デッドリフトは、筋トレのBIG3と呼ばれる筋トレ種目の1つです。デッドリフトはたくさんの効果があり、しかも実は美容にも良い筋トレなのです。
ただ、正しいやり方&フォームで行わないと、腰を痛めるなどケガの原因になりますので、注意が必要です。デッドリフトの6つの効果と正しいフォーム&やり方をまとめました。
デッドリフトの6つの効果
デッドリフトは、床に置いたバーベルを体が直立になるまで腕を伸ばした状態で持ち上げる筋トレ方法です。このデッドリフトは、ベンチプレスとスクワット共にBIG3と言われる筋トレになります。
デッドリフトにはどんな効果があるのかを見ていきましょう。デッドリフトには、意外な効果もあるんですよ!
肩から脚まで幅広い筋肉を鍛えられる
デッドリフトの1つ目の効果は、幅広い筋肉を鍛えられることです。デッドリフトでは、次のような筋肉を鍛えることができます。
・広背筋(背中の筋肉)
・脊柱起立筋(背中のインナーマッスル)
・大臀筋(お尻の筋肉)
・ハムストリングス(太もも裏の筋肉)
・前腕筋(腕の筋肉)
このようにデッドリフトは、肩~背中~お尻~脚と全身の筋肉を鍛えることができる筋トレなのです。
1種類の筋トレで、ここまでたくさんの、しかも大きな筋肉を鍛えられる筋トレはほかにはないと言っても良いでしょう。デッドリフトは効率よく全身の筋肉を鍛えることができる筋トレなのです。
美脚になれる
デッドリフトの効果の2つ目は、美脚効果です。デッドリフトは脚の筋肉を鍛えることができる筋トレ方法になります。
しかも、デッドリフトは筋肉を鍛えられるのに、太ももが太くならないというメリットもあります。太ももの筋トレをすると、太ももの前の部分に筋肉が付きやすいので、スポーツ選手のように太ももが太くなってしまうことがあります。
いくら太ももが引き締まっても、太くなってしまうのは女性にとっては嬉しくないですよね。
でも、デッドリフトは太ももを引き締めることができても、太くなりにくいんです。なぜなら、太ももの前の筋肉ではなく、裏の筋肉を鍛えるからです。太ももの前の筋肉は大腿四頭筋、裏の筋肉はハムストリングスと言います。
大腿四頭筋を鍛えると、太ももの前面に筋肉がボコッとついて盛り上がってしまうのですが、ハムストリングスを鍛えると、太ももは引き締まるだけで、太ももが太くなりません。
そのため、きれいでほっそりとした美脚になることができるのです。
ヒップアップ効果がある
デッドリフトの効果の3つ目は、ヒップアップ効果です。これも、女性に嬉しい効果ですね。デッドリフトでは大臀筋を鍛えることができます。
そうすると、脂肪で垂れていたお尻を引き締めて、キュッと上を向いた形の良い小尻になることができます。
ヒップアップできればレギンスなどタイトなパンツをカッコよく着こなすことができますし、全体的にスリムに見せることができるんです。
姿勢が良くなる
デッドリフトの効果、4つ目は姿勢が良くなることです。デッドリフトでは、脊柱起立筋という背中のインナーマッスルを鍛えることができます。この脊柱起立筋は背骨をしっかり支えている筋肉ですので、脊柱起立筋を鍛えると、背骨がまっすぐに保ちやすくなるのです。
そうすると、自然と良い姿勢を保ちやすくなります。姿勢が良くなると、次のような効果を期待できます。
・代謝がアップして痩せやすくなる
・胸が大きく見える
・細く見える
・肩こりや首のコリが解消する
・むくみにくくなる
姿勢を良くすると、これだけの効果が期待できます。女性には嬉しい効果ばかりですよね。
アンチエイジング効果がある
デッドリフトの効果の5つ目は、アンチエイジング効果です。デッドリフトの筋トレをして、しっかり追い込むと、筋繊維が傷つきますよね。それを修復するために、成長ホルモンが分泌されるのです。
成長ホルモンは、若返りホルモンと言われるほどアンチエイジング効果が高く、代謝をアップさせえて、細胞を活性化し、若返らせてくれます。
肌のハリが良くなるのはもちろんですが、体全体が若返りますので、生活習慣病予防などにも効果があるんです。
ダイエット効果がある
デッドリフトの効果の6つ目は、ダイエット効果です。デッドリフトの1回の負荷を小さくして、回数を増やすと、有酸素運動のような効果を得ることができます。
しっかりカロリーを消費して、脂肪を燃焼させることができるんですね。また、先ほどもお話したように成長ホルモンが分泌されますので、代謝がアップして、脂肪が燃焼しやすくなります。つまり、痩せやすい体質になることができるんですね。
デッドリフトを行えば、筋肉をつけつつ、ダイエットができるんです。
ただ、どちらも一気にやろうとすると、中途半端になりますので、筋肉をつけたい時には、1回の負荷を大きく、回数を少なく1~3RMで、脂肪を燃焼させたい時には、負荷を小さく回数を多くして15RM~で行うようにすると良いでしょう。
デッドリフトの正しいやり方&フォームの7つのポイント
デッドリフトは、正しいやり方&フォームで行わないと、腰痛などのケガの原因になりますので、注意が必要です。
デッドリフトを正しく行うためには、まずは次の動画を見てください。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=YXvcaAAToKo]
<正しいデッドリフトのやり方>
1.足は腰幅程度に開いて、足の中心にバーが来るように立つ(力が入りやすい位置でOK)
2.足先はやや外向きに、膝も外側に向ける
3.足幅よりもやや広めの手幅でバーを持つ
4.肩はバーよりも前に出ていて、バーの真上に肩甲骨が来るようにしゃがむ
5.膝関節を伸ばしながら、バーベルを持ち上げる(ファーストプル)
6.バーベルが膝を超えたら、お尻に力を入れて股間を突き出す
7.直立の状態(肩、股関節、膝、くるぶしが一直線)でロックアウト
8.腹圧をかけたままでおろす
最初は軽めの重量で行う
デッドリフトを正しいフォームで行うためには、まずはフォームを体にしみこませるまでは、軽めの余裕のある重量で行うようにしましょう。
最初からギリギリの重量で行うと、フォームが乱れてしまって、正しいフォームが身につきません。そして、そのうちに腰を痛めてしまいます。
そのため、正しいフォームを身につけるまでは、軽めの重量でデッドリフトを行うようにしましょう。
握り方はダブルオーバーハンドグリップで
デッドリフトでバーを握る時には、ダブルオーバーハンドグリップ、つまりバーを上から包み込むようにして、持つようにしましょう。
デッドリフトの握り方は、ダブルオーバーハンドグリップのほかに、オルタネイトグリップがあります。オルタネイトグリップとは、片方の手が順手、もう片方の手が逆手で持つ握り方のことです。
オルタネイトグリップで握ったほうが、しっかりホールドできるのですが、どうしても左右で使う筋力に差が出てしまって、そのまま続けると、左右の筋肉のバランスが悪くなることがあります。
そのため、初心者はオルタネイトグリップではなく、ダブルオーバーハンドグリップでバーを持つようにしましょう。
バーを握る時には、手のひらで握るのではなく、指の付け根で引っ掛けて持つようにすると、滑りにくく、手のマメができにくいのでおすすめです。
腕はまっすぐ、背中もまっすぐ
デッドリフトをする時には、腕と背中はまっすぐのままで行うようにしてください。
腕を曲げてしまうということは、腕の力を使って、バーベルを上げていることになるので、脚や背中の筋トレ効果が弱くなってしまいます。
腕はまっすぐ伸ばしたままで、デッドリフトを行いましょう。また、背中もまっすぐな状態を保ったままでデッドリフトを行わなくてはいけません。
背中が丸まった状態でデッドリフトを行うと、背中や腰に過度の負担がかかってしまって、ケガの原因になります。また、脚から肩へ力がスムーズに伝わらず、重いバーベルを上げることができず、記録がなかなか伸びない原因にもなります。
そのため、デッドリフトを行う時には、腕も背中もまっすぐな状態を保つように心がけてください。
反動はつけない
デッドリフトをする時には、反動はつけないようしましょう。反動をつけて持ち上げる、反動を付けてバーベルを下げていると、関節に大きな負担がかかります。
さらに、背中が丸まりやすくなり、腰や背中を痛めるリスクが高くなります。しかも、筋肉にかかる負荷の量が少なくなるので、筋トレ効果が少なくなるのです。
そのため、デッドリフトは反動はつけずに、1回1回しっかり行うようにしましょう。
スクワットのようにならないように注意
デッドリフトは、正しいフォームで行わないと、スクワットのようになってしまいます。スクワットをすると、ハムストリングスや背中の筋肉を鍛えることができず、大腿四頭筋(太ももの前部)を鍛えることになってしまいます。
デッドリフトのスタートポジションでは、バーを持ってかがんだ時に、肩甲骨がバーの真上に来るように、さらに、肩がバーの前に出ているようにしましょう。
バーの真上に肩が来ている状態をスタートポジションとすると、スクワットをしている状態になりますので、肩甲骨がバーの真上に来るように正しいフォームを心がけてデッドリフトを行うようにしてください。
腹圧をかけた状態で行う
デッドリフトは腹圧をかけた状態で行うようにしましょう。息を吸って、お腹をへこませて、腹圧をかけることで、体幹が安定し、重いバーベルを持ち上げやすくなります。また、腰への負担を減らすことができるので、ケガのリスクが少なくなります。
息を吐きながら、バーベルを持ち上げて、おろす時にも腹圧をかけたままにするようにしてください。
インストラクターにチェックしてもらう
デッドリフトを正しいフォームで、正しいやり方で行うためには、やはりプロのインストラクターにあなたのフォームをチェックしてもらうのが一番です。
デッドリフトは、よほどの筋トレマニアでない限り、自宅にバーベルやバーベルラックを置いていないと思うので、基本的にはジムで行うことになります。
ジムには筋トレマニアと言えるようなムキムキのインストラクターがいますよね。お金を払ってジムに行っているのですから、どんどんインストラクターを頼って、フォームややり方のアドバイスをもらうようにしましょう。
正しいフォームを意識していても、実はフォームが乱れていることがあります。自分ではなかなかフォームが正しいかどうかがわからないのです。
だから、第三者の目でチェックしてもらうのが、一番手っ取り早く、一番確実な方法なんです。
デッドリフトの効果・正しいやり方のポイントについてのまとめ
「肩から脚まで幅広く筋肉が鍛えられる」「美脚になれる」「ヒップアップ効果」「姿勢がよくなる」「アンチエイジング効果」「ダイエット効果」
・デッドリフトを行う時のポイント
「最初は軽めの重量で」「握り方はダブルオーバーハンドグリップ」「腕と背中はまっすぐ」「反動はつけない」「スクワットのようにならないように注意」「腹圧をかけた状態で行う」「インストラクターにチェックしてもらう」
デッドリフトの効果や正しいやり方&フォームをまとめました。デッドリフトは肩から脚にかけての広い範囲の筋トレをすることができますので、おすすめの筋トレ方法です。
でも、正しいフォームで行わないと、筋トレ効果が弱くなるだけなく、ケガの原因にもなりますので、正しいフォーム&やり方で行うようにして下さい。