オリゴ糖は体に良いものというイメージを持っていると思います。オリゴ糖は厚生労働省から「特定保健用食品(トクホ)」に指定されているものも多いので、健康に良いものであることは間違いありません。でも、オリゴ糖には太る危険があることも忘れてはいけません。
オリゴ糖の種類や効果、太る危険はあるのかどうかをまとめました。
オリゴ糖の効果
出典:amazon.co.jp
オリゴ糖は特定保健用食品(トクホ)に指定されているものが多いので、「オリゴ糖=健康に良い」というイメージを持っている人が多いですよね。
オリゴ糖は健康に良いのは間違いありませんが、具体的にはオリゴ糖にどんな効果があるのかを知っていますか?
オリゴ糖の効果は整腸作用です。オリゴ糖は腸内環境を整えてくれる作用があるのです。オリゴ糖を食べると、オリゴ糖は腸に到達します。腸に到達したオリゴ糖は善玉菌の餌になりますので、善玉菌を増やしてくれます。
善玉菌が増えれば、腸内環境が整いますので、オリゴ糖は次のような効果が期待できるのです。
・免疫力アップ
・アレルギー症状の緩和
・美肌効果
・ストレスの緩和やうつの予防
・痩せやすい体になる
■便秘解消効果
腸内環境を整えれば、蠕動運動が活発化しますので、便秘を解消することができます。
赤ちゃんが便秘になった時に、薬は飲ませられないので、オリゴ糖をちょっと食べさせると、すぐに便秘が解消することも多いですよね。オリゴ糖は赤ちゃんにも使える便秘解消のための食品なんです。
■免疫力アップ、アレルギー症状の緩和
また、腸には体の7割の免疫細胞が集まっていますので、腸内環境を整えれば、免疫力がアップします。そうすれば、風邪やインフルエンザにかかりにくくなりますよね。
また、免疫が活性化すると、アレルゲンに過度に反応しなくなりますので、アトピー性皮膚炎や花粉症の症状が緩和するんです。
■美肌効果
腸内環境を整えると、善玉菌がビオチンという栄養素を作り出します。ビオチンは肌の毛細血管の血流を良くして、肌のターンオーバーを正常化することで、美肌を作る作用があります。
便秘になると、すぐにニキビができてしまいますよね。あれは、老廃物が溜まるという要素もありますが、腸内環境が悪化して、ビオチンの生成量が少なくなるためなんです。
オリゴ糖を食べて、腸内環境を改善すると、ビオチンが生成されますので、そのおかげで美肌を保つことができるんですね。
■ストレスの緩和やうつの予防
また、精神的な安定のためには、セロトニンというホルモンが重要になりますが、セロトニンの95%は腸で作られます。そのため、ストレスに打ち勝って、うつ病を予防したり、精神的な安定を保つためには、腸内環境を整える必要があるのです。
■痩せやすい体になる
腸内環境を整えると、全身の基礎代謝が上がりますので、消費カロリーが上がり、痩せやすい体を作ることができるというメリットもあります。
オリゴ糖で腸内環境を改善すると、これだけ多くの効果を得ることができるんですね。オリゴ糖の効果というと、便秘解消が有名かもしれませんが、便秘解消以外にも、これだけの効果が期待できるんです。
オリゴ糖の7種類
オリゴ糖の効果をご紹介しましたが、「そんなに健康効果が高いなら、今日からオリゴ糖を食べてみよう!」と思う人も多いかもしれません。
オリゴ糖はお砂糖の代わりに使うことができます。プレーンヨーグルトに使っても良いですし、コーヒーや紅茶に入れてもOKです。お菓子作りでも、砂糖の代用品として使うことができますね。
ただ、オリゴ糖には種類があって、それぞれ特徴が違うって知っていますか?せっかくオリゴ糖を食べるなら、オリゴ糖の種類にもこだわって選ぶようにすると、より高い健康効果を得ることができるんです。
フラクトオリゴ糖
オリゴ糖の種類の1つ目は、フラクトオリゴ糖です。
■特徴
フラクトオリゴ糖は、整腸作用以外に、虫歯になりにくいという特徴があります。フラクトオリゴ糖は虫歯菌の餌にならないので、口腔内の細菌が増殖せず、歯垢が付きにくいのです。
■含まれる食品
バナナ、アスパラガス、ニンニク、玉ねぎ、ゴボウ
ガラクトオリゴ糖
オリゴ糖の種類の2つ目は、ガラクトオリゴ糖です。
■特徴
ガラクトオリゴ糖は、乳製品などに含まれるガラクトースという糖分を主成分にするオリゴ糖です。ガラクトオリゴ糖は善玉菌を増やす作用だけでなく、タンパク質の消化・吸収を促しますので、便秘や下痢を改善する作用もあります。
■含まれる食品
牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、母乳
大豆オリゴ糖
オリゴ糖の種類、3つ目は大豆オリゴ糖です。
■特徴
大豆オリゴ糖は、酸や熱に強いという特徴を持っています。そのため、胃酸にも負けずに、しっかり腸まで届きますので、少量でも効率よく善玉菌を増やして、腸内環境を整えることができます。
また、ほかの種類のオリゴ糖に比べると、甘味が強いという特徴があります。
■含まれている食品
大豆
ビートオリゴ糖
オリゴ糖の4種類目は、ビートオリゴ糖です。
■特徴
ビートオリゴ糖は善玉菌を増やして、腸内環境を整える効果があります。ビートオリゴ糖は、熱やさんに強いため、しっかり腸まで届きます。
■含まれる食品
砂糖大根、てん菜
乳果オリゴ糖
オリゴ糖の種類、5つ目は乳果オリゴ糖です。
■特徴
善玉菌の餌になって腸内環境を整えること以外に、甘味が非常に強く、天然の砂糖に近い味であるという特徴があります。そのため、糖尿病やダイエット中でも安心して使えることが特徴です。
■含まれる食品
天然の乳果オリゴ糖は、発酵ヨーグルトに少量含まれる程度です。ほとんどはサトウキビや乳糖から人工的に抽出したものになります。
キシロオリゴ糖
オリゴ糖の種類の6種類目はキシロオリゴ糖です。
■特徴
熱や酸に強く、オリゴ糖の中でも整腸作用に優れていることが特徴です。
■含まれている食品
天然のキシロオリゴ糖はタケノコやトウモロコシに含まれています。また、キシランという食物繊維を分解して作ることもあります。
イソマルトオリゴ糖
オリゴ糖の種類の最後は、イソマルトオリゴ糖です。
■特徴
イソマルトオリゴ糖は整腸作用があるほかに、熱に強いことや虫歯になりにくいこと、ほかのオリゴ糖と比べて安く購入できることが特徴です。
ただ、ほかのオリゴ糖よりも酸に強いため、腸まで届きにくいというデメリットがあります。
■含まれる食品
味噌、醤油、はちみつ
オリゴ糖の食べ過ぎの2つの危険
オリゴ糖は特定保健用食品に指定されているものが多く、善玉菌の餌になりますので、腸内環境を整えることができます。
また、オリゴ糖は砂糖のような甘味があるのにも関わらず、砂糖よりもカロリーが控えめであるというメリットもあるんです。
・ガラクトオリゴ糖:1gあたり2kcal
・大豆オリゴ糖:1gあたり2kcal
・ビートオリゴ糖:1gあたり2kcal
・乳果オリゴ糖:1gあたり2kcal
・キシロオリゴ糖:1gあたり2kcal
・イソマルトオリゴ糖:1gあたり4kcal
砂糖のカロリーは1gあたり4kcalです。イソマルトオリゴ糖は砂糖と同じカロリーですが、そのほかのオリゴ糖は、砂糖よりもカロリーは低く、砂糖のカロリーの半分になります。
その分、甘味が少ないものもありますが、大豆オリゴ糖や乳果オリゴ糖は比較的甘味が強いので、カロリー控えめで満足感を得られるというメリットがあるんです。
ただ、「オリゴ糖=健康に良い」と思って、食べ過ぎてしまうと、それはそれで危険です。オリゴ糖は健康に良いものですが、さすがに食べすぎはダメなんです。
オリゴ糖の食べ過ぎは太る危険がある
オリゴ糖は健康に良いからと言って食べ過ぎてしまうと、太る危険があります。「便秘を解消して、基礎代謝を上げることができるし、砂糖よりもカロリーが低いから、ダイエットにもピッタリの食品♪」と思って、オリゴ糖を食べ過ぎると、太ります。
いくらカロリーが砂糖の半分だと言っても、食べ過ぎればカロリーを摂り過ぎてしまうんです。特に、オリゴ糖は本物の砂糖よりも甘味が少なめになります。
しかも、「カロリーは半分♪」という油断もあります。そうすると、「甘味が足りないな。カロリー半分だから大丈夫。」とオリゴ糖をドンドン使いすぎてしまうのです。
そうすると、砂糖を使うよりも大量のオリゴ糖を食べることになり、結果として太る危険があるんですね。
どんなものでも、食べ過ぎるのは危険ですし、カロリーの少ないものでも、食べ過ぎれば太るんです。
オリゴ糖を食べ過ぎると下痢になる危険も
オリゴ糖を食べ過ぎると太るという危険がありますが、下痢になるという危険もあります。オリゴ糖は整腸作用があります。善玉菌を増やして、腸内環境を整えることで、便秘を解消できるんです。
ただ、普段便秘気味の人が、オリゴ糖を食べ過ぎると、一気に腸内環境が改善して、腸の蠕動運動が活発になりすぎることがあります。
そうすると、お腹が緩くなってしまったり、下痢になってしまうことがあります。
もちろん、全員が必ず下痢になるというわけではありませんし、食べ過ぎても腸内環境が良くなるだけで、特に何も悪い影響はないということもあります。
基本的にオリゴ糖は薬ではなく食品ですので、体への悪影響はほとんどありません。でも、食べ過ぎるとお腹が緩くなってしまう危険もありますので、注意してください。
オリゴ糖の効果と種類・太る危険性についての総まとめ
・オリゴ糖の効果
「便秘解消効果」「免疫力アップ」「美肌効果」「ストレスの緩和」「うつの予防」「痩せやすい体にする」
・オリゴ糖の種類
「フラクトオリゴ糖」「ガラクトオリゴ糖」「大豆オリゴ糖」「ビートオリゴ糖」「乳果オリゴ糖」「キシロオリゴ糖」「イソマルトオリゴ糖」
・オリゴ糖の食べ過ぎの危険性「太る」「下痢」
オリゴ糖の効果と種類、太る危険性についてまとめました。オリゴ糖は善玉菌の餌になって、善玉菌を増やして、腸内環境を整える効果があります。
また、カロリーも低めなので、健康に良い甘味料ですが、食べ過ぎると太る危険がありますし、下痢になることもありますので注意が必要です。
オリゴ糖にはいろいろな種類がありますので、それぞれの特徴などを踏まえて選ぶと良いでしょう。