アメリカ発の「CICOダイエット」はそのシンプルさと手軽さで話題ですが危険性もはらんでおり注意が必要です。
今回はCICOダイエットのメカニズム&効果、具体的な方法、専門家からの批判、メリット&デメリットを紹介します。
この記事の目次
CICOダイエットとは?
「CICOダイエット」はアメリカ発のダイエット方法です。
CICOとは「Calories In, Calories Out」の略。
1日の摂取カロリーを計算して書き留め、その数字を上回るカロリーを消費するダイエット方法です。
つまり、1日2,000kcal摂取した場合、同じ2,000kcalを消費できるように運動などを行います。
とてもシンプルで分かりやすいダイエット方法ですよね!
昔からあるカロリー計算を取り入れているCICOダイエットは、栄養素や裏面表記を気にしないで体重を落とすことのできる簡単な方法。
引用:ウィメンズヘルスHOME
CICOダイエットのルールは「消費カロリー>摂取カロリー」を意識するだけ。
他に細かい決まりはありません。
CICOダイエットのメカニズム&効果!
CICOダイエットは本当に効果があるのでしょうか?
CICOダイエットで痩せるメカニズムを検証していきます。
消費カロリーが摂取カロリーを上回る
まず、人間が太る原因について考えていきましょう。
太る原因はさまざまですが、基本的には消費カロリーよりも摂取カロリーが上回ることが原因となります。
では、そもそも消費カロリーとは何なのでしょうか?
消費カロリーには以下の3種類があります。
◎消費カロリーの内訳
- ■基礎代謝…生命活動を維持するためのエネルギー。全体の約60~70%。
■生活活動代謝…日常生活や運動で消費するエネルギー。全体の約20~30%。
■食事誘発性熱産生…食事によって生み出されるエネルギー。全体の約10%。
CICOダイエットでは、まず1日の摂取カロリーを算出して、その数字を上回るカロリーを運動などで消費していきます。
つまり、摂取カロリーに応じて生活活動代謝の部分を増やしていきます。
「消費カロリー>摂取カロリー」がクリアできれば、理論的にはどんどん痩せていきます。
ストレスが少ないから続きやすい
一般的なダイエットにはさまざまなルールが存在します。
例えば、食べて良い食材が決まっていたり、カロリー制限があったり…。
その点、CICOダイエットには細かいルールがありません!
摂取カロリー分を運動などで消費すれば、基本的に何をどれだけ食べてもOKとなっています。
好きな食べ物を我慢する必要がないので、ストレスが溜まりにくいのがメリットです。
食べることが大好きな人には合っているダイエット方法かもしれません。
筋肉がつくことで体が引き締まる
CICOダイエットは、食べたカロリー分だけ運動などで消費する必要があります。
1日の運動量は相当なものになります。
各運動の消費カロリーを見ていきましょう。
◎30分で消費できるカロリー(体重50kgの人の目安)
- ■犬の散歩…92kcal
- ■ジョギング…123kcal
- ■ボーリング…79kcal
- ■水泳(クロール)…70kcal
- ■水泳(平泳ぎ)…88kcal
- ■テニス…184kcal
ジョギング1時間で消費できるカロリーは約246kcalです。
1日の摂取カロリー分をカバーするためには、何時間も走る必要があります。
もしこれがクリアできたら、相当な筋肉量がつくことになりますよね!
代謝アップだけでなく、メリハリボディに近づくことができます。
CICOダイエットの具体的な方法
説明したように、CICOダイエットのルールはただ1つ。
簡単に言ってしまうと「食べた分だけ運動する」だけ。
具体的な方法は以下の通りです!
食事やおやつのカロリーを算出する
CICOダイエットは、食べたもののカロリーを算出するところから始まります。
3食のメニューを細かく書き出してカロリー計算をしていきましょう!
もちろん間食をした場合はそのカロリーも算出します。
外食やレトルト食品の場合、カロリーが表示されていることが多いので楽ですよね!
自炊の場合は少し難しいかもしれませんが、本やアプリを参考にカロリーを算出してください。
消費カロリー>摂取カロリーになるように運動する
1日の摂取カロリーが1,500kcalだった場合、同じ分だけ消費する必要があります。
ジョギングの場合、1時間で消費できるカロリーは約246kalです。
単純計算すると6時間ジョギングしなければいけないことに…。
もちろん、1日の消費カロリーの中には基礎代謝や食事誘発性熱産生も含まれるので、実際に運動する時間はもう少し減らすことができます。
CICOダイエットは専門家からの批判も!
具体的な方法アメリカで話題のCICOダイエットですが、一部専門家などからは批判の声が上がっているそうです。
CICOダイエットでは栄養価のことを教えないので、カロリーは減らせても必要な栄養素がバランス良く摂れないとその危険性を専門家は指摘している。
引用:ウィメンズヘルス
CICOダイエットでは、栄養バランスのことは全く考慮されてません。
「好きなものを好きなだけ食べてOK!食べた分だけ運動すれば良い」という考え方はその場しのぎだと指摘されています。
栄養失調になったり、運動のしすぎで体調を崩すリスクがあります。
CICOダイエットのメリット&デメリット
CICOダイエットのメリット・デメリットをまとめていきます。
◎主なメリット
- ■食事制限が必要ない
- ■細かいルールがない
- ■シンプルで分かりやすい
◎デメリット
■カロリー算出が面倒
■カロリーデータは間違っていることがある
■消費カロリーには個人差がある
■栄養不足や栄養失調になるリスクがある
「消費カロリー>摂取カロリー」というルールは一見シンプルで分かりやすいように感じます。
しかし、消費カロリーには個人差があります。
基礎代謝はもちろん、同じ運動をしても消費カロリーには差が出るので注意が必要です。
摂取カロリーに関しても、本やアプリなどのデータは必ずしも正確とは言えません。
何よりも栄養バランスを全く考慮していないCICOダイエットは、先ほど紹介した専門家の意見の通り、少し危険な印象を受けます。
CICOダイエットについてのまとめ
「消費カロリーが摂取カロリーを上回る」「ストレスが少ないから続けやすい」「筋肉がついて体が引き締まる」
・CICOダイエットの方法
「食事やおやつのカロリーを算出する」「消費カロリー>摂取カロリーになるように運動をする」
・CICOダイエットのメリット
「食事制限がない」「細かいルールがない」「シンプルでやりやすい」
・CICOダイエットのデメリット
「カロリー算出が面倒」「カロリーデータが間違っていることがある」「消費カロリーは個人差がある」「栄養不足や栄養失調になるリスクがある」
アメリカで話題のCICOダイエット。
摂取カロリーよりも消費カロリーを多くする、という考え方はダイエットの基本でもあります。
ただし栄養バランスを考えずに好きなだけ食べて、その分だけ運動すれば良いという考え方は少し安易かもしれませんね。
食事量や栄養バランスに気をつけた上で、適度な運動を行うことをおすすめします。