては西洋料理全般を洋食と表現していました。しかし、近年はフランス料理・イタリア料理・ロシア料理というように細かく分けるのが一般的になっています。
では、洋食とは…?一般社団法人 日本洋食協会では以下のように定義しています。
私達は「日本の洋食」を「洋食とは米飯に合わせて食す、日本独自の進化を遂げた西洋料理」と定義しております。つまり、「洋食」は紛れも無く日本食の一部です。
ようするに、西洋料理が日本国内で独自の進化を遂げたものが洋食ということになります。
洋食の主な種類5つ
具体的に洋食にはどんなメニューがあるの…?代表的なものをカテゴリ別に紹介していきます。
ご飯もの
洋食にご飯ものは欠かせません。ボリューム満点でお子さまにも人気のメニューがずらり!
- カレーライス・・・インド発祥のカレーを日本人好みの味にしてご飯と合わせたもの。
- ハヤシライス・・・牛肉や野菜をブラウンソースで煮込み、ご飯と合わせたもの。
- オムライス・・・ケチャップ味のチキンライスを卵で包んだもの。
- ピラフ・・・トルコ料理のピラウを日本人好みの味にアレンジしたもの。炊き込みご飯。
揚げ物
こちらも洋食の定番メニューですね!サクサクの衣がたまりません。
- コロッケ・・・じゃが芋ベースの種に衣をつけて揚げたもの。
- カツ・・・肉を使った揚げ物。チキンカツ・豚カツ・メンチカツなど。
- フライ・・・魚介類を使った揚げ物。アジフライ・ホタテフライなど。
焼き物
子どもも大人も大好きな定番洋食メニュー。
- ハンバーグ・・・ひき肉ベースの種を丸め、フライパンで焼いたり煮込んだもの。
- ステーキ・・・肉類を大きめにカットしてフライパンや鉄板で焼いたもの。
- オムレツ・・・卵を溶いて味付けし、フライパンで形を整えながら焼いたもの。
- スパゲッティ・・・イタリア発祥の料理。ナポリタンやたらこスパゲッティなど、日本人向けにアレンジしたもの。
オーブン料理
オーブンでじっくりと焼き上げます。こちらも子どもに人気の洋食メニュー。
- グラタン・・・フランス発祥の料理。ベシャメルソースと具を絡めた後、オーブンで焼くのが一般的。
- ドリア・・・ご飯の上にベシャメルソースなどを乗せ、オーブンで焼いたもの。
煮込み料理
寒い冬におすすめのアツアツ煮込み料理です。
- シチュー・・・野菜や肉を使った煮込み料理。ビーフシチュー、クリームシチューなど。
- ロールキャベツ・・・肉ベースの種をキャベツで包んで煮込んだもの。
洋食が太ると言われる3つの理由
一般的に「洋食は太りやすい」というイメージが強いと思います。その理由とは?
カロリーが高い
和食に比べ、洋食のほうがカロリーが高い傾向にあります。似たような材料を使ったメニューのカロリーを比較していきます。
和食 洋食 焼き魚定食 552kcal
ミックスフライ定食 811kcal
ざるそば 275kcal
トマトソースのパスタ 616kcal
親子丼 684kcal オムライス 727kcal 焼鮭 110kcal 鮭のムニエル 226kcal 豆腐とワカメの味噌汁 43kcal コーンスープ 150kcal
こうやって比較してみると、やはり洋食のほうが高カロリーですよね!カロリーが全てではありませんが、カロリーオーバーによって脂肪を溜め込みやすくなるので注意しましょう。
脂質が多い
洋食は油・バター・クリームなどをたっぷりと使うことが多く、どうしても高カロリー・高脂質になりがちです。
例えば、先ほど比較した焼き鮭とムニエルは同じ材料を使っているのに100kcal以上のカロリー差があります。もちろん脂質に関してもムニエルのほうが高いですよ。これはバターなどの調味料が影響しています。
また洋食は肉を使うことが多く、この点も高脂質になりやすい理由の1つです。
栄養バランスが取りにくい
和食は一汁三菜が基本となります。野菜を多く使うので、自然と栄養バランスが整いやすいというメリットがあります。
一方、洋食はカレーライスやオムライスなど単品メニューで済ませてしまうことが多いのではないでしょうか?単品メニューのみだと、どうしても栄養バランスが崩れやすくなります。
洋食で太らないために気をつけたい6つのポイント
洋食が太りやすい理由について紹介してきました。もちろん「洋食=絶対に太る」というわけではありません!以下のようなことに注意すれば太りにくくなります。
カロリーの低いメニューを選ぶ
ダイエットの基本はカロリー調整です。同じ洋食でもカロリーの差があるので、できる限りカロリーの低いメニューをチョイスしましょう。
あなたは1日にどれくらいのカロリーを摂っていますか?成人女性の1日の摂取目安量は、1,800kcal~2,000kcal前後と言われています。1日3食食べる場合、1食あたり600kcal程度が目安となります。これを目安にメニューを選びましょう。
カロリーを減らす一工夫を
自宅で洋食を作る場合は、カロリーを減らすために以下のような工夫をしてみましょう。
◎カロリーを減らす一工夫
- ノンオイルドレッシングを使う
- バターを多く使ったソースは避ける
- 野菜やヘルシー食材でかさ増しする
- 脂身の多い肉は避ける
意外とカロリーが高いのがドレッシングやソースです。ここを一工夫するだけでぐっとカロリーを節約できます。
副菜やスープをプラスする
先ほども解説しましたが、洋食は単品メニューになる傾向が強いです。食物繊維やビタミンが不足することで、代謝低下や便秘などの原因となる可能性があります。
そこで副菜やスープをプラスして栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。参考にしたいのは和食の基本「一汁三菜」の考え方です。
昔ながらの日本型の食事は、一汁三菜が基本になっています。一汁三菜とは、ご飯に汁もの、おかず3種(主菜1品、副菜2品)で構成された献立。ご飯でエネルギー源となる炭水化物を、汁もので水分を、おかずでその他の栄養をバランスよくとることができます。
引用:日本うま味調味料協会
洋食で一汁三菜を意識するのは難しいかもしれませんが、単品メニューは避けてサラダやスープなどをプラスしてみましょう。
肉や揚げ物を避ける
肉を使ったメニューや揚げ物はカロリーや脂質が高いので注意が必要です。同じ肉でも脂身が少ない部位なら問題ありません。鶏肉は皮を取ることでさらにヘルシーになりますよ!
また、バターやクリームをたっぷりと使ったメニューも避けたほうが無難です。
要注意な洋食メニューは以下の通り!
パンよりご飯を食べる
レストランや自宅で洋食を食べる時、主食はパン派ですか?それともご飯派ですか?
ダイエットのことを考えるとご飯のほうが断然おすすめです。それではパンとご飯100gあたりのカロリーや栄養価を比較していきます。
100gあたりの数値 | 食パン | ご飯一膳 |
カロリー | 264kcal | 168kcal |
タンパク質 | 9.3g | 2.5g |
脂質 | 4.4g | 0.3g |
炭水化物 | 46.7g | 37.1g |
食パン100gあたりのカロリーは264kcal、脂質は4.4gです。一方、ご飯100gあたりのカロリーは168kcal、脂質は0.3gとなっています。脂質に関しては10倍以上の差があるということになりますね!
もちろんパンとご飯では食べる量が異なるので、単純に比較することはできません。しかし、脂質量を考えればパンよりご飯を選んだほうがダイエットに良いと言えるでしょう。
洋食に偏らないようにする
洋食はカロリーや脂質が高い傾向にありますが、決して体に悪いものではありません。和食では不足しがちな動物性タンパク質を摂取できるというメリットもありますよ!つまり洋食を食べすぎたり頻度が多いことが問題なのです。
そこでおすすめなのが3食のうち1食だけを洋食にする方法です。例えば朝食がパン食だった場合、昼間と夕食は和食などにするなど。洋食ばかりに偏らないことを意識してみましょう。
ダイエットにおすすめの洋食メニュー3選
では、具体的にダイエット向きの洋食メニューとは?おすすめのメニューを3品紹介していきます。
牛ヒレステーキ
「どうしてもステーキが食べたい!」
そんな時は牛ヒレステーキをチョイスしてみては?ヒレとは、背骨の内側の左右にある部位のこと。脂が少なくカロリーが控えめとなっています。
牛ヒレ100gあたりのカロリーは133kcal、脂質は4.8gです。サーロイン100gのカロリーは298kcal。同じステーキでも部位によってこれだけの差が出ます。
ロールキャベツ
ロールキャベツ1個(177g)のカロリーは166kcalです。ボリューム満点なのに低カロリー!ダイエット中にもおすすめの洋食メニューです。キャベツをたっぷりと摂れるので、野菜不足を解消するためにもぴったりなメニュー。
「具にひき肉を使うからカロリーや脂質が心配」という人は、脂身の少ないひき肉を選んで作ると良いですよ!また、豆腐などを混ぜてひき肉の割合を減らすという方法もあります。
ほうれん草のソテー
洋食やファミレスのサイドメニューとして大人気の「ほうれん草のソテー」。100gあたりのカロリーは約86kcalです。
ほうれん草にはビタミン・ミネラル・食物繊維などがたっぷりと含まれています。ダイエット中にも必要な栄養素ばかり!洋食はどうしても野菜不足になりやすいので、肉や魚料理にプラスしていただきましょう。
ダイエッターのための洋食レシピ4選
ダイエット中でも食べやすいヘルシーな洋食レシピを紹介していきます。
豆腐入り★ヘルシーロールキャベツ
ひき肉の分量を減らして、その分豆腐をプラスして作るロールキャベツ。カロリーダウンができるだけでなく、フワフワとした食感に仕上がります。あっさりとしているのでお子さまやお年寄りにもおすすめ!
レシピはこちらから。
白滝でナポリタン
パスタ麺の変わりに白滝を使ったダイエットメニューです。白滝はほとんどカロリーがなく、ダイエット中でも安心して食べることができます。また食物繊維が豊富なのも魅力。ナポリタン風に仕上げてあるので美味しくいただけます。
レシピはこちらから。
ダイエットに★雑穀と黒豆のオムライス
白米の代わりに、蒸し雑穀と蒸し黒大豆を使ったオムライスです。食物繊維たっぷり!雑穀や黒大豆の食感が良く、クセになる一品です。
レシピはこちらから。
ロカボ♫おからdeポテサラ風
じゃが芋の代わりにおからを使ったポテトサラダです。糖質制限ダイエット中の人にもおすすめ!しっとりしていて美味しいですよ。
レシピはこちらから。
ダイエット中でも工夫次第で洋食は食べられる!
「カロリーが高い」「脂質が多い」「栄養バランスが取りにくい」
・洋食で太らないポイント
「1食あたり600kcalを意識する」「カロリーを減らす」「副菜やスープをプラスする」「肉や揚げ物を避ける」「パンよりご飯を食べる」「洋食に偏らないようにする」
・ダイエットにおすすめの洋食メニュー
「牛ヒレステーキ」「ロールキャベツ」「ほうれん草のソテー」
洋食はカロリーや脂質の高いメニューが多く、ダイエットには不向きと言えるでしょう。ダイエット中なら和食のほうが安心です。
しかし、メニューの選び方や食べ方を意識することで太りにくくすることが可能です。自分で料理する場合は、食材や調味料を工夫してみてはいかがでしょうか?
ストレスはダイエットの大敵。食べたいものを我慢してばかりなのはつらいですよね。ダイエット中でもほんの少しの工夫で洋食を楽しむことができますよ!