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中性脂肪の基準値とは?低いor高い原因や下げる5つの方法まとめ【数値の目安あり】

悪者のように扱われることの多い中性脂肪。でも実は完全な悪者ではなく、もともとは人間の体を動かすためのエネルギー源として活用される物質のことを指します。

 

中性脂肪が体に悪いと言われる理由は、余分な脂肪が血液中に流れ出てしまうことが関係しています。「脂肪」と名前がついているので肥満と関係があるように見えますが、実はあまり関連性のない物質です。

 

中性脂肪の本当のところ、高くなる原因や減らす方法などあまり深く理解されていない中性脂肪についてまとめてみました。皮下脂肪や内臓脂肪以上に自分の生活習慣が深く関連しているものでした。

中性脂肪とは

 

 

そもそも中性脂肪とは、体を動かすエネルギー源となる物質です。「トリグリセリド(トリアシルグリセロール)」と呼ばれます。

 

口に入れた食べ物から得られた脂質や炭水化物、アルコール類は吸収されるとエネルギーとして血液中に運ばれます。この時、余ってしまった脂肪分が中性脂肪となり、体の中に蓄えられるようになっているのです。

 

この中性脂肪は通常、「外因性トリグリセリド」と呼ばれます。中性脂肪の中でも皮膚組織のすぐ下に入ったものは別名、皮下脂肪です。

 

余った中性脂肪は体の中を衝撃から守ったり、体温を保つために保温したりする働きがあるので、全くゼロになってしまうのも良くありません。そのため、食べ物から得られて余った中性脂肪は、体にとってそこまで問題はありません。

 

問題があるのは、体の中で余ってしまった後、再度肝臓に取り込まれて血液中に流れ出てしまっている中性脂肪です。

 

こちらは「内因性トリグリセリド」と呼ばれ、血液と一緒に流れ出るものの血管の中にへばりついて血流を阻んだり、血液をドロドロにしたりする原因になることがわかっています。

 

 

中性脂肪が体に及ぼす影響

 

中性脂肪の中でも「内因性トリグリセリド」が増えると、血流を阻みます。それだけでなく、動脈硬化や脳卒中を引き起こすきっかけにもなる悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす働きもあるのです。

 

血液をドロドロにして心臓や脳へも悪影響を及ぼし、これらの病気を引き起こす可能性が高くなっていくのです。

 

また、中性脂肪が再合成されてしまう臓器でもある内臓は中性脂肪が多くなればなるほど、脂肪肝、いわゆるフォアグラのような状態になることもわかっています。これを放置すると肝臓の機能がどんどん低下していき、肝硬変や肝臓癌などを引き起こすこともわかっています。

 

【中性脂肪が増えると可能性が高まる病気】
心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・脳卒中・動脈硬化・糖尿病・肝硬変・肝臓癌

 

 

 

中性脂肪の健康的な基準値

 

どれだけ中性脂肪が増えると危険なラインとされるのでしょうか?

 

通常、中性脂肪は血液検査で計測できます。健康診断などでもらえる結果用紙の血液検査の項目では、「TG」などと記載されていることが多いです。数値の目安は以下の通りです。

 

・29以下:低中性脂肪血症
・30 ~149:正常
・150~299:境界域—軽度高中性脂肪血症
・300~749:中等度高中性脂肪血症
・750以上:高度高中性脂肪血症

 

引用:【医師が監修】中性脂肪の正常値と数値改善のポイント | ヘルスケア大学

 

300を超えると食事療法や運動療法を医師から指導されるレベルになるようです。他の数値と考慮した上で投薬治療が行われるほどの数値です。できるだけ正常値内を目指して、150を超えているなら、自分でも本格的に対策を取った方が良いレベルだという認識でいると良いでしょう。

 

 

中性脂肪が高くなる4つの原因

 

中性脂肪は過食や運動不足で増えていくものです。摂取カロリーが消費カロリーを上回るとエネルギーは蓄積され、そのまま体の中に溜まっていきます。この仕組みはどんな脂肪でも同じです。

 

ただ、中性脂肪の数値は、ただちょっと食べ過ぎたり運動不足だったくらいではそこまで高くなりません。問題はそんな生活習慣を続けていることで悪循環に陥ることです。

 

 

糖類などの過剰摂取

 

 

摂取カロリーが消費カロリーを上回る生活を続けていれば、それだけで中性脂肪は増えるものですが、この循環を加速させてしまう食べ物もあります。その食べ物とは、パンや白米、麺類などの炭水化物、清涼飲料、お菓子などです。

 

特に炭水化物や砂糖などの糖類の過剰摂取は膵臓に大きな負担をかけ、消化しきれなくなることがあります。この消化しきれなかった炭水化物がそのまま中性脂肪の材料になってしまうのです。

 

 

肥満

 

「肥満である」ということも中性脂肪を増やす原因になります。それは、肥満になるとどうしても体が重くなって運動量が減るからです。エネルギーの消費が減って中性脂肪がつきやすくなると同時に、習慣化されている過食がさらに増加を加速させてしまうことになります。

 

中性脂肪が増えることで肥満になるものですが、その肥満を放置しているとさらに中性脂肪を増やす、悪循環に陥ることになるのです。

 

 

ストレスや喫煙

 

 

ストレスや喫煙も中性脂肪を増やす原因になります。ストレスや喫煙は血管の収縮を促すことになるので、血液がドロドロになりやすいです。この血液ドロドロは血管を傷つけ、結果的に中性脂肪の合成を促進してしまうことになるのです。

 

 

お酒

 

これはよく知られていることですが、飲酒も中性脂肪を溜め込みやすくするものです。これはお酒に糖類が多く含まれているから、というよりも、お酒のアルコールを分解するときに肝臓で中性脂肪を合成するのが得意な酵素を発生させてしまうからです。

 

肝臓に大きな負担をかけ続けていると、肝臓自体の働きも弱めてしまい、肝臓にも中性脂肪がどんどんたまっていくようになるのです。

 

 

中性脂肪が低くなる3つの原因と対策

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ダイエット・栄養不足

中性脂肪が低い原因としては、無理なダイエットなどでの偏食などによる栄養不足が考えられます。改善方法としては、中性脂肪を上げる食事を摂るなど食生活を見直すことが大切です。また、每日の食事と適度な運動を行うことで、ストレスを溜めないようにすることも大切です。

 

病気

中性脂肪が低い原因として、肝臓の病気が考えられます。肝臓は、摂取した脂肪を蓄積して中性脂肪に変える働きを持っています。しかし、肝臓の病気で肝機能に障害が起こると、障害があることで中性脂肪が低下してしまいます。

 

肝臓の病気としては、肝硬変などの直接的な病気、または甲状腺機能亢進症(バセドウ病)による肝機能の障害が挙げられます。

 

遺伝

中性脂肪が低い原因は、遺伝が関係している可能性があります。自分の中性脂肪が低い場合、親も低いことが多いので、健康診断で親や親族の数値も確認してみるといいでしょう。

 

 

 

中性脂肪を効率良く減らす5つの方法

 

中性脂肪を減らすには、短期的なダイエットに取り組むというよりも、しっかり長期的に生活習慣を見直していく必要があります。

 

・中性脂肪を生みやすい食材を極力避ける(炭水化物や脂質など)
・アルコールの摂取を極力控える
・毎日適度な有酸素運動を取り入れる
・満腹になるまで食べる習慣をやめる(腹6分くらいを目安に)
・ストレスをため込むことや不規則な生活、喫煙などをやめる

 

これに加えて、中性脂肪を減らす働きのある食べ物(青魚やくるみ、ニンニクや海藻、きのこ類など)を積極的に食事に取り入れるのも良いでしょう。自分なりに無理のない範囲で、きちんと自制する生活を心がけていくしかありません。

 

 

中性脂肪の基準値・低い高い原因と下げる方法についてのまとめ

 

・中性脂肪は、30~149が基準値

・中性脂肪は、300を超えてしまうと食事療法や運動療法を医師から指導される

・中性脂肪が高くなる原因
「糖質や炭水化物などの過剰摂取」「運動量が減るから」「アルコールは中性脂肪を作り出す酸素を発生させる」

・中性脂肪が低くなる原因
「ダイエット」「運動不足」「肝臓の病気」「遺伝」など

・中性脂肪を減らす方法
「短期的なダイエットよりも長期的な生活習慣の見直しをする」

中性脂肪の増加は放置するとどんどん増えていく悪循環に陥りやすいものです。でも、これは多くの場合、自分の生活習慣が原因になっていることが多いです。

 

もし健康診断などで悪い数値が出てしまった、どうもこの頃調子が悪いなど何かきっかけがあったのなら、これを良いチャンスと捉えて、ぜひ自分の生活を見直してみるところからはじめていきましょう!

 

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