太りやすい体質の人は、「なんで太りやすいんだろう?原因は何?」と考えてしまうと思います。
太りやすい体質の原因は何か、遺伝子との関係や太りやすい体質の特徴、7つの原因をまとめました。太りやすい体質で悩んでいる人は、これを読んで太りやすい体質にサヨナラしましょう。
太りやすい体質の原因は遺伝子?
太りやすい体質の原因は遺伝子。こんな噂を聞いたことはないですか?太っている人の親や家族は太っていることが多いし、太りやすい体質の原因は遺伝なのかもしれないと考えてしまいますよね。
確かに、太りやすい遺伝子というものは存在します。肥満遺伝子と呼ばれるものですね。肥満遺伝子は40種類以上も確認されています。肥満遺伝子の代表的な2つをご紹介します。
β3アドレナリン受容体遺伝子(β3AR)
β3アドレナリン受容体遺伝子に変異があると、1日当たり200kcal程度、基礎代謝を低くくしてしまいますので、太りやすい体質になってしまうのです。
このβ3アドレナリン受容体遺伝子に変異がある人は、内臓脂肪型肥満になりやすいとされていて、日本人の3人に1人がこのβ3アドレナリン受容体遺伝子に変異があると言われています。
アンカップリングプロテイン遺伝子(UCP-1)
アンカップリングプロテイン遺伝子に変異があると、褐色脂肪細胞で脂肪を燃焼する作用が低下しますので、太りやすい体質になります。
このアンカップリングプロテイン遺伝子に変異がある人は、日本人の場合は4人に1人とされています。このアンカップリングプロテイン遺伝子に変異があると、下半身に皮下脂肪がつきやすいので、皮下脂肪型肥満になりやすいとされています。
このように遺伝子が太りやすい原因の1つであることは、間違いありません。でも、太りやすい体質の原因は、遺伝子だけではないのです。
確かに肥満体質は遺伝する事がわかっており、40種以上の遺伝子が見つかっています。β3アドレナリン受容体遺伝子やレプチンに関するOb遺伝子などです。しかし「遺伝3割、環境7割」というように、生活習慣改善がやはり重要です。
引用:第17回 健康講座 | 平成20年度 開催報告 | 健康講座 | 健康セミナー・講座 | 公益財団法人 三越厚生事業団
太りやすい体質の原因は遺伝が3割、環境が7割なのですから、遺伝以外にも太りやすい体質の原因はあるのです。
太りやすい体質の人の6つの特徴
太りやすい体質の人の特徴を6つご紹介します。太りやすい体質の原因は遺伝が3割、環境が7割です。この環境の7割には、どんなものがあるのかを考えていきましょう。
太りやすい人の特徴が分かれば、太りやすい体質を改善する方法が見えてくるはずです。
家族が肥満気味
太りやすい体質の人の特徴の1つ目は、家族が肥満気味であることです。太りやすいと悩んでいるあなたのご家族は、肥満気味ではないでしょうか?父親や母親の体型はどうですか?
家族が肥満気味の人は太りやすい体質であることが多いんです。これは、遺伝子が原因のこともありますが、生活習慣が原因のこともあります。
肥満の人の生活習慣はカロリーの高いものを食べ、運動不足気味で、間食が多めになります。このような肥満になる生活習慣を赤ちゃんの頃から、当たり前のように続けていたら、当然太りやすくなりますよね。
そして、肥満であることに危機感を抱かなくなります。もっとも身近な人が肥満なんですから、肥満が当たり前のことになるんです。
そのため、家族が肥満気味の人は、太りやすい体質になるのです。
間食大好き
太りやすい体質の人の特徴の2つ目は、間食が大好きなことです。間食が好きな人っていますよね。お菓子が好き、ケーキが好き、チョコレートが好き、スナック菓子が好き。
コンビニの新作お菓子は必ずチェックして、1回は食べないと気が済まないという人も多いと思います。
でも、間食が好きな人は、やっぱり太ります。なぜなら、間食をすれば、どうしてもカロリーオーバーになるからです。また、お菓子ってたいていは炭水化物ですよね。
炭水化物を食べると、血糖値が急上昇して、インスリンが多量に分泌されます。インスリンが血糖値と結びついて、細胞内に入る時に脂肪に変わるのです。
そのため、間食が好きな人は脂肪がつきやすく、太りやすい体質になってしまいます。
早食い
早食いも太りやすい体質の人の特徴ですね。早食いの人は、食べ過ぎる傾向にあります。なぜなら、満腹中枢は食べ始めてから15~20分経たないと刺激されないからです。
食べ始めてから15~20分はどれだけ食べても、満腹感を感じにくいので、早食いの人はどんどん食べてしまい、太りやすい体質になるのです。
朝食を抜いてる
朝食を抜いていることも、太りやすい体質の人の特徴です。
また、朝食抜きは肥満や高血圧、心臓病などの生活習慣病を招きやすくします。
1日の食事の回数が少ないと夕食で取った多くのエネルギ-が体脂肪として蓄積されやすくなり太ってしまうのです。肥満が高血圧や心臓病にとってよくないことは知られているとおりです。
ダイエットのために朝食を抜いている人は、逆に太りやすくなるんです。朝食を抜くと、肥満になるリスクは2倍以上になるという研究結果があります。
運動不足
運動不足も太りやすい体質の人の特徴ですね。運動をすれば、消費カロリーが多くなりますが、運動不足になれば、消費カロリーは少なくなります。
また、運動をしないと、少しずつ筋肉が落ちていきます。筋肉は基礎代謝量が多い部位なので、筋肉量が少なくなれば、基礎代謝量が下がってしまうため、太りやすい体質になります。
夜更かし気味
夜更かし気味の人も、太りやすくなるので注意が必要です。夜更かしをしていると、小腹が空いて、ついつい何か食べてしまうという人は多いですよね。夜食を食べると、カロリーオーバーになります。
しかも、夜食を食べると、食欲を抑えて代謝を亢進する作用があるレプチンの作用が低下します。ということは、食欲がアップし、代謝が低下するんです。そうしたら、当然太りますよね。
さらに、睡眠時間が短くなると、新陳代謝を促進する成長ホルモンの分泌量が少なくなりますので、代謝が低下します。
そして、睡眠不足はストレスになりますので、交感神経が優位になって、脂肪を溜めこむ性質があるコルチゾールの分泌が増加するんです。
夜更かしをしているだけで、これだけの太りやすい体質になる原因が出てくるのです。
太りやすい体質の改善方法
太りやすい体質の人は、どうやったら改善するのでしょうか?太りやすい体質の人は、ダイエットをする前に、まずは生活習慣を見直して、太りやすい体質を改善しましょう。
太りやすい体質のままダイエットをしても、またすぐにリバウンドして体重が戻ってしまいますから。
早寝早起き
まずは、早寝早起きを心がけましょう。夜更かしをすることで、太りやすい体質になることは、先ほど説明した通りです。
早寝早起きをして自律神経のバランスを整えると、ストレスに強い身体を作ることができます。太りやすい体質で悩んでいる人は、早寝早起きの朝型生活を始めましょう。
同じものを食べるにしても、夜に食べるよりも朝に食べたほうが太りにくいんですから、朝型生活にした方が得だと思いませんか?
夕食は就寝3時間前までに
太りやすい体質を改善するには、夕食を就寝3時間前までに食べてしまいましょう。寝る前に食べると、レプチンの作用が低下しますので、太りやすくなります。また、寝る直前に食事をすると、寝ている間に血糖値が乱高下して、眠りが浅くなるんです。
眠りが浅くなれば、成長ホルモンは分泌されませんし、ストレスを感じてコルチゾールが分泌されて、脂肪を溜めこんでしまいます。
太りやすい体質を改善したいなら、夕食は就寝3時間までに済ませて、それ以降は朝まで食べないようにしましょう。
どうしても小腹が眠れないという場合は、温かいお茶を飲んで気を紛らわせるか、野菜スティックなどカロリーが少なくて、歯ごたえがあって食べ応えがあるものを食べるようにしましょう。
グッスリ眠る
太りやすい体質を改善するなら、グッスリ眠るようにしましょう。質の高い睡眠を取ると、成長ホルモンが分泌されますし、ストレスが溜まりにくくなりますので、太りやすい体質を改善出来て、痩せやすい体質になれるんです。
・寝る前3時間は食べない
・自分の身体に合った寝具を選ぶ
・寝室の室温や照明、騒音に気を使う
・寝る前にはリラックスタイムを作る
・寝る前のスマホやテレビはNG
これらのことに気を付けていれば、質の高い睡眠を取ることができると思います。
よく噛んでゆっくり食べる
よく噛んでゆっくり食べることも、太りやすい体質を改善するためには重要なことです。早食いの人はもちろんですが、早食いでない人も、よく噛んでゆっくり食べることを心がけましょう。
ゆっくり食べると、それほど量を食べないうちに満腹中枢が刺激されます。また、よく噛むことで、満腹中枢が刺激されやすくなるのです。またよく噛むと、消化が促進されるというメリットもありますね。
「よく噛む」という目安は、1口30回ですが、早食いの人がいきなり1口30回噛むようにすると、ストレスが溜まってしまいますから、最初は1口15~20回程度を目標にして、それに慣れてきたら、少しずつ噛む回数を増やして、1口30回を目指しましょう。
また、食事の時間を測ってみるのも良いと思います。あなたは、自分の食事時間がどのくらいかかっているのか知っていますか?
食事時間を客観的に知るためにも、あとどのくらいゆっくり食べれば良いのかの目安を知るためにも、食事時間を測ってみることをおすすめします。
飲み物はノンカロリー
あなたは、コンビニでペットボトル飲料を購入する時には、どんな飲み物を選んでいますか?炭酸飲料や清涼飲料水を選んでいないでしょうか?
炭酸飲料や清涼飲料水、缶コーヒーのカロリーは侮れないんです。炭酸飲料水は100mlあたり40~50kcal、清涼飲料水のカロリーも炭酸飲料と同じくらいです。
ペットボトル1本を飲むと200~250kcalを摂取することになります。200kcalを消費するためには、ウォーキングは約50分もしなければけないんです。
200kcal分のウォーキングをするなら、緑茶やウーロン茶、ミネラルウォーターを飲んだ方が良いと思いませんか?
飲み物はノンカロリーのものを選びましょう。それだけで、太りやすい体質を改善することができます。
生活内でできる運動を
太りやすい体質を改善するためには、生活内でできる運動を行いましょう。ジョギングや水泳を始めてくださいと言っても、今まで運動をしてこなかった人にとっては、「いやいや、無理!」と思ってしまいますよね。たとえ、運動を始めたとしても、3日坊主で終わる可能性が高くなります。
それなら、わざわざ運動するための時間を作るのではなく、生活内でできる運動から始めましょう。仕事をする人なら通勤時に、いつもよりも早足で歩く、1駅分歩くなどです。また、エスカレーターやエレベーターは使わずに、階段を使うのも良いですね。
主婦の人は、いつも以上に家事を気合いを入れて行いましょう。家事って、気合を入れて行うと、結構疲れますよね。家はきれいになるし、太りやすい体質を改善できるので一石二鳥です。
また、お風呂上がりにストレッチを行うだけでも良いですよ。ストレッチを行うだけでも、血行が促進されて、細胞の代謝がアップしますので、太りやすい体質を改善することができるでしょう。
カロリー計算をする
太りやすい体質を改善するなら、カロリー計算をしましょう。今まで、カロリー計算をした食生活を送っていましたか?カロリー計算をすると、「この料理って、こんなにカロリーがあったんだ」とか「これって、意外とカロリーが少ないな」ということに気づくと思います。
そうすると、カロリーが高いものは自然と避けるようになり、カロリーが低いものを選んで食べるようになりますので、いつの間にか太りやすい体質を改善することができます。
朝食は必ず食べる
太りやすいと悩んでいる人は、朝食は必ず食べましょう。朝食を抜いていると、脂肪を溜めこみやすくなりますので、肥満のリスクが上がります。
また、朝食を抜く習慣がある人は、「朝食を抜いたから、夕食は多めに食べても大丈夫だろう」と甘えと油断が出てくるんです。
朝食を食べると、午前中からしっかり動けますので、消費カロリーが多くなります。また、朝食を食べれば、昼食の時もそこまで空腹になることはないので、昼食の食べ過ぎを防ぐことができるのです。
太りやすい体質の原因・改善方法についてのまとめ
「家族が肥満気味」「間食大好き」「早食い」「朝食を抜いている」「運動不足」「夜更かし気味」
・太りやすい体質の改善方法
「早寝早起き」「夕食は就寝3時間前までに」「ぐっすり眠る」「よく噛んでゆっくり食べる」「飲み物はノンカロリー」「生活内でできる運動をする」「カロリー計算をする」「朝食は必ず食べる」
太りやすい体質の体質の原因と遺伝子の関係、太りやすい体質の人の特徴、改善方法をまとめました。太りやすい体質は遺伝子が関係していることもありますが、それ以外の要因も関係しています。
太りやすい体質の人は、いきなりダイエットをするのではなく、まずは生活習慣を見直して、太りやすい体質を改善するようにしましょう。そうすれば、自然に適正体重までダイエットできますし、太りにくくなるんです。