有酸素運動はダイエットに効果があると言われていますが、具体的にどのような効果があるか知っていますか?また、有酸素運動をする時には、どのくらいの時間や頻度、心拍数を目安にすれば良いのでしょう?
有酸素運動のダイエット効果や有酸素運動をする時間、頻度、心拍数をまとめました。ダイエットをしようと思っている人は、ぜひ参考にしてください。
有酸素運動の効果は?
有酸素運動は、なぜダイエットに効果があるのでしょうか?また、ダイエット効果以外にも良い効果があるって知っていますか?
有酸素運動の効果は、次のようなものがあります。
・ダイエット効果
・健康増進効果
・ストレス発散効果
この3つの有酸素運動の効果を1つ1つ詳しく見ていきましょう。
ダイエット効果
有酸素運動の1つ目の効果は、ダイエット効果です。皆さん、これは知っていると思います。有酸素運動をすると、体脂肪が燃焼するのです。
なぜなら、酸素を十分に取り込みながら運動を行うと、糖と酸素が結びついてエネルギーを作り出すだけではなく、リパーゼという脂肪分解酵素の分泌が活性化されて、脂肪からもエネルギーが作られるようになるからです。
リパーゼの効果で、脂肪はグリセロールと遊離脂肪酸に分解されます。この遊離脂肪酸は運動のエネルギーして使われるので、有酸素運動を続けると、脂肪が燃焼されるのです。
運動直後は糖のエネルギーが使われるのですが、徐々に脂肪のエネルギーが使われるようになります。
運動直後も脂肪が全く燃焼しないというわけではありませんが、長く運動を続ければ続けるほど、脂肪からのエネルギーを使う割合が増えてきますので、脂肪が燃焼されやすくなります。
健康増進効果
有酸素運動をすると、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を低下させて、善玉コレステロールを増やす効果があります。また、血圧を適正値に低下させる効果もあるんです。
そうすれば、脂質異常症(高脂血症)や高血圧を予防することができます。また、最初は糖がエネルギーとして使われるのですから、血糖値を下げる効果もあります。そうすれば、糖尿病も予防することができますね。
これらの生活習慣病を予防することができれば、動脈硬化を予防できます。動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞などの原因となるものなので、有酸素運動をすることで、これらの発症リスクを下げることができます。
また、糖尿病はとても恐ろしい病気だって知っていますか?ただ、好きなものが食べられなくなるというだけではないんですよ。
糖尿病になると、多すぎる糖分が血管壁を傷つけるので、動脈硬化になりやすくなります。さらに、糖尿病が進行すると、合併症で人工透析を導入することになる、失明のリスクがある、下肢切断をすることもありますので、糖尿病はきちんと予防する必要があるんです。
有酸素運動は生活習慣病を予防し、健康を維持・増進するためには、とても大切な運動なのです。
ストレス発散効果
有酸素運動は、ストレス発散効果もあります。汗をかくと、気持ちがすっきりしてストレスを破産することができます。抑うつや不安など気分を安定させる効果もあるとされています。
イライラしたり、煮詰まったり、落ち込んだ時は、有酸素運動をして汗をかいて、ストレスを発散させると良いでしょう。
有酸素運動の種類・時間・頻度・心拍数
ダイエットや健康維持・増進のために、有酸素運動を行おうと思った場合、ふと疑問が浮かんでくると思います。その疑問は、有酸素運動の種類や時間、頻度、心拍数などです。
一体どんな運動が有酸素運動になるの?どのくらいの時間を継続して行えば効果があるの?頻度はどのくらい?心拍数の目安はどのくらい?こんな疑問を持つ人も多いと思います。
有酸素運動を始めようと思ってる人のための情報をまとめました!
有酸素運動ってどんな運動?
有酸素運動とは、軽度~中度の強度で、長時間続けられる運動のことです。そのため、全力&短時間行う100m走のような運動は、有酸素運動ではなく無酸素運動に分類されます。
有酸素運動には、次のようなものがあります。
・ウォーキング
・ジョギング
・ランニング
・サイクリング
・クロスカントリースキー
・エアロビクス
・アクアビクス
・水泳
有酸素運動を行う時は、これらの中でやりやすいものを選んで行うと良いでしょう
有酸素運動はどのくらいの時間行うと良い?
有酸素運動はどのくらいの時間行うと良いのでしょうか?有酸素運動は、20分以上行わないと、効果がないと言われています。その理由は、こちらです。
このグラフは先ほどもご紹介しましたが、有酸素運動をした時に、炭水化物と脂肪のどちらをエネルギーとして使っているのかの割合を示すグラフです。
このグラフを見ると、歩行時間が20分になるとくらいのところで、脂肪と炭水化物の割合が入れ替わっているのがわかると思います。
そのため、「有酸素運動をするなら、20分以上続けないと効果がない」と言われているんですね。
でも、グラフを見てもらうとわかるように、運動開始後すぐにも脂肪はエネルギーとして使われています。割合は少ないものの、運動開始後から脂肪は燃焼しているのです。
そのため、忙しい人や運動習慣がない人は20分にこだわる必要はありません。ただ、脂肪燃焼効果を高めたいなら、やはり20分は続けるようにしましょう。
一般的に有酸素運動は、20分以上行うと効果を得ることができると考えられています。まずは20分程度からはじめて、がんばりすぎずに徐々に時間を増やしていきましょう。
ただ、これは目標であって、20分を連続して行う必要はありません。1回10分を2回に分けて行ってもOKです。
1日20分の時間を取るのは難しいという人も、例えば朝晩の通勤に10分だけ遠回りして歩くようにするという形だったらできることもありますよね。
目標は1日20分。でも、1回10分を2回に分けて行う、もしくは20分にこだわらず1日10分から始めて、少しずつ時間を延ばしていくのも良いと思います。
あまり「1日20分以上」を目標にしてしまうと、3日坊主になってしまいますので、まずはできる範囲で行って、慣れてきたら少しずつ時間を延ばしていくようにしてください。最初から張り切り過ぎは禁物です。
有酸素運動はどのくらいの頻度で行うべき?
有酸素運動の頻度は、理想は毎日です。少しでも有酸素運動の効果を高めたいなら、時間の許す限り、毎日行ってください。
勿論運動効果の面からは毎日実施したほうが効果的ですが、最低条件としては週3日でよいとされています。
ただ、忙しい人が毎日有酸素運動を行うのは難しいですよね。運動習慣がなかった人が、毎日有酸素運動をしろというのも、正直無理な話です。
ですから、とりあえずは週3回を目標にしてみましょう。たとえば、1日15分の有酸素運動をするとします。これを週3回やると週45分の運動になりますよね。
週1回45分の有酸素運動をするよりも、週3回の頻度で1日15分の有酸素運動をした方が運動効果は高いことがわかっています。1回にまとめて行うよりも、小分けにした方が良いのです。
そのため、とりあえず週3回は頑張るようにしましょう。
有酸素運動に適した心拍数は?
有酸素運動は軽度から中程度の運動です。あまり激しい運動は、無酸素運動になりますので、脂肪が燃焼されず、ダイエット効果がなくなってしまいます。
有酸素運動をするなら、心拍数に注意しましょう。あまりに心拍数が上がると、無酸素運動になっていますので、有酸素運動をして脂肪を燃焼させるなら、心拍数を目安にすると良いんです。
有酸素運動に適した心拍数は「ニコニコペース」です。ニコニコペースとは笑顔で会話しながら、運動を続けられるペースのことですね。
ニコニコペース=138-年齢÷2
もし30歳の人なら、138-30÷2=138-15=123となります。30歳の人のニコニコペースは、123回/分の心拍数となるんです。
主観的には、「楽」から「少しきつい」くらいのペースを守って、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を続けるようにしてください。
有酸素運動の効果や時間・頻度・心拍数についてのまとめ
・有酸素運動には、ウォーキングやジョギング、ランニング、サイクリング、水泳、エアロビクスなどがある
・有酸素運動をする時間は、20分以上続けることがポイント
・有酸素運動をする頻度は、週3週1日15分程度で良い
・有酸素運動に適した心拍数は、ニコニコペース(138-年齢÷2)が理想
有酸素運動の効果や有酸素運動の時間・頻度・心拍数の目安をまとめました。健康的にダイエットしたいなら、有酸素運動は絶対に行うべきです。
ただ、1回20分以上で毎日行わなければいけないというわけではありませんので、まずはできる範囲で有酸素運動を始めて、ダイエットしていきましょう。