筋トレをすると、筋肉痛になりますよね。筋トレは筋肉痛になってもやったほうが良いのでしょうか?また、筋トレは毎日やったほうが良いのでしょうか?
ダイエットのための筋トレの頻度をまとめました。ダイエットをしたい人は、ぜひ参考にしてください!
筋トレで筋肉痛に!それでも筋トレは行うべき?
ダイエットのために筋トレをした場合、翌日や翌々日に筋肉痛になりますよね。特に、筋トレを始めた当初は、筋肉痛に悩まされることになると思います。
筋肉痛になると、歩くだけでも全身が痛くなることがありますが、筋肉痛がある時でも筋トレはすべきなのでしょうか?「筋肉痛があっても筋トレすべき!」という意見もありますが、「筋肉痛があるとは筋トレをしない方が良い」という意見もあります。一体どっちなんでしょう?
筋肉痛のメカニズムは?
一般的な筋肉痛は、筋トレをした翌日や翌々日にやってきます。この筋肉痛を遅発性筋肉痛と言います。遅発性筋肉痛は、数日から1週間程度で自然に治癒しますが、実はこの遅発性筋肉痛のメカニズムはよくわかっていないのです。
激しい運動によって、筋繊維が損傷して、そのことから炎症が起こり、筋繊維の修復をする時に痛みが起こるという説が有力ですが、これを否定する研究結果もあるんです。
念のため、筋繊維の損傷のメカニズムを説明しておきます。激しい運動をすると、筋肉の中の筋繊維が傷つきます。特に、普段運動をしていなくて、筋肉を使っていない人が、いきなり大きな負荷を筋肉にかけると、筋繊維やその周辺が傷つきやすくなります。
筋繊維が損傷すると、それを治そうとして白血球が集まってきます。そうすると、筋繊維に炎症が起こり、ヒスタミンなどの刺激物質が産生されて、筋膜を刺激するのです。
筋膜には知覚神経が通っていますので、痛みを感じるようになります。これが筋肉痛なんですね。筋繊維自体には痛みを感じる神経はないので、筋繊維を損傷した時には痛みを感じないのですが、炎症が起こり、筋膜を刺激されると、痛みが生じます。
そのため、運動してすぐに筋肉痛が起こるのではなく、1~2日経ってから痛みが出るんですね。
筋肉痛が出たら、筋トレは中止すべき?
筋肉痛が出たら、筋トレは中止すべきなのでしょうか?筋肉痛のメカニズムが完全に解明されているわけではないので、「絶対にこの答えが正しい!」という回答はないのです。
でも、筋繊維が傷ついて炎症を起こしているなら、筋トレはしない方が良いと思いますよね。普通に考えれば、炎症を起こしている状態で、さらに負荷をかければ、炎症が悪化しますから。
ただ、ここが筋肉痛の不思議なところで、筋肉痛はそうでもないのです。
DOMSのある状態でトレーニングを行っても、さらにひどくなることはないし、回復が遅れるというわけでもない
DOMSとは遅発性筋肉痛=筋肉痛のことです。つまり、筋肉痛がある状態で筋トレをしても、筋肉痛が悪化したり、筋肉に悪い影響があるというわけではないのです。
そのため、この理論から言うと、筋肉痛があっても筋トレをしてOKということになります。
ただ、痛みがある状態で筋トレをするのは苦痛ですし、筋肉痛があると筋トレを正しいフォームで行うことができず、筋肉に変な負荷がかかったり、関節を痛める原因になりますので、無理してまで行う必要はないでしょう。
筋トレの頻度は?毎日した方が良いの?
筋トレの頻度はどのくらいがベストなのでしょうか?毎日筋トレした方が良いのか、2日に1回が良いのか。これについても諸説ありますよね。
筋トレの頻度は毎日が良いのかどうかは、筋肉の超回復と成長ホルモンの分泌という2つの側面から考えていきましょう。
筋肉の超回復とは?
筋トレをしている人は、筋肉の超回復という言葉を聞いたことがあるかもしれません。激しい筋トレをすると、筋肉のエネルギーは枯渇します。さらに、疲労物質が蓄積しますので、一時的に筋肉の機能は低下します。
でも、筋トレ後にしっかり休んで、筋肉の回復に努めると、筋トレの前の状態にまで回復します。そして、さらにその後も回復を続けて、筋トレ前の状態よりもさらに高いレベルになることができるんです。
これが「超回復」ですね。筋トレをして筋肉量が増えるのは、この超回復の作用によるものなんです。
さて、超回復を期待するためには、筋トレ後に筋肉を回復させなければいけません。そして、超回復にかかる時間は48時間~72時間と言われています。
筋トレの激しさによって、超回復にかかる時間は異なりますが、超回復するためには48~72時間はかかるのです。これを考えると、毎日は筋トレをしない方が良いのかもしれませんね。
成長ホルモンの分泌は?
では、次に成長ホルモンの分泌から、筋トレは毎日すべきかどうか、頻度はどうすべきなのかを考えていきます。
ダイエットのために筋トレをするのは、筋肉を増やして基礎代謝を上げるという目的もありますが、有酸素運動をするためにアドレナリンや成長ホルモンを分泌させて、脂肪燃焼効果を上げるという目的もあります。
アドレナリンや成長ホルモンは脂肪燃焼促進効果がありますので、有酸素運動前に筋トレをしてアドレナリンと成長ホルモンを分泌させておくと、有酸素運動をした時に、脂肪がガンガン燃焼していくんです。
特に、成長ホルモンは脂肪燃焼効果が高いホルモンです。成長ホルモンは筋トレを開始すると、少しずつ分泌量が増えていき、筋トレ開始30分程度で分泌量がピークになります。
出典:yspc.or.jp
そして、筋トレを終えた後は徐々に分泌量が低下していきます。ただ、この成長ホルモンは分泌量が低下しても、その効果は長時間続くのです。
アドレナリンは分泌後1時間程度でその効果が消失するのに対して、成長ホルモンは5時間はその効果が持続し、研究によっては48時間も効果が持続すると言われています。
成長ホルモン48時間説を考慮すると、ダイエット目的の筋トレは2日に1回でも問題なさそうです。
ただ、成長ホルモン5時間説を考えると、有酸素運動をする前には必ず行わなければいけないので、毎日行ったほうがよさそうですね。
結局、筋トレの頻度はどうなの?
結局のところ、筋トレの頻度は毎日が良いのかどうなのか、なかなか結論が出ません。ここで、今までの結論をまとめておきましょう。
・筋肉痛があっても、筋トレしてOK
・超回復の時間は48~72時間
・成長ホルモンの分泌時間は5~48時間
ここから筋トレの頻度を考えてきましょう。
できるだけ早くダイエットしたい人
できるだけ早く痩せたい、効率よくダイエットしたい人は、毎日筋トレをしましょう。でも、筋トレを行う部位は、毎日変えましょう。
成長ホルモンの分泌を促すためには、別に全身の筋トレをする必要はありません。一部分の筋トレでもOKです。
1日目 スクワット
2日目 腹筋
3日目 背筋&腕立て伏せ
このようにいろいろな筋トレをローテーションしていけば、筋トレした部分を超回復のために休めることができますが、成長ホルモンを分泌を促すことはできます。もちろん、筋トレをしたら、必ず有酸素運動を行ってくださいね。
無理せずダイエットを続けたい人
無理せずにダイエットを続けたい人は、2日に1回のペースで筋トレを行いましょう。2日に1回なら超回復の時間をしっかり確保できますよね。
また、成長ホルモンに関しても、別に有酸素運動を毎日行わずに、2日に1回筋トレの後に行うようにすれば、たとえ5時間で効果が消えても問題ありません。
有酸素運動に関しても、別に毎日行わなければいけないわけではありません。もちろん、毎日行ったほうが、高い効果を得られますが、2日に1回でも十分です。
週何日運動すればよいかということです。勿論運動効果の面からは毎日実施したほうが効果的ですが、最低条件としては週3日でよいとされています。
無理せずにダイエットを続けたいなら、2日に1回のペースで筋トレ+有酸素運動をすると良いでしょう。
筋トレは筋肉痛でもやるべきか・筋トレの頻度についてのまとめ
「筋トレしてもOKだが、無理は禁物」「超回復にかかる時間は、48時間~72時間後なので、毎日はできない」「成長ホルモンは、筋トレ開始30分でピークになる」
・ダイエット目的の筋トレをする方法
「2日に1回でもOK」「できるだけ早く痩せたい人は、毎日筋トレをする」「無理せずダイエットを続けたい人は、2日1回のペースで筋トレ+有酸素運動をする」
筋トレは筋肉痛でもやるべきなのかや筋トレの頻度をまとめました。筋トレは筋肉痛の時に行っても問題ありませんが、無理してまで行う必要はありません。
また、超回復や成長ホルモンのことを考えて、違う部位の筋トレを毎日行うか、2日に1回のペースで行うことをおすすめします。
ダイエットをするためには、筋トレは欠かせませんので、無理せずに上手にやっていきましょう。筋トレ→有酸素運動の流れだけは守るようにしましょうね。