つついつい食べ過ぎてしまって、ダイエットを挫折してしまうという人は、満腹中枢に異常があるのかもしれません。
ダイエットを簡単に成功させるためには、満腹中枢を刺激することが大切なんです。満腹中枢とダイエットの関係性や満腹中枢の異常・おかしい原因、食欲が亢進するそのほかの原因、満腹中枢を刺激する方法をまとめました。
この記事の目次
満腹中枢を刺激してダイエットをしよう!
ダイエットをしているあなたは、満腹中枢を意識していますか?ダイエットをしたいけれど、つい食べ過ぎてしまう。いつも食欲に負けてしまうという悩みを持っている人は、満腹中枢を上手に利用してダイエットをしていない可能性があります。
満腹中枢を意識して、上手に利用すると、簡単に食欲をコントロールできて、しかもストレスなくダイエットすることができるんです。
あなたは「お腹いっぱい」と感じると、食べるのを止めますよね。どんなに食欲がある人でも、お腹いっぱいだと感じれば、「もういらない」、「食べたくない」と思います。
「お腹いっぱい」と感じる方法は、満腹中枢を刺激することなんです。食事の量やカロリーは関係ありません。脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されるかどうかです。
食べた量が少量でも、満腹中枢が刺激されれば、「お腹いっぱい」と感じます。どんなに食べても、満腹中枢が刺激されなければ、満腹感を感じませんので、食べ続けてしまうんです。
つまり、少量でも満腹中枢を刺激するような食生活を送れば、食欲に負けることなく、簡単にダイエットできるというわけなんですね。
満腹中枢を刺激するには、食事をして血糖値を上げるか、ヒスタミンという物質を増やす必要があります。この2つの方法は、あとで説明する満腹中枢を刺激する方法に関係してくるので、覚えておいてくださいね。
満腹中枢の異常?おかしい原因は何?
満腹中枢を刺激する方法を知る前に、まずは満腹中枢に異常がある原因、おかしい原因を知っておきましょう。満腹中枢に異常があると、どんなに食べてもお腹がいっぱいになりません。
認知症
満腹中枢がおかしい原因の1つ目は、認知症です。認知症になると、脳機能が低下しますので、脳の視床下部になる満腹中枢の機能が低下するのです。
そうすると、満腹中枢が刺激されても、なかなか満腹感を感じずに、どんどん食べ続けてしまうことがあります。
過食症
過食症も満腹中枢がおかしい原因の1つです。過食症は痩せたいのに食べ過ぎてしまうという精神疾患ですが、過食症の人は満腹中枢が機能していないとされています。
満腹中枢が機能していないため、いつでも「食べたい」、「食べずにはいられない」という状態になってしまって、痩せたいのに食べることを止められないのです。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れでも、満腹中枢に異常が生じることがあります。生活習慣が乱れることで満腹中枢に異常が生じる原因は、レプチンの作用低下です。
レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで,満腹中枢に働き食欲を低下させることが分かってきました.
レプチンとはホルモンの一種ですが、きちんと働いていれば、満腹中枢を刺激してくれるのですが、作用が低下すると、満腹中枢を刺激しなくなり、満腹感を得られにくいということになります。
実際に、レプチンはダイエットホルモンと言われていて、食欲を抑制したり、代謝を亢進したりする働きがあります。
このレプチンの作用低下の原因が、生活習慣の乱れなのです。例えば、夜遅くに食事をする習慣がある人は、レプチンの作用が低下することがわかっています。
夜遅い食事が習慣化するとレプチンの作用が低下し、これに伴って血糖値や中性脂肪の値が上昇しやすくなることが知られています。
また、睡眠不足でもレプチンの分泌が低下します。
睡眠時間が短くなると、レプチン(食欲抑制ホルモン)の分泌が低下して、グレリン(食欲増進ホルモン)の分泌が増えることが示されています。
このように生活習慣が乱れると、レプチンの作用が低下しますので、満腹中枢が刺激されなくなってしまうのです。
ストレス
ストレスでも満腹中枢が刺激されなくなることがあります。これは、ストレスを感じると、交感神経が刺激されて、睡眠が浅くなることで、レプチンの作用低下が起こりやすい身体と考えられます。
そして、もう1つストレスで食べ過ぎてしまう原因があります。それは、食べると幸福感を得られることです。ストレスを感じている脳は、セロトニン不足になっていますが、食べることで脳内のセロトニンやドーパミンが増えて、幸福感を感じます。
そうすると、一時的にストレスを忘れることができますし、幸福感を得られるので、「もっと食べよう」、「また食べよう」と思ってしまうのです。
満腹中枢の異常ではないけれど食欲が亢進する原因
満腹中枢の異常ではないけれど、食欲が異常に亢進してしまうことがあります。食欲が亢進してしまう原因には、次のような疾患が考えられます。
・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
・インスリノーマ
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は、代謝を促進する甲状腺ホルモンの分泌が多くなりますので、基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がると、どんどんエネルギーが消費されていくので、食べても食べても追いつかなくなるのです。
インスリノーマは膵臓にできた腫瘍のことですが、インスリノーマができるとインスリンの分泌量が増えてしまいます。そうすると、血糖値が下がりすぎてしまうので、脳が「もっと食べなさい!」という指令を出すので、食欲が止まらなくなり、どんどん食べてしまうのです。
満腹中枢を刺激する6つの方法
満腹中枢を刺激する6つの方法をご紹介します。この6つの方法を実践すれば、満腹中枢を刺激しやすくなります。
20分以上かけて食べる
満腹中枢を刺激するためには、ゆっくり食べるようにしましょう。先ほども説明しましたが、満腹中枢は血糖値が上がることで刺激されます。
血糖値は食べ始めてから15~20分経って上昇します。ということは、満腹中枢が刺激されるのは、食べ始めてから15~20分後ということになります。
15~20分は、どんなに食べても満腹感を感じにくいですので、早食いの人は食べ過ぎてしまうのです。そのため、食べ過ぎを防ぐために、食事はゆっくり食べることを意識しましょう。
よく噛んで食べる
次によく噛んで食べましょう。できれば、1口30回は噛みたいですね。噛むことで、ヒスタミンという物質が分泌されます。ヒスタミンが分泌されると、満腹中枢を刺激しますので、満腹感を得やすくなるのです。
よく噛んで食べれば、ゆっくり食べることができますし、それだけ早く満腹中枢が刺激されるようになるので、食べ過ぎを防止することができます。
誰かと一緒に食べる
満腹中枢を刺激して、ダイエットするためには、誰かと一緒に食べましょう。1人で黙々と食べていると、どうしても食べるスピードが速くなって、食べ過ぎてしまいます。
でも、誰かと一緒に食べると、話しながら食べるので、食べるスピードが普段よりもゆっくりになるのです。
歯ごたえのある野菜を用意する
満腹中枢を刺激するためには、歯ごたえのある野菜などを用意しましょう。柔らかくて、すぐに飲み込めてしまうものだと、どんどん食べてしまいますよね。
でも、野菜サラダのように歯ごたえがあるもの、少し硬めのものが入った食事を用意すると、しっかり噛みながら食べることができます。また、食べる時間もかかりますので、満腹中枢が刺激されやすくなるんです。
品数を多めにする
満腹中枢を刺激するためには、品数を多めに用意しましょう。麺類や丼物などの1品料理では、どんどん食べ続けてしまいます。
でも、定食ように、白米、みそ汁、メインの料理、副菜、サラダ、お漬物と品数を多くすれば、お椀を持って、お箸を持って、のように食べることに時間がかかるようになりますので、食べ過ぎる前に、満腹中枢が刺激されますので、ダイエット効果があるのです。
規則正しい生活を
満腹中枢を刺激して、ダイエットするなら、規則正しい生活をすることを心がけましょう。規則正しい生活をすれば、レプチンの分泌が促進されて、しっかり働いてくれるようになります。
そうすると、満腹中枢が刺激されやすくなりますから、ダイエットしやすくなるのです。
・1日3食食べる
・夕食は寝る前3時間前までに食べる
・夜食はNG
・質の高い睡眠を取る
・睡眠時間を確保する
・疲労・ストレスを溜めこまない
・適度な運動を
このような生活をすれば、いつの間にか食べ過ぎることがなくなって、ダイエットの成果が表れるはずです。
満腹中枢がおかしい・異常の原因・刺激する方法についてのまとめ
「認知症」「過食症」「生活習慣の乱れ」「ストレス」
・満腹中枢の異常ではないけれど食欲が亢進する原因
「甲状腺機能亢進症」「インスリノーマ」
・満腹中枢を刺激する方法
「20分以上かけて食べる」「よく噛んで食べる」「誰かと一緒に食べる」「歯ごたえのある野菜を用意する」「品数を多めにする」「規則正しい生活をする」
満腹中枢を刺激することでのダイエット効果や満腹中枢の異常・おかしい原因、刺激する6つの方法をまとめました。
満腹中枢が働かない、食べても食べても満腹にならないという人は、まずは生活習慣を見直して、満腹中枢を刺激する6つの方法を実践してみましょう。
それでも、満腹中枢が働かない人は、病気による異常の可能性がありますので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。