筋トレをする時には、プロテインを飲むと、効率よく筋肉を成長させることができます。プロテインには、いろいろな種類がありますが、今回はソイプロテインについて詳しく説明していきます。
ソイプロテインの特徴やメリット、デメリット、飲み方・飲むタイミングをまとめました。
ソイプロテインとは?
ソイプロテインとは、大豆に含まれるたんぱく質を原料として作られたプロテインです。大豆は、畑の肉と言われるほどタンパク質が豊富です。
植物性の食品では珍しく、大豆のアミノ酸スコアは100!動物性たんぱく質の食品と同じように、大豆にはバランスよくアミノ酸が含まれているのです。
その大豆から作られたプロテインが、ソイプロテインなのです。
ソイプロテインの特徴
ソイプロテインの特徴を見ていきましょう。ソイプロテインの特徴は、次の3つです。
・水に溶けにくい
・大豆イソフラボンが含まれている
ソイプロテインは大豆由来のプロテインですから、植物性タンパク質100%です。また、水に溶けにくいという性質を持っています。そのため、消化吸収には時間がかかるのです。
そして、大豆由来のソイプロテインは、大豆イソフラボンが含まれています。
ソイプロテインの6つの効果やメリット
ソイプロテインの効果やメリットをご紹介します。ソイプロテインは、ほかのプロテインに比べて、どんな効果やメリットが期待できるのでしょうか?
ベジタリアンでも筋肥大ができる
ソイプロテインの効果・メリットの1つ目は、ベジタリアンの人でもプロテインを摂取できることです。一般的にプロテインというと、牛乳や卵などの動物性食品から作られたものになりますが、そうするとベジタリアンの人はプロテインを摂取できませんよね。
でも、ソイプロテインは植物性タンパク質100%ですので、動物性タンパク質は控えたい人、ベジタリアンの人でも、安心してプロテインを飲むことができます。
ベジタリアンでもプロテインを飲める、そして筋肉を大きくできるんですね。
ダイエット効果がある
ソイプロテインの効果やメリットの2つ目は、ダイエット効果があることです。ソイプロテインは固形成分から作ったプロテインですので、水に溶けにくい性質があります。
つまり、胃の中に入っても固形のままになりますので、胃や腸をゆっくりと進んでいくことになります。消化管の中をゆっくり移動すると、それだけ消化吸収が遅くなり、いつまでもお腹の中に残っているんです。
お腹の中に残っていれば、ソイプロテインを飲んだ後、満腹感がずっと続きます。そのため、空腹を感じにくく、余計なカロリーを摂取せずに済むんですね。
筋肉をつけたいけれど、同時にできるだけ脂肪を減らしたい、体脂肪率を落としたいという人は、ソイプロテインを飲むと良いんです!
女性ホルモンのバランスを整えられる
ソイプロテインの効果やメリットの3つ目は、女性ホルモンのバランスを整えられることです。ソイプロテインには大豆イソフラボンが含まれています。
大豆イソフラボンは、不足している女性ホルモンのエストロゲンを補う働きがあります。そのため、女性ホルモンのバランスが乱れている人は、ホルモンバランスを整えることができるんです。
ホルモンバランスが整えば、生理不順を改善できたり、生理痛やPMSを軽減することができます。また、不妊に悩んでいる人は、ホルモンバランスが整うことで、排卵が起こりやすくなりますので、不妊の原因によっては不妊が改善する可能性もあるんです。
体脂肪をぎりぎりまで落として細マッチョになりたいという女性は、体脂肪率を落としすぎることで、無月経になることがありますが、ソイプロテインを飲みながら筋トレをして体脂肪率を落とすと、無月経になるリスクを減らすことができるでしょう。
また、更年期障害に悩んでいる人は、更年期障害の症状の軽減を期待することができます。
美肌・美髪効果がある
ソイプロテインは、美肌・美髪効果もあります。これも、大豆イソフラボンの効果ですね。女性ホルモンのエストロゲンには、女性らしさを保つための作用があります。
女性の肌が男性よりもきれいなのは、エストロゲンのおかげです。また、女性の髪の毛が男性よりもしなやかでツヤがあるのもエストロゲンのおかげなんです。
エストロゲンの不足を補う大豆イソフラボンを摂取すれば、美肌・美髪効果を期待することができます。
女性にとって、ソイプロテインは筋肉を大きくするだけでなく、美容にも良いプロテインなのです。
コレステロールを下げる
ソイプロテインの効果・メリットの5つ目は、コレステロールを下げられることです。あなたは、健康診断で悪玉コレステロール(LDL)が高いと指摘されていませんか?
ソイプロテインは悪玉コレステロールを減らす効果があります。コレステロールは腸の中で胆汁酸によって分解され、吸収されます。
でも、大豆たんぱく質(ソイプロテイン)があると、胆汁酸は大豆たんぱく質と結びついてしまうのです。
そのため、腸内のコレステロールは消化吸収されることなく、便と一緒に排出されることになりますので、悪玉コレステロールを減らすことができます。
悪玉コレステロールが増えると、動脈硬化を起こして、脳卒中や心筋梗塞の原因になります。ソイプロテインは脳卒中や心筋梗塞の予防にもなるんですね。
筋肉の分解を防ぐことができる
ソイプロテインの効果、最後は筋肉の分解を防ぐことです。ソイプロテインは消化吸収のスピードがゆっくりですから、少量ずつアミノ酸を筋肉に供給し続けることができます。
エネルギー不足になると、筋肉が分解されてしまいます。でも、ソイプロテインはアミノ酸を長時間供給できるので、筋肉の分解を防ぐことができるのです。この効果を抗カタボリックと言います。
ソイプロテインを飲んでおけば、筋肉の分解を最小限に抑えることができるので、効率よく筋肉を成長させることができるのです。
ソイプロテインの3つのデメリット
ソイプロテインのデメリットも確認しておきましょう。ソイプロテインにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
大豆アレルギーがある人は飲めない
ソイプロテインのデメリットの1つ目は、大豆アレルギーがある人は飲めないことです。これは、当然と言えば当然ですよね。
ソイプロテインは、大豆からできています。そのため、大豆アレルギーがある人は、ソイプロテインを飲むと、次のような症状が現れることがあります。
・唇の腫れ
・じんましん
・吐き気
・咳
・呼吸困難
・意識障害
・血圧低下
どのような症状がどの程度現れるかは人によって違いますが、大豆アレルギーが指摘されている人は、ソイプロテインは飲まないようにしましょう。
筋肉がつきにくい
ソイプロテインのデメリットの2つ目は、ほかのプロテイン(ホエイプロテインやカゼインプロテイン)に比べて、筋肉がつきにくいことです。
もちろん、ソイプロテインも筋肥大に効果はあります。これは間違いありません。ただ、ソイプロテインは体内のテストステロンの濃度を下げてしまうという研究結果が報告されているのです。
アメリカのコネチカット大学でのソイプロテインの研究によると、ソイプロテインを摂取すると、テストステロンの濃度は大きく低下するのだそうです。
テストステロンとは、男性ホルモンの一種で、男性が女性よりも筋肉質なのは、このテストステロンのおかげです。つまり、テストステロンの濃度が低下すると、筋肉がつきにくくなるのです。
さらに、甲状腺機能が低下するという結果も報告されています。甲状腺機能が低下すると、甲状腺ホルモンの分泌量が低下して、代謝が低下します。そのため、筋トレをしても筋トレ効果が現れにくく、筋肉がなかなか成長しません。
飲みにくい
ソイプロテインのデメリットの3つ目は、飲みにくいことです。ソイプロテインは水に溶けにくい性質があります。そのため、とても飲みにくいのです。
ホエイプロテインに比べて、ソイプロテインは水に溶かしてもドロドロしていて、粉っぽさを感じるので、どうしても飲みにくさを感じる人が多いのです。
このようなデメリットを考えると、ソイプロテインは女性にはおすすめできるプロテインですが、男性はベジタリアンの人か牛乳アレルギーの人以外は、あえてソイプロテインを選ぶ必要はないのかなと思います。
ソイプロテインは、基本的に女性向けのプロテインなんですね。
ソイプロテインの飲み方・飲むタイミング
ソイプロテインはどのように飲めば良いのでしょうか?おすすめの飲み方や飲むタイミングなどを説明していきます。
多めの水分で溶かす
ソイプロテインは、とにかく溶けにくいことが特徴です。ソイプロテインは水に溶かしても、ドロドロになってしまいます。
それなら、多めの水分で溶かすようにしましょう。ホエイプロテインを溶かすよりも、多めの水分で溶かすようにすれば、ドロドロを軽減することができます。
大体、ホエイプロテインを溶かす場合の量の1.5倍くらいの水分で、ソイプロテインを溶かすようにしましょう。
溶かす水分はどんなものでもOKです。水でも牛乳でも、豆乳でも、ジュースやスポーツドリンクでも良いですね。
少し時間を置くと良いかも
ソイプロテインの飲み方のポイント、次は溶かした後、少し時間を置いてから、もう一度混ぜて飲むことです。専用シェイカーで混ぜた後、すぐに飲まずに、30分~1時間程度放置しましょう。
そうすると、ソイプロテインが水になじみやすくなりますので、少しは飲みやすくなります。放置したら、飲む前にもう1度混ぜて飲むようにしましょう。
ソイプロテインを飲むタイミング(単独)
ソイプロテインを飲むタイミングは、ソイプロテインだけを使うのか、ホエイプロテインも飲むのかで変わってきます。まずは、ソイプロテインだけで筋トレをする場合の飲むタイミングをご紹介します。
・朝
・筋トレ直後
・寝る前
この3つのタイミングで飲むようにしましょう。この3つのタイミングでソイプロテインを飲んでおけば、効率よく筋肉をつけることができます。
ソイプロテインを飲むタイミング(併用)
ソイプロテインを飲むタイミング、次はホエイプロテインと併用する場合です。ソイプロテインは吸収速度が遅いのに対し、ホエイプロテインは吸収速度が速いというメリットがあります。
そのため、ソイプロテインとホエイプロテインで飲むタイミングを使い分けると、より効果的に筋力アップを図ることができるのです。
ホエイプロテインと併用する場合は、ソイプロテインを飲むタイミングは、次の通りです。
・就寝前
ソイプロテインは吸収速度がゆっくりで、腹持ちが良いですから、間食に向いています。また、寝ている間もゆっくりと筋肉にアミノ酸が供給され続けるので、筋肉の分解が起こりにくいのです。
ホエイプロテインを飲むタイミングは、以下のタイミングです。
・筋トレ前
このタイミングでソイプロテインとホエイプロテインを併用すると、プロテインの効果を最大限に活かすことができると思います。
ソイプロテインについての総まとめ
・ソイプロテインは、植物性たんぱく質100%で水に溶けにくい大豆イソフラボンが含まれている
・ソイプロテインの効果とメリット
「ベジタリアンでも筋肥大ができる」「満腹感を得られる」「ダイエット効果」「女性ホルモンのバランスを整えられる」「美肌や美髪効果」「コレストロールを下げる働きがある」「筋肉の分解を防げる」
・ソイプロテインのデメリット
「大豆アレルギーがある人は飲めない」「筋肉が他のプロテインに比べてつきにくい」「飲みにくい」
・ソイプロテインの飲み方
「多めの水で溶かす」「30~1時間程度放置したほうが飲みやすい」「飲むタイミングは、朝・筋トレ直後・寝る前」「ソイプロテインとホエイプロテインを併用する場合は、間食と就寝前」
ソイプロテインの特徴や効果&メリット、デメリット、飲み方・飲むタイミングをまとめました。
ソイプロテインは男性にとってはあまりメリットのないプロテインですが、女性の美容にも効果があるので、女性におすすめのプロテインです。
筋肉をつけて、さらにきれいになりたい女性はソイプロテインを飲むようにしましょう。