中華料理は食べると太るというイメージを持たれがちですが、料理の種類やいくつかのポイントに注意すればダイエット中でも問題ないのです。
今回は中華料理の痩せるレシピやメニューをご紹介します。
この記事の目次
中華料理の種類
そもそも中華料理とは?まずは中華料理の基礎知識を紹介していきます。
中華料理とは
中華料理とは中国発祥の料理のこと。世界三大料理の一つです。餃子・炒飯・麻婆豆腐など、日本の食卓にも欠かせないメニューばかり!普段私たちが口にする中華料理は、日本人の口に合うようにアレンジされているケースが多いです。
中華料理の種類4つ
中華料理は大きく4つの料理に分類されます。
上海料理
中国東方部料理。上海蟹などの魚介類が多く使われている点が特徴です。西洋料理の影響を強く受けており「新中華料理」と呼ばれることもあります。小籠包・八宝菜など。
広東料理
中国南部の料理。中華料理の中で最もポピュラーな料理になります。広東料理は食材のレパートリーが豊富!「何でも食べる」と表現されることもあります。酢豚、シュウマイ、フカヒレ料理など。
北京料理
中国北部の料理。中国王朝の宮廷料理が元となっているので、高級料理というイメージが強いです。見た目も華やか!北京ダック、水餃子、饅頭など。
四川料理
主に四川省の料理。四川料理の最大の特徴は辛さです。唐辛子や山椒をたっぷりと使った料理が目立ちます。四川省は湿度が高いので、辛いもので汗をしっかりかいて体調を整えるという意図があるそう。麻婆豆腐・担々麺・回鍋肉など。
中華料理が太ると言われている5つの理由
中華料理を食べた翌日、体重計に乗ってびっくり!…そんな経験はありませんか?毎日のように中華料理を食べていたら大変なことになりそうですよね。中華料理が太りやすい理由とは?
油を多く使う
中華料理は油をたっぷりと使う料理が多いという特徴があります。例えば、炒め物は下処理として油通しをすることがあります。この一工程だけでもカロリーが大幅にアップ!
油通しとは、中華料理でよく使う言葉で、野菜や肉などを、100~140℃の低温の油にくぐらせ、表面だけ熱を通して油を切り、炒めやすくする方法です。油通しをすれば、野菜は青臭さが抜け、色や歯ごたえがよくなり、肉はうまみを封じ込めてやわらかくおいしく仕上がります。
引用:バランスレシピ
「家庭では油通しをしない」という人が多いかもしれませんね。もちろん油通しをしなくてもそれなりに美味しく仕上がります。しかし炒めたり、揚げたりする工程でもどうしても油が必要となってきます。
カロリーが高い
油を多く使う中華料理は当然カロリーも高めです。では、代表的な中華料理のカロリー(1人前)を見ていきましょう。分かりやすいように似たような和食メニューと比較してみました。
ジャンル | 中華料理 | 和食 |
ご飯もの | 炒飯 673kcal | 炊き込みご飯 231kcal |
汁物 | 中華かき玉スープ 62kcal | ワカメと豆腐の味噌汁 43kcal |
前菜 | クラゲの前菜 58kcal | ほうれん草のお浸し 28kcal |
炒め物 | 回鍋肉 249kcal | 野菜炒め 120kcal |
揚げ物 | 油淋鶏 535kcal | 唐揚げ 286kcal |
デザート | 杏仁豆腐 123kcal | みつ豆 136kcal |
使用している材料や調理法が異なるので一概には比較できませんが、全体的に中華料理のほうがカロリーが高めなことが分かりますね!摂取カロリーが高ければ高いほど、太りやすくなるので注意が必要です。
食べすぎてしまう
続いては単純に「食べすぎてしまう」という問題です。中華料理に限ったことではありませんが、量を食べすぎるとカロリーオーバーとなり太るリスクが増してしまいます。
成人女性の摂取カロリーの目安は1,800kcal~2,200kcal前後。ダイエットを意識するなら1,800kcal以内に抑える必要があります。1日3食食べる場合は、単純計算で1食あたり600kcal前後という計算になります。
中華料理を食べた場合、600kcal以内に抑えるのは大変難しいですよね。炒飯のカロリーは1人前673kcal。一品だけで1食分のカロリー目安量をオーバーしてしまいます。
「中華料理が大好き」「中華だとついつい食べすぎてしまう」という人は注意が必要です!
脂質が高い
カロリー以外でもう1つ注目してほしいのが脂質の高さです。油を多く使う中華料理はどうしても脂質が高くなりがち。代表的な中華料理の脂質は以下の通りです。
メニュー名 | 1食あたりの脂質 |
炒飯 | 20.97g |
餃子 | 9.72g |
麻婆豆腐 | 23.29g |
回鍋肉 | 19.16g |
坦々麺 | 37.3g |
さらに中華料理は脂質×糖質(炭水化物)の組み合わせが多いんです!例えば油をたっぷりと使った炒飯などが良い例。小麦粉を使う餃子やシュウマイも要注意です。脂質×糖質はダイエット中には避けたい組み合わせですね。
単品メニューになりやすい
自宅で中華料理を食べる時、つい単品メニューになってしまう家庭が多いのではないかと思います。お店のようにバランスの良いメニューを作るのは大変ですよね。ササッと作れてボリューム満点なので、昼食は炒飯や麺類などで済ませてしまうという人も多いのでは?
ご飯ものや麺類は糖質の塊です。糖質は血糖値を急上昇させ、肥満の原因となるので注意が必要です。糖質と肥満の関係は以下の通り。
炭水化物(糖質)を摂ると体内でブドウ糖に分解され血液中に入り血糖値を上昇させます。(中略)血糖値が上がるとすい臓からインシュリンが分泌され、糖をエネルギーとして筋肉や臓器などに送る一方で、使われなかった糖を脂肪として溜め込みます。
引用:マイクロダイエット
単品メニューで済ませてしまうと、ビタミンやミネラルが不足する可能性があります。ビタミンやミネラルは肥満予防のために必要不可欠な栄養素!また、野菜(食物繊維)が不足することで、便秘になりやすくなるので注意が必要です。
中華料理を食べても太らない3つの方法
「ダイエット中も中華料理が食べたい!」
そんな人のために、中華料理を食べても太りにくい方法を紹介していきます。
食べすぎない
「中華料理は美味しいから、つい食べすぎてしまう…」という人も多いかもしれませんね。しかし、ただでさえカロリーが高い中華料理。お腹いっぱい食べてしまうと、あっという間にカロリーオーバーとなってしまいます。
中華料理を食べる時は腹八分目を心掛けましょう。
食事の際、満腹になるまで食べるのでなく、八分目と思われる程度のほどほどの分量にしておくのが、健康・長寿のために良いという意味の語。
中華料理に限ったことではありませんが食べすぎは肥満の元!もちろん健康にも良くありません。
一汁三菜を心掛ける
一汁三菜とは、和食における献立メニューの考え方です。一汁三菜=主食(ご飯)・汁もの・主菜1品・副菜2品となります。一汁三菜を意識するだけで、自然と栄養バランスの良い食事になりますよ!
一汁三菜は和食における献立の考え方ですが、もちろん中華料理にも応用することができます。
◎一汁三菜を意識した中華メニュー(一例)
- 主食・・・ご飯
- 汁もの・・・中華スープ
- 主菜・・・回鍋肉
- 副菜・・・中華風冷奴
- 副菜・・・キクラゲの和え物
一汁三菜が難しい場合は、汁ものもしくは副菜をプラスするだけでもOK。単品メニューで済ませるのは避けましょう。例えば炒飯を食べる時は、炒飯だけでなく中華スープやサラダをプラスすると○です。
カロリーダウンの工夫をする
自宅で中華料理を作る際は、ちょっとした工夫でカロリーを大幅に減らすことができます。具体的なアイデアを3つ紹介していきます。
・油通しをしない
炒め物などの下処理として行われる油通し。このひと手間を行うだけで食材の食感や味が格段に良くなります。しかし、カロリーが大幅にアップしてしまうのでダイエット中は避けたほうが無難です。
油通しをしなくても十分美味しくできますし、食材を柔らかくしたい場合は電子レンジや湯通しなどで代用可能ですよ!
・油の量を減らす
中華料理は油を多めに使う料理が多いです。油をたっぷりと使うことで美味しく仕上がるのですが、その分カロリーが高くなってしまうのがデメリット。家庭で中華料理を作る時は、思い切って油の量を減らしてしまいましょう。
サラダ油大さじ1(12g)のカロリーは111kcalです。小さじ1(4g)にするだけで74kcalも節約できることになります。
中華料理は揚げ物も多いですよね。ダイエット中は揚げ物は避けることをおすすめします。また、調理法を少しだけ変えるという手段も!
例えば酢豚は揚げてからタレに絡めますが、揚げる工程を「焼く」に変えるだけで大幅なカロリーダウンが可能となります。もちろん揚げた酢豚よりは多少物足りない仕上がりになってしまいますが、あっさりとしていて胃もたれもしにくいですよ。
・食材を代える
食材をなるべく低カロリーなものに代えることで、大幅なカロリーダウンが期待できます。例えば酢豚の豚肉を「鶏胸肉」に代えたとします。
- 豚肩ロース (100g)のカロリー・・・253kcal
- 鶏胸肉(皮なし・100g)のカロリー・・・108kcal
100gで150kcalほどカロリー差があります。これは大きいですね!酢豚ではなく「酢鶏」になってしまいますが、あっさりしていて美味しいです。
ダイエット中におすすめの中華料理のメニュー2つ
では、具体的にダイエット中におすすめのメニューとは?外食で中華料理を食べる時に参考にしてみてください。
野菜を多く使ったメニュー
野菜にはビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富に含まれています。食事の前半に食物繊維を食べることで血糖値の急上昇を抑える作用も!
中には油を多く使うメニューもありますが、量を食べすぎなければそれほど神経質になる必要はありません。野菜自体のカロリーが低いので、肉料理やご飯ものより低カロリーに仕上がる場合が多いですよ。
◎野菜を多く使った中華料理
- 八宝菜
- 回鍋肉
- チンジャオロース
- 青菜の炒め物 など
タンパク質が豊富なメニュー
健康的に痩せるためにはタンパク質を意識的に摂る必要があります。タンパク質は私たちの皮膚・臓器。筋肉などの元となる栄養素!不足すると筋肉量が落ち、基礎代謝の低下を招いてしまいます。肌荒れや体調不良のリスクも高くなるので注意しましょう。
◎タンパク質が豊富で低カロリーな中華料理
- バンバンジー
- エビチリ など
食べても痩せる?おすすめの中華料理のレシピ4選
自炊派の人におすすめ!ダイエット中でも安心して食べられる中華料理レシピを紹介していきます。
鶏胸肉で簡単に♪棒棒鶏&手作りごまダレ
鶏胸肉を使ったヘルシーなバンバンジーです。ごま味噌タレは本格的な味ですが、家にある調味料で簡単に作れます。
レシピはこちらから。
簡単★酢鶏
酢豚ならぬ酢鶏!豚肉を鶏肉に代えることでヘルシーに仕上がります。鶏胸肉を使えばさらに低カロリーに。
レシピはこちらから。
中華の前菜《きゅうりと黒木耳のあえもの》
きゅうりとキクラゲを使ったシンプルな和え物。低カロリーなので、あと一品欲しい時やおつまみにおすすめです。包丁不要で火も一切使いません。
レシピはこちらから。
鶏挽きでヘルシー麻婆豆腐
鶏ひき肉を使ったヘルシーな麻婆豆腐。椎茸も入っていてボリューム満点です。油の量などを調整すれば、さらにヘルシーに仕上がりますよ。
レシピはこちらから。
ダイエット中の中華料理は一工夫が大切
「上海料理」「広東料理」「北京料理」「四川料理」
・中華料理が太る原因
「油を多く使う」「カロリーが高い」「食べ過ぎる」「脂質が高い」「単品メニューになりやすい」
・中華料理を食べても太らない方法
「食べすぎない」「一汁三菜を心がける」「カロリーダウンの工夫をする」
・ダイエット中におすすめの中華料理メニュー
「八宝菜」「回鍋肉」「青椒肉絲」「青菜の炒めもの」「バンバンジー」「エビチリ」
中華料理は油をたっぷりと使う料理が多く、どうしてもカロリーが高くなりがちです。しかも脂質×糖質の組み合わせが多いのも大きな特徴!何も考えずに食べていたら太るリスクが高い料理です。
ダイエット中に食べたい場合はメニュー選びや作り方を工夫してみましょう。油を減らす、食材を変更するなど、ちょっとした工夫で大幅なカロリーダウンが可能となります。