アメリカ人は日本人に比べると、肥満の人が多いですよね。アメリカ人に肥満が多い原因は、食生活や食事内容にあると言われています。
アメリカ人の食事や食生活、肥満の原因などをまとめました。アメリカ人の肥満事情を知ると、肥満の予防方法が見えてくると思います。
この記事の目次
アメリカ人の肥満率
アメリカ人は肥満が多いと言われています。アメリカは肥満大国と言われていますよね。では、実際にアメリカ人はどのくらいの人が肥満なのでしょうか?
世界保健機関(WHO)の肥満率ランキングをご紹介します。肥満率ランキングトップ10の国とその肥満率を見ていきましょう。
第1位 ナウル(71.1%)
第2位 クック諸島(64.1%)
第3位 トンガ(59.6%)
第4位 サモア独立国(55.5%)
第5位 パラオ(50.7%)
第6位 マーシャル諸島(46.5%)
第7位 キリバス(45.8%)
第8位 クウェート(42.8%)
第9位 ミクロネシア連邦(42.0%)
第10位 セントクリストファー・ネイビス(40.9%)
ポリネシアやミクロネシアの国が多いですが、ポリネシアやミクロネシアの国は食文化的に太りやすいのと太った人が美しいとされる文化なんだそうです。
あれ?アメリカが入っていない?と思うかもしれませんね。確かに、WHOのデータには、肥満率トップ10の国に、アメリカは入っていません。
アメリカの肥満率は第24位で肥満率は31.8%です。「なんだ、たいしたことないじゃない」と思うかもしれませんが、アメリカよりも肥満率が高い国の中に、いわゆる先進国はありません。
また、アメリカよりも人口が多い国もありません。ということは、アメリカは先進国の中で最も肥満率が高く、世界的に見ても肥満人国が多い国ということになるんです。
それを思うと、やっぱりアメリカは肥満大国であると言えるのではないでしょうか?
ちなみに、日本の肥満率もご紹介しておきます。最近は、日本でも肥満の人の増加が社会問題になっていますよね。
日本は166位で肥満率は4.5%です。日本よりも肥満率が少ない国はありますが、そのほとんどは「貧困国」、「発展途上国」と言われるような国ばかりで、先進国はありません。
ということは、日本は先進国の中で最も肥満からはかけ離れた国ということができるんです。アメリカとは真逆ですね。このことは、日本は世界に誇るべきことだと思います。
アメリカ人の食生活・食事内容は肥満に直結!肥満の原因となる7つの特徴
アメリカは肥満大国であり、アメリカ人の3人に1人は肥満になります。それに対して、日本人は20人に1人も肥満の人はいません。
ただ、日本でも肥満の人が増加し、それが社会問題になっています。ダイエットしたい女性も多いですよね。
どうやったら肥満にならずに済むか、肥満になるのはなぜか?それは肥満大国であるアメリカ人の食生活や食事内容を知れば見えてきます。
アメリカ人の食生活や食事内容の7つの特徴をご紹介します。これらの7つの特徴は、すべてのアメリカ人に当てはまるわけではありません。
ただ、日本と比べると、「このような傾向がある」というものです。アメリカは多民族国家で人口も多く、貧富の差も激しいため、アメリカ人の食生活はこれだ!と断言できるものはありません。ただ、日本人からするとアメリカ人の食生活・食事内容はこんな傾向があるんです。
1つ1つの量が多い
アメリカ人の食事といえば、とにかく量が多いことが有名ですよね。アメリカのマクドナルドに行ったことがある人はわかるいと思いますが、同じ「ハンバーガー」でも、「ダブルチーズバーガー」でも、日本とは大きさが違います。1周り、いや2周りは大きいんです。
ポテトももちろん大きいし、ドリンクのサイズもアメリカのSサイズは日本のLサイズよりも大きかったりします。
これは、マクドナルドに限ったことではなく、すべてがそうですね。レストランで出てくる料理の量も違うし、ポテトチップスの量も違います。
アメリカの食事は、なんでもビッグ!とにかく大きくて、量が多いんです。確かに、アメリカ人は日本人に比べると身長は高いし、体全体が大きいので、エネルギーはそれなりに摂取しなければいけないんでしょう。
でも、あれだけの食事の量にいつも囲まれている生活を送っていたら、自然に食べる量が多くなるので、太ってしまうのも致し方ないとしか言いようがありません。
炭酸飲料が大好き!
アメリカ人の肥満の原因、2つ目は炭酸飲料が大好きであることです。アメリカ人の食生活に炭酸飲料は欠かせません。具体的には、コーラですね。
アメリカ人は無糖のレモンソーダやペリエが好きなのではありません。コーラなどの炭酸飲料(ジュース)が好きなのです。
アメリカ人は朝からコーラ、昼もコーラ、おやつにコーラ、夕食時にもコーラと炭酸飲料三昧なんです。ダイエットコーラも飲むけれど、やっぱり普通のお砂糖たっぷりのコーラでないと物足りないという人も少なくありません。
皆さんもご存知のように、炭酸飲料には大量の砂糖が含まれています。コカ・コーラは100mlあたり45kcal、ペットボトル500mlを飲むと225kcalになります。
アメリカ人の場合、1日1リットル、下手をすれば2リットルは飲みますので、炭酸飲料だけで500kcal以上摂取する人もいるのです。肥満になるのも納得ですね。
ジャンクフードが日常
アメリカ人の肥満の原因の3つ目は、ジャンクフードが日常であることです。日本人の食生活の中にもジャンクフードは深く浸透しています。街中にはファーストフード店がたくさんありますよね。
でも、ジャンクフードを毎日食べているという人はいないのではないでしょうか?毎日ジャンクフードを食べる日本人はほぼいませんが、アメリカ人はたくさんいます。
アメリカ人にとってジャンクフードは日本人にとってのジャンクフードよりも身近であり、主食を担っているような面もあるのです。
ハンバーガーやフライドポテト、ホットドッグ、フライドチキン…。アメリカ人の食生活はこれらが中心です。このようなものばかり食べていたら、肥満になるのも当たり前です。
炭水化物と加工肉
アメリカ人の肥満の原因は、炭水化物と加工肉の食事もあります。ジャンクフードって、炭水化物と加工肉の塊で、野菜はほとんどありません。
ハンバーガーのレタスや玉ねぎくらいでしょうか?つまり、アメリカ人は日本人よりも野菜を食べないのです。
炭水化物ばかり食べていると、一気に血糖値が上がります。そうすると、血糖値を下げるために、インスリンがドバドバ分泌されるようになります。そして、血液中のブドウ糖とインスリンが結び付くと、血糖値が下がります。
ただ、このブドウ糖とインスリンが結び付いたものは、中性脂肪として脂肪細胞内にとりこまれるのです。つまり、血糖値が急上昇すると、脂肪が溜まりやすくなるということですね。
炭水化物をたくさん食べ、さらに炭酸飲料をがぶがぶ飲んでいれば、どんどん体脂肪は増えていきます。
また、ハンバーガーのパティやソーセージ、ベーコンなどの加工肉はカロリーが高いですよね。また、発がん性も指摘されていて、健康に良いものとは言えません。
冷凍食品も多用
アメリカ人の肥満の原因の5つ目は、冷凍食品を多用した食生活です。アメリカ人の中で、毎日料理する人は少ないです。ジャンクフードを買ってきて食べることもありますし、冷凍食品を使うこともあります。
冷凍食品といっても、日本の冷凍食品とは違います。マッシュポテトとチキンがプレートに乗っていて、箱ごと電子レンジで温めれば、そのまま食べられるようなものが多いです。1プレート、それだけで食事になるようなものですね。
日本のようにお弁当や食事のおかずにするようなものではありません。
この冷凍食品、基本的にカロリーが高いです。1つ1000kcal以上もあるものがほとんどなんです。もちろん、野菜はほとんど含まれていません。
スイーツはとにかく甘い
アメリカ人の肥満の原因の6つ目は、スイーツです。アメリカ人の食生活にスイーツは欠かせません。
日本人もスイーツは好きですが、アメリカ人が好むスイーツは、とにかく甘いです。日本人のスイーツって、甘さ控えめですよね。でも、アメリカのスイーツはとにかく甘いんです。
超カラフルなケーキやドーナツ、クリームたっぷりのフラペチーノ、バター&砂糖たっぷりのクッキー。
日本人から見ると、胸やけを起こしそうな、食欲が湧いてこないスイーツをアメリカ人は好んで食べます。肥満になるのも当然かもしれませんね。
ポテトもケチャップも野菜
アメリカ人の食生活を象徴するものが、フライドポテトとピザかもしれません。どちらも、アメリカ人の食生活を象徴するものであり、アメリカ人の食事の中心になるものです。
日本人にとっては、フライドポテトとピザはカロリーが高いものであり、ダイエットには不向きなものというイメージがありますよね。
でも、肥満のアメリカ人にとっては、フライドポテトもケチャップも立派な野菜なんです。フライドポテトはジャガイモで、ジャガイモや野菜と考える。ケチャップはトマトからできているから、野菜の一種。
だから、フライトポテトやピザは野菜を食べているから、健康に悪いものではないという考えなんですね。もちろん、アメリカ人全員がこういう考え方をするというわけではありませんが、このような考えをするアメリカ人もいるのです。
日本人からすると、恐ろしい考えですが、肥満のアメリカ人からすると、フライドポテトもピザも野菜に分類されるものなんですね。
アメリカ人の肥満の根本的な原因は貧困かも?
アメリカ人の肥満につながる食生活や食事内容をご紹介しました。太るのも納得の食生活ですよね。
ただ、アメリカ人全員がこのような食生活を送っているわけではないのです。アメリカ人の肥満は貧困と深いかかわりがあります。
高所得層はスリムな人が多い
アメリカ人は肥満が多いですが、実は高所得者層はそれほど肥満が多くないとされています。むしろ、アメリカ人の金持ちの人たちは、日本人以上に健康や美容に気を使い、カロリー制限やエクササイズをして、体型を維持しています。
肥満は甘えていて自己管理ができていない証拠なので、肥満の人は仕事ができないと見られる可能性があるため、できるアメリカ人のビジネスマンたちは体型維持に励んでいるとも言われています。
つまり、アメリカ人でも金持ちの人はスリムな人が多いのです。なぜ、アメリカはの食生活・食事内容は肥満一直線のものなのに、高所得者層は肥満になりにくいのか。
それは、余裕と教育の違いと言われています。お金に余裕があれば、わざわざ冷凍食品やジャンクフードに頼らず、高級レストランでヘルシーな料理を食べることができます。
また、お手伝いさんを雇ってヘルシーな料理を作ってもらうこともできます。
精神的にも余裕があるので、ダイエットに関心を向けることもできるのです。さらに高所得者層は、基本的に高レベルの教育受けています。
どんな食事だと太るのか、どんな食事は健康に良いのか、肥満だとどんなリスクがあるのかを知っているのです。
だから、アメリカ人の高所得者層は肥満になりにくく、体型を維持することができるのです。
低所得層は安いジャンクフードに頼るしかない
アメリカ人の肥満は、低所得者層に多いとされています。低所得者層は教育は最低限しか受けていない人も多いですし、食事内容に気を使うような収入がないケースも少なくありません。
忙しく朝から晩まで働いても、収入が増えないのが、アメリカの低所得者層です。そうすると、安くて調理の手間がいらないジャンクフードや冷凍食品に頼ることになります。
また、肥満の原因やリスクについても、それほど詳しく知らないことも多く、肥満について無関心になりますし、ダイエットをしようという精神的な余裕がないことも多いのです。
身近な親や家族、友人たちが肥満だったら、別に肥満であることが普通で、肥満であることに危機意識を持たないケースもありますよね。
アメリカ人の肥満率・アメリカ人の肥満の原因と食生活・内容のまとめ
・アメリカ人の肥満の原因
「なんでも大きくて量が多い」「コーラなどの炭酸飲料が大好き」「ジャンクフードが日常である」「炭水化物と加工肉が大好き」「冷凍食品も多用し、スイーツはとにかく甘い」「ポテトもケチャップも野菜だと思っている」
・アメリカ人は、高所得者ほど肥満率が低いが、低所得者は安いジャンクフードに頼るしかない
アメリカ人の肥満率やアメリカ人の肥満の原因となる食生活や食事内容、肥満の根本的な原因をまとめました。
アメリカ人は国民の約3分の1が肥満です。それは、アメリカの食事内容や食生活が肥満に直結する傾向にあるからです。ただ、低所得者層ほど肥満になりやすく、高所得者層は日本人以上に健康志向が強いことがあります。
アメリカ人の肥満の傾向を見ていると、健康やダイエットに興味を持って、野菜中心のヘルシーな食事をとることが、肥満予防に最も大切なことと言えるかもしれませんね。