「1日3食、規則正しく食べましょう」と小さいころから、ご両親や学校の先生に言われ続けてきたし、1日3食食べることに、何の疑問も抱かなかったという人も多いと思います。
私たちはなぜ1日3食食べるべきとされているのでしょうか?実は1日3食食べるのが絶対に良いというわけではなく、1日3食は間違いや食べ過ぎ可能性があるんです。
1日3食の理由や1日3食が間違い・食べ過ぎの可能性があることをまとめました。
この記事の目次
1日3食が良いとされる3つの理由
1日3食食べる理由は何でしょうか?物心ついた時から、「1日3食食べましょう」と言われてきたので、1日3食食べることに疑問を抱いたことがない人も多いと思います。
1日3食の理由は、3つあります。実は、1日3食は理に適っているんです。
必要エネルギーを摂るため方法
1日3食の理由、1つ目は必要エネルギーを摂取するためです。年齢や運動強度によって異なるものの、成人男性は1日2500kcal前後のエネルギーを摂取しなければいけません。
もし、これを1日1食で補おうと思ったら、1回の食事で2000~2500kcalを摂取しなければなりません。1日2食でも1250kcal です。
1回の食事で、毎回1000kcal以上摂るのは難しいですよね。でも、1日3食にすれば、1回の食事が800kcal程度でOKになりますので、1日の必要エネルギーを摂取しやすくなるのです。
そのため、1日2食ではなく3食なんですね。
血糖値の問題
1日3食の理由の2つ目は、血糖値の問題です。食事を摂ると、血糖値が上がります。そうすると、インスリンが分泌されて、血糖値が元に戻ります。これを食事のたびに繰り返しているのです。
血糖値は空腹時血糖値まで下がると、それよりも下がることは滅多にありません。身体には血糖値を保つ機能がいろいろあるからです。
ただ、長時間食事を摂らないと、話は別です。身体には血糖値を保つ機能があると言っても、血糖値を上げるためのエネルギー源が長時間補給されなければ、血糖値を保てなくなり、下がり始めてしまいます。
血糖値が下がって低血糖になれば、あくびや悪心、倦怠感などの症状が出てきてしまいます。また、脳は糖分を大量に消費する臓器です。
食事と食事の間が空いて、血糖値が下がり始めてしまうと、脳がエネルギー不足に陥ります。そうすると、判断力や認知力、記憶力などの脳機能が十分に働かなくなってしまうことがあるんです。
1日2食だと、食事の間は12時間程度空きます。でも、1日3食なら食事の間は6~10時間程度しか空きませんので、血糖値を一定に保つことができて、脳の働きを正常に保てるのです。
ちなみに、血糖値が下がると、脳が「あれ?エネルギーが入ってこない!このままでは飢えてしまう!」と思って、食欲をアップさせるんです。しかも、基礎代謝を下げて、入ってきたエネルギーを脂肪として溜めこもうとします。
そのため、太りやすい体質になってしまうので、ダイエットをしたい人は1日2食よりも3食の方が良いかもしれません。
食事回数が少ないと肥満が多い
1日3食の理由、それは肥満になりにくいことです。肥満が健康に悪いことはみなさんご存知ですよね。肥満は、高血圧や糖尿病、脂質異常症、動脈硬化、脳卒中、心疾患などの発症リスクを上げることがわかっています。
食事を抜く習慣がある人のほうが、体重が重い傾向があるといわれています。一日3食、規則正しくとるようにしましょう。
肥満者の食事回数は、必ずしも多いというわけではく、むしろ回数が少ない方が、太りやすいこともわかってきました。
引用:[3] 肥満さよならの医学 | 肥満・糖尿病 | 循環器病あれこれ | 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
食事回数が少なければ、肥満になりにくいと思うかもしれません。でも、そんなことはないんです。先ほども血糖値の説明で言いましたが、食事と食事の間が空くと、脂肪を溜めこみやすくなりますので、肥満になりやすいんですね。
お相撲さんは1日2食です。お相撲さんは1日2食にして、1回に食べる量を増やすことで、体を大きくしようとしているんです。
肥満を予防して健康を保つためには、1日2食ではなく、1日3食が良いんですね。
1日3食食べることは間違い?食べ過ぎの可能性も!
1日3食の理由を3つ説明しましたが、絶対に1日3食でなければいけないというわけではありません。1日3食を食べることでのデメリットもあるのです。
江戸時代は1日2食が基本
日本では江戸時代までは1日2食が基本でした。朝食と夕食ですね。ただ、肉体労働者は1日2食では身体が持たないので、1日3食を食べていたそうです。
つまり、働かなくて良い人は、優雅に1日2食。働かなくてはいけない人は1日3食、ということですね。1日2食の方が良いとされていたんです。
でも、1935年に国立栄養研究所の佐伯矩博士が1日3食を提唱して、それが広まり、みんなが1日3食を食べるようになりました。
佐伯博士が1日3食を提唱したのは、成人男性の1日の摂取エネルギーが2500~2700kcalであることを導き出し、そのエネルギーを1日2回の食事で摂取するのは難しいと判断したためです。
現代では1日3食は間違い?食べ過ぎの可能性が!
このようにして、1日3食が普及してきたのですが、現代では1日3食は食べ過ぎであるという説もあります。
なぜなら、現代では自動車などの乗り物が普及し、歩く時間が減っています。また、家事も家電があるので家事労働も少なくて済んでいます。つまり、消費カロリーが減っているんですね。
さらに、欧米型の食事が好まれるようになり、大量のカロリーを摂取するのに困らなくなっています。そのため、現代では1日3食は間違いで、食べ過ぎの可能性があるという説があるのです。
1日3食食べると決めつけるよりも、生活習慣や体質に合わせて
1日3食を食べるようにするのは、メリットがありますので、間違いではありません。でも、1日3食ガッチリ食べてしまうと、食べ過ぎでカロリーオーバーになり、結局は肥満になってしまうこともあるんです。
ですから、「1日3食食べなけばいけない!」と食事の回数にこだわる必要はありません。摂取エネルギーと栄養素にこだわりましょう。
必要なエネルギーと栄養素をしっかり摂れば、1日2食でも3食でも4食でも、基本的には構いません。血糖値やら胃腸の負担やら、細かい部分はあるものの、「絶対2食!」とか「絶対3食!」とこだわる必要はないんです。
むしろ、1日の食事回数を決めつけることが間違いと言えるかもしれません。
では、何を基準に食事回数を決めれば良いのか、それは生活習慣や体質です。例えば、午前中はあまり活動しないという人は、朝食は軽めで良いでしょう。
また、夜は早く寝てしまう、朝は胃が持たれやすいという人は、1日2食で夕食を抜くと良いと思います。
このように「必要なエネルギーと栄養素は摂る」ことを前提として、食事回数は流動的に考えるようにしましょう。ただ、1日3食で何の支障もないという人は、あえて変える必要はないと思います。
ダイエットをするなら1日2食?3食?
ダイエットをするなら、1日2食が良いのでしょうか?3食が良いのでしょうか?まず、1日2食ダイエットの基本は、1回分の食事量は変えないことが前提条件となります。
1日2食ダイエットは、1回の食事量を変えずに1日2食にするから、1回分の食事のエネルギー量をセーブできるというダイエットです。1日2食だから、1回の食事量を増やしてしまうと、何のダイエット効果もありません。
もし、食事制限を中心に痩せたい人は1日2食でダイエットすると良いでしょう。ただ、1日2食ダイエットはエネルギー不足で基礎代謝が下がりますので、長期間は続けられませんし、リバウンドしやすいんです。
運動をしながら痩せるなら、1日3食食べたほうが、基礎代謝が下がりにくく、脂肪が蓄積されにくいですので、おすすめです。
1~2kgだけ落としたい人は、1日2食ダイエットを、それ以上痩せたい人は1日3食でダイエットをすると良いでしょう。
1日3食についてのまとめ
「必要エネルギーを摂るため」「血糖値の問題」「食事回数が少ないと肥満が多い」
・江戸時代は1日2色が基本だった
・1日3食食べるよりも生活習慣や体質に合わせるのが大切
・ダイエットする時は1日2食か運動も取り入れるなら3食
1日3食の理由と1日3食の間違い・食べ過ぎの可能性、ダイエットに向いている食事回数をまとめました。
1日3食は基本ですが、食事回数よりも摂取エネルギーと栄養素にこだわって、食事回数を決めるようにしましょう。
食事回数はあなたの生活習慣や体質によって決めるようにすると良いですよ!
ウソのつけ
2019/07/28 15:26
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国家賠償責任
2019/07/28 15:35
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昔と今
2019/07/28 15:39
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食事回数は個人が決める
2019/07/28 15:47
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必須栄養素
2019/07/28 15:49
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