ヘルシー志向が強い現在社会。コンビニやスーパーなどでも、カロリーを意識した食品や飲料がたくさん販売されています。
今回はよく見かける「カロリーオフ」という表記について解説していきます。カロリーオフは本当に安心なのでしょうか?
この記事の目次
カロリーオフの定義とは?
カロリーに関する表記は色々ありますが、その1つ1つの意味をしっかりと理解できている人は意外と少ないかもしれませんね。まず最初にカロリーオフという用語の定義について解説していきます。
カロリーオフとは、シンプルに「カロリーが低い」という意味です。カロリーが全くないわけではありません!
カロリーオフに関しては、厚生労働省の健康増進法第31条「栄養表示基準に基づく栄養成分表示」に記載されています。食品の場合は100gあたり40kcal以下、飲料の場合は100mlあたり20kcal以下の時に表記できます。
カロリーオフ・カロリーゼロ・低カロリーの違い
カロリーに関しては他にも様々な表記方法があります。例えば「カロリーゼロ」「ノンカロリー」「低カロリー」など。どれも似たような言い方なので混乱している人が多いのではないでしょうか。
カロリー表記に関する用語を以下の表にまとめてみました。
用語 | 食品100gあたりのカロリー | 飲料100mlあたりのかロリー |
カロリーゼロ | 5kcal未満 | 5kcal未満 |
ノンカロリー | 5kcal未満 | 5kcal未満 |
カロリーオフ | 40kcal以下 | 20kcal以下 |
低カロリー | 40kcal以下 | 20kcal以下 |
カロリー控えめ | 一般的なカロリーより控えめ | 一般的なカロリーより控えめ |
カロリーハーフ | 従来品の半分 | 従来品の半分 |
「カロリー控えめ」や「カロリーハーフ」については曖昧です。何と比べてカロリーが低めなのか、半分なのかをしっかりと確認しましょう。
食べすぎは危険?カロリーオフでも太る3つの理由
「カロリーオフの食品を食べているのに、なぜか体重が減らない!」という人は多いのではないでしょうか。実は、カロリーオフでも太る危険性があるのです。その理由とは…?
大量に食べたら意味がない
先ほども解説したように、カロリーオフとは100gあたり40kcal以下(飲料の場合は100mlあたり20kcal以下)の時に記載できます。この数値は一般的な食品・飲料と比べるとだいぶ低め!カロリーオフ食品を上手に取り入れることでダイエットにも繋がります。
問題はカロリーオフだからといって摂りすぎてしまうことです。例えば100mlあたり18kcalのカロリーオフ飲料があったとします。コップ1杯程度飲むだけなら特に問題ありませんが、1リットル飲んだ場合は摂取カロリーが180kcalにもなってしまいます。これではダイエットにも支障が出てしまいますよね。
食欲を増進させる可能性がある
多くのカロリーオフ食品や飲料には人口甘味料が使われています。人口甘味料はカロリーが低く、少量でも強い甘みを出すことができます。ダイエッターの強い味方ですがデメリットもあるので注意が必要です。
人口甘味料には依存性や味覚を鈍らせる作用があります。カロリーオフ飲料を飲んだ後にもっと甘いものが欲しくなった経験はありませんか?人口甘味料にはもっと甘いものが欲しくなったり、濃い味でなと満足できなくなるリスクがあるのです。
血糖値に影響する
「人口甘味料は血糖値を上げない」と思っていませんか?実は人口甘味料の中にも血糖値を上昇させるものがあります。
血液中のブドウ糖の濃度。空腹時の健康成人では血液100ミリリットル中70~110ミリグラム。常に一定範囲に保たれていることが重要。
引用:コトバンク
血糖値は糖質を摂取することで急上昇します。血糖値が上昇すると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されてブドウ糖を分解していきます。ここで分解できなかったブドウ糖は脂肪として蓄えられてしまうのです。ようするに、血糖値の上昇をゆるやかにすることがダイエット成功のカギなんです。
「カロリーオフ食品なら血糖値は上がらない」というの考えは少し危険!中には血糖値に影響を与える人口甘味料もあるので、事前にしっかりと確認しておく必要があります。
おすすめのカロリーオフ食品
「カロリーオフ」と書いてあっても油断できないことが分かってもらえたと思います。市販のカロリーオフ食品は人口甘味料をたっぷり使用している場合があるので、依存しすぎるのは少し危険です。
そこで、ダイエッターには以下のような食品・飲料をおすすめします。カッコ内は100g(ml)あたりのカロリーです。
芋・でんぷん類 | 野菜・果物 | きのこ | 海藻 | 飲み物 |
こんにゃく(5kcal) しらたき(6kcal)
| チンゲン菜(9kcal) トマト(19kcal) 大根(18kcal) すいか(37kcal) いちご(34kcal) |
まいたけ(16kcal) 生しいたけ(18kcal) エリンギ(24kcal)
| ところてん(2kcal) 寒天(3kcal) 塩蔵わかめ(11kcal) | ウーロン茶(0kcal) 麦茶(1kcal) コーヒー(4kcal) |
上の表はほんの一例です。毎日の食生活に取り入れてみましょう。
ダイエッターにおすすめ!カロリーオフレシピ
1食あたり40kcal以下!「きゅうりとワカメの酢の物」を紹介します。副菜としても、ヘルシーなおつまみとして使える便利な一品です。
◎2人分の材料
- きゅうり:1本
- わかめ:30g
- す干し:15g
- 塩:少々
- (A)酢:大さじ1
- (A)塩:小さじ1/4
- (A)砂糖:小さじ1/4
- (A)粉末だし:少々
◎作り方
- きゅうりを薄切りにして塩を振っておく
- わかめを軽く茹でて食べやすい大きさにカットする
- シラス干しはザルに入れて熱湯を回しかけると◎
- (A)の調味液をよく混ぜ合わせておく
- きゅうりの水気をしっかり絞り、わかめ・シラス干しとともに(A)で和える
カロリーオフの定義についてのまとめ
「食品は100gあたり40kcal以下」「飲料は100mlあたり20kcal以下」
・カロリーオフとカロリーゼロの違いは、カロリーゼロのほうがカロリーが低い
・カロリーオフでも太る理由
「大量に食べすぎてしまう」「人工甘味料が使われていると、食欲が増進する」「血糖値に影響を及ぼすことがある」
・おすすめのカロリーオフ食品
「こんにゃく」「しらたき」「まいたけ」「チンゲン菜」
・カロリーオフにおすすめのレシピは、きゅうりとワカメの酢の物
カロリーオフの定義や注意点について解説してきました。カロリーオフという言葉は、カロリーゼロやカロリー控えめという言葉と混同しがちです。カロリーに関する用語はたくさんあるので、どのような違いがあるのか把握しておく必要がありそうです。
また「カロリーオフ=太らない」というのは間違いです。安心して食べ過ぎてしまうと逆効果になることもあるので注意しましょう。カロリーオフ食品を上手に取り入れてダイエットを成功させませんか?