ダイエット中に必ずくる「停滞期」に挫折しないために、正しい知識や脱出方法を知っておくことが大切です。
今回は停滞期のメカニズム、太る理由3つ、長い停滞期の原因になるダイエット3つ、脱出方法7選、NG行動を紹介します。
この記事の目次
ダイエットの停滞期とは?
ダイエットの停滞期に入った!と残念な報告を聞いたり、落ち込んだりすることがありますね。
いったいダイエットの停滞期とは何なのでしょうか?
停滞期とは、体のエネルギー消費量が少なくなったことで、飢餓状態に陥らないように体を守ろうとする機能が働く期間のことです。
つまり、このまま体重が減ると危険だ!と脳が察知してしまい、以前よりも少しの食事で、今までよりカロリーを摂取して身につけようとしてしまうのです。
ダイエット中に停滞期がくるメカニズム
では、なぜ「停滞期」というものがあるのでしょうか?
停滞期の原因は、飢餓状態に陥っている体を守るために発動する機能、「ホメオスタシス」です。
このシステムは体の中の「自律神経系、内分泌系、免疫系」を支えてくれている、非常に重要な根幹のような存在です。
実際に飢餓状態にあるときは非常にありがたい、命を救うシステムとなりますが、ダイエット中にはただただいらない存在ですよね。
ホメオスタシスは、体の状態を一定に保って、健康な状態を維持してくれています。
ですから、気温の低い場所に行けば体温を上げて、体温を一定に保とうとしてくれます。
ですから、体重が急激に減ると、体重を増やして体重に変化がないようにしてくれるわけです。
ダイエット停滞期が始まるタイミング
ダイエットの停滞期はいつか必ずやってくると考えられています。
では、いったいいつやってくるのでしょうか。
今か今かとずっと心配していてはストレスがたまってしまいますよね。
ダイエットの停滞期は、体重がダイエットスタート時から5%以上減ったときから始まるといわれています。
例えば体重が60kgの女性がダイエットを始めた場合、その5%ですから、3kg減ったときに停滞期に陥ります。
全然まだ痩せてないのに!と思われるかもしれませんが、目標体重に到達する前に停滞期になる、と考えると良いでしょう。
ダイエットの序盤で停滞期に悩まされる方は少なくありません。
ダイエット停滞期はいつ脱出できる?
ダイエットの停滞期はいったいどれほど続くのでしょうか?
ダイエットの停滞期は人によって期間は異なりますが、2週間~1カ月ほど続きます。
最低でも1カ月は停滞期だ、と考えていると、いつまで続くの??とイライラするのを避けられるでしょう。
ダイエット停滞期に太る理由3つ!
ダイエットが成功しているように感じていたのに、なぜか今度は太り始めた!という方はおられるでしょうか?
これは停滞期なの?なぜ太る?と疑問でいっぱいかもしれません。
ダイエット中に太る理由について考えてみましょう。
①ダイエットの中断
1つめの原因は「ダイエットの中断」です。
停滞期に入って、どうせ体重は減らないから、と考えてダイエットをいったん中断状態にしてしまうことがあります。
やる気を失ってしまうのは致し方ないかもしれません。
しかし、これまでずっと続けていた運動・食事制限を元に戻してしまえば、もちろん体重は増えてしまいます。
停滞期中は体重が減らないだけでなく、ホメオスタシスの影響でなんでもエネルギーとして蓄えようとするため、太りやすい体質になっています。
ですから、ダイエット前よりも食べた分だけエネルギーを吸収して、脂肪として体内に蓄積されてしまうのです。
停滞期にダイエットを中断してしまうのは絶対に避けたいですね。
②水分
2つ目の原因は水分です。
体重が増えた!と焦っているときの増えた体重の量はどれほどでしょうか?
もし1~2kgの範囲なら、水分が原因かもしれません。
人間の体は1日の中で1~2kgは常に変動しているのです。
特に女性の場合、生理周期によっては、水分を異常にため込んでむくみやすい時期があります。
ですからそのような時期や、水をたくさん飲んだ、などの状況によって体重の変動が生じます。
停滞期などは関係ないかもしれません。
1~2kgほどの体重の変動は気にし過ぎないようにしましょう。
③筋肉量
3つめの原因は筋肉量です。
ジョギングや筋トレなどのしっかり体を動かす運動を習慣にしているでしょうか?
もちろん筋肉を鍛えて体を引き締めるタイプの運動は、非常に健康的です。
しかし、筋肉は脂肪よりも体積は小さいのですが重いのです。
ですから、もちろん体重は増えてしまいます。
運動を頑張っていて見た目も引き締まってきたのに、体重が増えた、というときは安心してください。
筋肉量が増えただけです。これは喜ばしい体重増加ですね。
長い停滞期の原因となるダイエット方法3つ!
停滞期に入ると、どうすれば停滞期から脱出できるのだろうか、とそればかり考えてしまっていませんか?
実は、あなたの行っているダイエット方法が停滞期を早めに、そして長期化させている可能性もあるのです。
では、どんなダイエット方法が停滞期突入や長期化の原因となるのでしょうか?
停滞期に入った後のダイエット方法や、停滞期はまだ来ていないものの、今のダイエット方法を見直したい方は、こちらを是非参考になさってください。
カロリー制限
まず、1つ目のダイエット方法はカロリー制限です。
カロリー制限ダイエットとは、その名の通り食事のカロリーを減らして、体がエネルギー不足の状態にします。
そして、エネルギーの代わりにすでに蓄積されている脂肪を燃焼させてエネルギーにするというものです。
この方法は、すぐに体重が減り始めますが、停滞期に入るのは非常に早いのです。
エネルギー不足の状態がずっと続くため、ホメオスタシスのシステムが発動しやすくなります。
そのため、すぐに少しのカロリーをしっかり吸収するようになるのです。
糖質制限
糖質制限ダイエットも停滞期の原因となります。
糖質制限ダイエットは糖質を今までよりずいぶんと減らさなけばなりません。
しかし、カロリー自体を減らすわけではないので、ホメオスタシスに気づかれるのは遅いでしょう。
しかし、糖質が体に足りていない状態が続くと、エネルギー量不足になり、糖質を少しでも摂ると、今まで以上に吸収率が上がり、太りやすくなることでしょう。
糖質の制限量を調整していく必要があります。
ファスティング
ファスティングダイエットをご存知ですか?
これはハードなカロリーカット方法になります。
断食する場合も含んでいるため、最も停滞期に陥りやすいダイエット方法といえるでしょう。
このファスティングダイエットは期間を異常に短くすることで、ホメオスタシスに気づかれる前にダイエットを成功させることが出来るかもしれません。
しかし、停滞期よりも怖いのがリバウンドです。
注意していないと、元々の体重よりも太ってしまい、ダイエットの意味がないことになってしまいかねません。
ダイエット停滞期の予兆を知る方法!
ダイエットの停滞期を察知することが出来れば、それほど慌てる必要もないのでは?と思われているかもしれません。
確かにその通りです。
ダイエットの停滞期を察知する方法はあるのでしょうか?
それは記録です。
停滞期が始まるタイミングも、続く期間も個人差があります。
しかし、できるだけ早く停滞期から脱出するには、停滞期を把握する必要があります。
そのため毎日の体重を計測して記録していくようにしましょう。
ダイエットの開始の時から、毎日体重を記録していきます。
減量が進んで、右下がりのグラフが出来上がったところで、下がり幅がだんだんと狭くなってきたら、これが停滞期の前兆となります。
この停滞期の前兆を見逃さない為には、正確な食事の記録をしていく必要もあります。
停滞期の前兆を意識して、気を引き締めてダイエットに取り組むことができるでしょう。
ダイエットの停滞期を回避する方法!
停滞期を迎えてしまう前に「チートデイ」を挟むことで、ホメオスタシスをだまして、停滞期を生じないようにすることが出来ます。
もともとホメオスタシスが気付くのは、消費エネルギーよりも摂取エネルギーが少ない状態が続いていくからです。
ですから、摂取カロリーが消費カロリーを上回る日を1日作るようにすればよいのです。
そうすることで、ホメオスタシスは「あれ、勘違いだったかな」となります。
エネルギー不足の状態は生じていない、とだますことが出来るのです。
かなり精度の高い記録を付けて、安定したダイエット記録があれば、最も正確な日にチートデイを設けることができるでしょう。
しかし、正確な日の算出には、専門家の知識がないと非常に困難なのも事実ではあります。
長いダイエット停滞期を脱出する方法7選!
ダイエットの停滞期が始まってしまうと、それまで順調に減ってきていたはずの体重が全く減らなくなったり、増えてしまうことがあります。
この期間を1カ月以上耐えるのは、ストレスがたまりますね。
できるだけ早くこの嫌なダイエットの停滞期から脱出したい、と願うはずです。
しかし、そんなことはできるのでしょうか?
もちろんできます!
体重を増やさないように気を付けながら、これ以上停滞期を長引かせず脱出するために、できることが7つあります。
①ダイエットは継続する
1つ目の方法は、ダイエットを継続することです。
停滞期に入ってしまうと体重が落ちなくなるため、もう駄目だ、と考えてダイエットを途中で中断してしまうことがあります。
しかし、停滞期を脱出するには、ダイエットを続ける必要があります。
前述したとおり、摂取エネルギーよりも消費エネルギーが多いので、ホメオスタシスが発動している状態が停滞期です。
ですから、体が安全であると判断すれば、停滞期を脱出することが可能なのです。
つまり、ダイエット状態をずっと続けることで、体がその状態に慣れて、セーフティ機能が解除されます。
そうすればまた、体重が減り出すことでしょう。
②問題点を意識する
停滞期中には問題点を意識して、方法や自分を見直す時間としましょう。
停滞期の一番の問題はモチベーションを失ってしまうことです。
その結果①でも考えたように、ダイエットを中断してしまうかもしれません。
加えて、痩せないストレスや自分を責める想いから、食べ過ぎてしまったり、ダイエットに失敗してしまうかもしれません。
痩せたいというその意識を高めて、辛い気持ちを追いやってしまいましょう。
③モチベーションを高める
停滞期中にもダイエットをやめてしまわないように、モチベーションを高めていく必要があります。
この先体重はもう減らないのだろうか、痩せないのにダイエットする必要があるのだろうか、と考えてしまってはなりません。
停滞期は体の正しい機能が作動しているだけだ、と考えれば、停滞期が過ぎ去る日を待てることでしょう。
モチベーションを高め続けるために、自分が痩せた時の姿を想像しましょう。
ダイエットが成功した暁にしたいこと、着たい服などを想像してみましょう。
④食事量を減らし栄養バランスを整える
4つめの方法は、食事量を減らすというものです。
食事制限をしていたかもしれませんが、今のままでは停滞期が続いていきます。
特に栄養バランスが崩れていると、体はさらに危機感を感じてしまいます。
ですから、カロリーを抑えながらもお魚や肉のタンパク質、ビタミンやミネラルを積極的に摂取するようにしていきましょう。
そのように栄養バランスの整った食事をしていれば、徐々にセーフティ機能も解除されるはずです。
⑤少しだけカロリーを増やす
5つ目の方法は少しだけカロリーを増やしてみる、というものです。
停滞期にはカロリーが少ないから危険!とホメオスタシスが作動しているわけですから、そうではないよ、とだますためにカロリーを増やします。
しかし、極端に増やすと、カロリーを吸収しやすい状態ですから、ダイエット失敗になってしまうので注意が必要です。
少しずつカロリーを増やして、ホメオスタシスを解除しましょう。
停滞期が脱出出来たら、また、食事制限を始めると良いでしょう。
⑥ダイエットをゆるくする
急激に体重が減ることでホメオスタシスはが発動してしまいます。
ですから、停滞期はダイエットをゆるくしましょう。
緩やかに体重を落として、ホメオスタシスが危険を感じないようにすればいいのです。
週のうち5日はいつもの通りダイエットをして、残りの2日はいつも通りの食事を摂ると良いかもしれません。
ゆるいダイエットでも、ダイエットを中断するより全然よい結果が望めます。
ダイエットお休みの日は、不足しやすい栄養素をしっかり摂るようにしましょう。
⑦ダイエット方法を見つめなおす
停滞期は、自分のダイエット方法を見つめなおす良い機会となります。
停滞期になったということは、体が危機感を感じてしまったということです。
今のダイエットの方法が、体に無理を与えていたことも考えられます。
食事制限のしかた、摂っている栄養のバランスなどをもう一度考え直してみましょう。
定期的にダイエット方法を見直すことによって、最も健康的な方法で魅力的な痩せ方が出来ることでしょう。
ダイエット停滞期中のNG行動!
ダイエットの停滞期中に絶対にやってはいけないこと!それはダイエットの中断です。
なにがなんでも、停滞期中にあきらめてダイエットをやめることだけは避けましょう。
どうしても続けるのです!
必ず停滞期には終わりがあります。
ですからダイエットの停滞期中は、できるだけ早く脱出するための方法を試しながら、ゆるくダイエットを続けましょう。
ダイエット停滞期の脱出方法についてのまとめ
「ダイエットを中断する」「水分不足やむくみ」「筋肉量」
・長い停滞期のダイエット原因
「カロリー制限」「糖質制限」「ファスティングダイエット」
・ダイエットの停滞期を回避する方法
「チートデイを挟む」「ダイエットを継続させる」「問題点を見直す」「モチベーションを高める」「食事量を減らして栄養バランスを整える」「少しだけカロリーを増やす」「ダイエットをゆるくする」「ダイエット方法を見つめ直す」
・ダイエット停滞期中のNG行動「ダイエットをあきらめて中断する」
ついに停滞期がやってきてしまったか!と落ち込んでしまうかもしれませんが、どんなに長い停滞期も必ず終わります。
しかし長いのも辛いですから、早く脱出するための方法をいくつか紹介してきました。
ここでご紹介した方法を是非お試しください。
嫌な停滞期もいつか終わります。
そのときには普段通りのダイエットを再開してさらにスリムで美しい女性に変化していきましょう。