あなたは、夕食を何時ごろに食べていますか?夕食が遅めの人、夜遅くに食事をする習慣がある人は、夜食症候群かもしれません。
夜食症候群のメカニズムや原因、治療法をまとめました。夜食症候群の人はメタボに一直線なんです!
夜食症候群とは?夜食症候群のメカニズム
夜食症候群とは、夜遅くに食事をすることが習慣化されている状態のことです。具体的には就寝2時間以内に、夕食を食べる人は夜食症候群と言って良いでしょう。
「お腹がいっぱいの状態で寝ると幸せを感じる」とか、「忙しくて夕食を食べるのが、ついつい遅くなってしまう」という人もいますよね。
でも、夜食症候群になると、メタボ一直線になるのです。つまり、夜遅くに食べると、ダイエットできない。むしろ太ってしまうというわけです。
ですから、夜食症候群は「仕方がない」では済まない問題なのです。
夜食症候群のメカニズム
夜食症候群は、メタボ一直線になります。夜遅くに食べると太りやすいというのは、今までも言われてきたことですが、具体的になぜ夜遅くに食べると太ってしまうのか知っていますか?
夜遅くに食べると太る原因は、レプチンの作用低下です。私たちの身体には脂肪細胞がありますが、この脂肪細胞からはレプチンという物質が分泌されます。
レプチンは食欲の抑制やエネルギー代謝の亢進など、メタボリックシンドロームの予防において善玉の働きをしていますが、夜遅い食事が習慣化するとレプチンの作用が低下し、これに伴って血糖値や中性脂肪の値が上昇しやすくなることが知られています。
レプチンは食欲を抑えてくれたり、代謝をアップさせてエネルギーの消費を促進する役割があります。つまり、ダイエットを助けてくれる作用ですね。
でも、夜遅くに食べると、レプチンがきちんと働かなくなって、食欲はアップし、さらに代謝が低下してしまうので、どんどん太ってしまうのです。
夜食症候群が招く病気は?
夜食症候群が太る原因になることは、お分かりいただけたと思います。夜遅くに食べると、カロリーオーバーにならなくても、太ってしまうというわけです。
そして、エネルギー代謝が滞れば、血糖値は上がり中性脂肪は増えます。血糖値が上がれば、糖尿病になりますし、中性脂肪が増えれば、脂質異常症になります。
肥満になって、糖尿病になり、脂質異常症になれば、どうなるでしょうか?そうです。動脈硬化を発症するんです。そして、糖尿病は恐ろしい合併症を招きます。動脈硬化と糖尿病を発症すると、次のような病気のリスクを上げます。
・脳梗塞
・脳出血
・狭心症
・心筋梗塞
・腎不全で透析導入
・網膜症で失明
・壊疽で下肢切断
夜食症候群は、太る原因になるだけでなく、これらの恐ろしい病気を発症するリスクをアップさせるものなんです。
夜食症候群の原因は何?
夜食症候群の原因は何でしょうか?夜食症候群は夜遅くに食事をすることが習慣化されている状態ですが、夜遅くに食事をする原因は3つあります。
・24時間営業&深夜営業のお店が増えた
・残業で忙しい
・飲み会が頻繁にある
24時間営業&深夜営業のお店が増えた
コンビニやファーストフード、ファミリーレストラン、スーパーマーケットなど24時間営業をしているお店、深夜でも営業しているお店が増えていますよね。
これは、多様なライフスタイルに合わせたもので、とても便利であることは間違いないのですが、「深夜でも食事ができる」ということになりますので、夜食症候群を招く原因になるんです。
もし、深夜に小腹が空いた時に、お店がどこも開いてなかったら、翌朝まで我慢するしかありませんが、お店が空いていたら、食事ができてしまいますから。
24時間営業&深夜営業のお店が増えたことは、便利になった半面、夜食症候群の原因になっているのです。
残業で忙しい
残業で忙しいことも、夜食症候群になる原因になります。定時で仕事が終わらずに、毎日のように残業をしていたら、帰宅後に食事をしますので、夕食が夜22時、23時になるのは当たり前のことです。
ちなみに、残業が原因で夜食症候群になるのは、働いている人だけではありません。家で待っている家族も、夜食症候群になります。
残業して頑張っている旦那さんのために、家で遅くまで食事をせずに待っている奥さんもいますよね。そういう場合は、奥さんも夜食症候群になってしまうのです。
飲み会が頻繁にある
飲み会が頻繁にあることも、夜食症候群の原因になります。お酒を飲んだ後は、締めのラーメンやお茶漬けを食べたくなりますよね。
飲み会が終わるのは、夜22時過ぎになるのは当たり前のことで、場合によっては日付が変わっていることもあります。そんな時間から、ラーメンやらお茶漬けやらを食べてしまったら、「夜遅い食事」というだけでは済みません。
夜食症候群+カロリーオーバーになりますので、肥満へのエスカレーターに乗っているようなものです。
夜食症候群の5つの治療法
夜食症候群は肥満になって、将来的に恐ろしい病気になるリスクがあります。では、夜食症候群を治して、ダイエットをするためにはどうしたら良いのでしょうか?
夜食症候群を治すには、残業がある人は残業をしないことが一番なのですが、夜食症候群を治してダイエットするために、残業をしないというのは現実的に無理です。
ダイエットのために残業したくないから仕事を辞めるというのは、さすがに無謀ですので、今のライフスタイルを変えないまま、夜食症候群を治療する方法を考えていきましょう。
残業前におにぎりを食べる
残業をしなければいけない時は、まずは残業をする前に5分だけ時間を作りましょう。そして、その5分でおにぎりやパンをお腹に入れておきましょう。
そうすると、残業が終わった後に食べる夕食の量をセーブすることができます。昼食から残業が終わるまで、何も食べずに働くと、残業が終わった後はお腹がペコペコになっていますよね。
空腹状態で夜遅くに食事をすると、「残業で頑張ったし」など自分を甘やかしてしまうので、どうしても食べ過ぎてしまうんです。
それを防ぐために、残業前にはお腹に何か入れておきましょう。そうすれば、残業が終わった後もそこまでお腹が空いていないため、夕食量を控えめにできるんです。
また、残業前に何か食べておくと、頭にエネルギーが行き渡りますので、仕事の効率がアップするというメリットもあります。
残業後はカロリーの少ないものを
残業後に食べるのは、カロリーが少ないものを選んでください。残業後はガッツリ食べたいと思うかもしれませんが、それは太る原因です。
春雨スープやおでん、温野菜などカロリーが低めで、食べてもそれほど太る心配がないものを選んでください。
それが夜食症候群の人がダイエットをするコツになります。夜遅くはできることなら食べない方が良いのですが、残業してヘトヘトになった後に、空腹を我慢するのはとてもつらいと思いますので、あっさり低カロリーのものを食べるようにしましょう。
飲み会の後の締めは我慢!
残業ではなく、飲み会で夜遅くに締めのものを食べる習慣がある人は、我慢してください。飲み会では、おつまみも食べていますよね。そして、お酒も少なからずカロリーがあるものです。
ですから、あなたの1日の摂取カロリーは十分に摂っているはずですので、締めのものを食べると「夜遅くに食べる+カロリーオーバー」のダブルコンボで、太ってしまうことになります。
ですから、飲み会の後はお茶などを飲んで、食べたい気持ちをごまかしましょう。どうしても何か口に入れたいという場合は、みそ汁やコンソメスープ、トマトジュースなどを飲んで気を紛らわせてください。
残業の旦那さんを待たない
夜食症候群を治療するためには、残業の旦那さんは待たないようにしましょう。夜遅くまで頑張って働いてくれている旦那さんを待っていたい、一緒に食べたいという気持ちは分かります。
でも、それで太ってしまって健康を害しては意味がありません。早めに1人で食べて、旦那さんが帰宅した後は、一緒に食べず、旦那さんが軽めの夕食を食べて、あなたはお茶を飲みながら会話をすると良いでしょう。
旦那さんも夜食症候群の怖さを説明すれば、「待っている必要はないよ。先に食べてて」と言ってくれるはずです。
夜更かしを止める
残業でもないし、特に重要な用事もないけれど、ついつい夜更かしをしてしまうから、夕食が遅くなってしまう人は、まず夜更かしを止めましょう。
夜更かしをしているから、夕食が遅くなるのです。早寝早起きの生活をすれば、自然と夕食の時間が早くなりますので、夜食症候群を治すことができます。
昼食時間を早めにする
夜食症候群の人は、昼食時間を早めにしてみましょう。昼食時間を早めにすれば、早めにお腹がすきますので、夕食を早めにすることができます。もちろん、間食するのはNGです。
昼食の時間を早めにして、夕食の時間も早めにする。そうすれば、自然と夜更かしも治っていくと思います。
夜食症候群のメカニズムや原因・治療法についてのまとめ
・夜遅くに食べると太る原因「レプチンの作用低下」
・夜食症候群が招く病気「脳梗塞」「脳出血」「心筋梗塞」など
・夜食症候群の原因
「24時間営業の店が増えた」「残業で忙しい」「飲み会が頻繁にある」
・夜食症候群を改善する方法
「残業前におにぎりを食べる」「残業後は、カロリーが低めで食べても太る心配がないあっさり系の物を食べる」「飲み会後の締めは我慢する」「残業の旦那さんを待たない」「夜更かしをやめる」「昼食時間を遅めにする」
夜食症候群のメカニズムや原因、治療法をまとめました。夜食症候群は夜遅くに食べることで、レプチンという物質の働きが下がって、肥満&メタボに一直線になる状態のことです。
同じカロリーを摂っても、夜遅くに食べるだけで太ってしまうのですから、ダイエットをしたい人は、夜遅くには食べずに、夕食は早めに食べるようにしましょうね。