美容や健康のためには、体脂肪率はとても重要なものです。
今回は、男性女性それぞれの体脂肪率の平均や標準、計算方法、減らす方法などについて詳しくご紹介していきます。
この記事の目次
体脂肪率とは
始めに、体脂肪に関する基礎知識を紹介していきます。
体脂肪率=脂肪の重さ
体脂肪率とは、全体重のうち体脂肪が占める割合のことです。ダイエット中は体重ばかり気にする人が多いですが、体脂肪が減らないと本当のダイエット性向とは言えません。
体脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪の2つに分類されます。
◎内臓脂肪と皮下脂肪の違いは?
- 内臓脂肪・・・内臓の周りにつく脂肪のこと。生活習慣病のリスクを高める。
- 皮下脂肪・・・皮膚の下につく脂肪のこと。体型が崩れる原因となる。
BMIとは何が違うの?
ダイエット経験者なら一度は聞いたことがあるであろうBMIという指標。自分の肥満度を知る上で大切な指標なのですが、BMIと体脂肪率はどう違うのでしょうか。
BMIとは「Body Mass Index」の略で、身長と体重から体型・肥満度をおおまかに評価するための値です。
引用:BMIとは?肥満度の指標
自分の身長・体重から簡単に肥満度を知ることができるのがBMIです。BMIの計算方法は以下の通り。
日本肥満学会では、BMI22を標準体重としています。18.5未満を低体重、25以上が肥満となります。
BMIは身長が高いほど数値が大きくなるというデメリットがあります。身長と体重のみから計算するため、筋肉量や体脂肪率は全く考慮されていません。BMIで正確な肥満度を測るのには限界があるのです。
体脂肪率は実際の体脂肪を踏まえた上で計算するので、より正確な肥満度を知ることができます。
体脂肪の役割について
「体脂肪=悪者」というイメージを持っていませんか?確かに体脂肪率(特に内臓脂肪)が高いと、生活習慣病を引き起こす原因となってしまいます。しかし体脂肪が全て悪いというわけではありません!体脂肪には以下のような役割があります。
◎体脂肪の主な役割
- 体温調節
- エネルギーの蓄積
- 女性ホルモンを正常に保つ
- 内臓の保護 など
体脂肪は女性らしい体を保つために重要な働きをしています。体脂肪率が低すぎると、月経不順などのリスクが高まるので注意が必要です。
体脂肪率の計算方法・測定方法
自分の体脂肪率を知るためにはどうすればいいの?
体脂肪率の計算式
体脂肪率を知るための計算式は以下の通りです。
上の計算式を見ても分かるように、体脂肪率は体脂肪の重さが分からないと計算できません。自分で体脂肪の重さを測ることは不可能ですよね…。
体脂肪率の測定方法
体脂肪率を測る方法はいくつかありますが、体脂肪計を使うのが一般的です。市販の体脂肪計は、体に微弱の電流を流す「生体インピーダンス法」がほとんど。金属部に乗るタイプと両手で機械を持つタイプがあります。
市販の体脂肪計では正確な数値が算出しにくいというデメリットがあります。しかし、誰でも気軽に大体の体脂肪率を知ることができるのは嬉しいですよね!
【あなたは標準?平均的?】体脂肪率の基準値(男性女性別)
体脂肪率の基準値を性別・年齢ごとにまとめていきます。参考にしてみてください。
女性の基準値
女性の体脂肪率の基準値は以下の通りです。
年齢 | 痩せ | 標準(-) | 標準(+) | 軽肥満 | 肥満 |
~14歳 | ~14% | 15~24% | 25~33% | 34~37% | 38%~ |
15~17歳 | ~17% | 18~26% | 27~35% | 36~39% | 40%~ |
18~39歳 | ~20% | 21~27% | 28~34% | 35~39% | 40%~ |
40~59歳 | ~21% | 22~28% | 29~35% | 36~40% | 41%~ |
60歳以上 | ~22% | 23~29% | 30~36% | 37~41% | 42%~ |
男性の基準値
男性の体脂肪率の基準値は以下の通りです。
年齢 | 痩せ | 標準(-) | 標準(+) | 軽肥満 | 肥満 |
~14歳 | ~6% | 7~15% | 16~24% | 25~29% | 30%~ |
15~17歳 | ~7% | 8~15% | 16~23% | 24~27% | 28%~ |
18~39歳 | ~10% | 11~16% | 17~21% | 22~26% | 27%~ |
40~59歳 | ~11% | 12~17% | 18~22% | 23~27% | 28%~ |
60歳以上 | ~13% | 14~19% | 20~24% | 25~29% | 30%~ |
女性のほうが体脂肪率が高い理由
基準値を見ても分かるように、女性のほうが体脂肪率が高くなってます。これは、女性ホルモンの影響によって体脂肪を溜め込みやすくなっているためです。
妊娠・出産の際にエネルギー不足にならないように、主に皮下脂肪を蓄えていきます。赤ちゃんが育つ子宮を守ったり、骨盤周りを冷やさないためというメリットも。
男女の体格差が出てくるのは思春期以降です。女性は思春期以降から丸みを帯びた体型へと変わっていきます。男性よりも体脂肪率が高いのはごく自然なこと!神経質になりすぎる必要はありません。
体脂肪率「肥満」と「痩せすぎ」それぞれのデメリット
さきほどの表で、軽肥満以上もしくは痩せに該当してしまった人は注意が必要です。体脂肪率が高すぎても、逆に低すぎても体に良くありません。それぞれのデメリットを紹介していきます。
肥満のデメリット
体脂肪率が高いことのデメリットは以下の通りです。
◎体脂肪率が高いと・・・
- 見た目が気になる
- 生活習慣病のリスクが上がる
- 睡眠時無呼吸症候群になりやすい
- 痛や関節痛になりやすい など
まずは、多くの人が気になる見た目の問題です。皮下脂肪が多くなると、腕や脚などにも脂肪がつきやすくなりどうしてもだらしない体型に…。
しかし、もっと深刻なのは内臓脂肪型肥満タイプの人です。
内臓脂肪型肥満は、腹腔内の腸間膜などに脂肪が過剰に蓄積しているタイプの肥満で、下半身よりもウェストまわりが大きくなるその体型から「リンゴ型肥満」とも呼ばれます。男性に多く見られるのも特徴です。
引用:e-ヘルスネット
内臓脂肪型肥満は、糖尿病・高血圧・脳梗塞などの病気のリスクを高めてしまいます。内臓脂肪型肥満の場合、体重はそれほど重くなかったり見た目では判断できないことがあるので注意しましょう。
痩せすぎのデメリット
女性(18~39歳)の場合、体脂肪率が20%以下になると「痩せ」となります。体脂肪率は低ければ低いほど良い、というものではありません!特に女性の場合、痩せすぎによって様々なデメリットが生まれます。
◎体脂肪率が低すぎると・・・
- 月経不順や早発性閉経のリスクが高まる
- 不妊症のリスクが高まる
- 風邪を引きやすくなる
- 疲れやすくなる
体脂肪は女性ホルモンと深い関わりがあります。極端に体脂肪率が低いと、ホルモンバランスが崩れて月経不順や不妊のリスクを高めるので注意しましょう。免疫が落ちることで風邪を引きやすくなる可能性も…。
男女ともに、ある程度の体脂肪率があったほうが病気のリスクが減ります。アスリートなど特殊なケースを除いては、標準内の体脂肪率をキープすることをおすすめします。
体脂肪を減らす3つの方法
「高すぎる体脂肪をどうにかしたい!」「メタボから脱却したい」
そんな人は以下のような方法を試してみましょう。
軽めの食事制限をする
体脂肪率を減らす方法は、大きく分けて食事制限と運動の2つです。まずは食事制限から取り組んでみましょう。運動よりも食事制限を行ったほうが効率よく体脂肪を減らせるからです。
体脂肪率1kgは7,200kcalに相当します。
体脂肪1Kg=脂肪800g+水分200g
脂肪1g当たりのカロリー:9Kcal/g
脂肪800g=800(g)×9(Kcal/g)=7200Kcal
⇒体脂肪1Kg=7200Kcal
引用:痩せTECH
つまり体脂肪1kgを減らすためには7,200kcal消費する必要があるということ。10日で1kg減量するためには、1日720kcalずつ消費していかなくてはいけません。
運動で毎日720kcalを消費するのは大変なことですよね。もちろん運動も大切ですが、食事制限を行ったほうが効率的ということです!
- ◎食事制限のポイント
3食バランスよく食べる
炭水化物(糖質)を少なめにする
たんぱく質をしっかりと摂取する
野菜を多めに食べる
間食はなるべくしない
極端に摂取カロリーを減らすダイエットはNGです。体調を崩したり、代謝が落ちて痩せにくい体になるリスクがあります。
有酸素運動を行う
もちろん運動も重要!体脂肪を燃やすのに効果的な運動は有酸素運動です。
十分な呼吸を確保しながらできる運動のことです。継続的に組織や細胞に酸素を供給することにより脂肪燃焼効果を上げる全身運動です。中軽度の歩行、ジョギングや水泳などが代表的な運動で 20分程度続けて行うことにより、脂肪が燃焼し始めます。
引用:コトバンク
ウォーキング・軽めのジョギング・水泳などが有酸素運動に該当します。特におすすめなのがウォーキングです。ウォーキングなら特別な道具がいらず、運動が苦手な人でも気軽に始めることができます。
有酸素運動は20分以上続けることがポイントです。運動開始から20分程度は血中の脂肪をエネルギー源としますが、20分過ぎからは皮下脂肪や内臓脂肪が燃え始めます。
筋トレを行う
可能であれば筋トレも行いましょう。食事制限などによるダイエットを行うと、体に必要な筋肉まで落ちてしまう可能性が高いからです。
ダイエットによって体重が5kg減った場合、5kgのうちほとんどが筋肉だった…というケースが少なくありません。これでは体脂肪率が改善したとは言えませんよね。筋トレを行うことで、筋肉量をキープして体脂肪の燃焼を促すことができます。
筋肉をつけることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体になるというメリットもあります。
基礎代謝(きそたいしゃ)とは、何もせずじっとしていても、生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動で必要なエネルギーのこと。
引用:wikipedia
基礎代謝のうち、約20%を筋肉が消費しています。つまり、筋肉量が増えることで多少の代謝アップが期待できるということ!代謝が上がることで消費カロリーが増え、体脂肪が燃えやすい体になります。
体脂肪率を減らすレシピ3選
体脂肪率を減らしたい人におすすめのレシピを紹介していきます。どれも簡単で美味しいので是非作ってみてください。
体脂肪に効く♥林檎とキウイのスムージー
タンパク質分解酵素が入ったキウイ×食物繊維豊富なりんご。カラフルで美味しいスムージーです。忙しい朝食にもおすすめ!牛乳をプラスしても美味しくいただけます。
レシピはこちらから。
鶏胸肉の舞茸バルマヨ炒め
ダイエット効果が注目されている舞茸×低カロリーな鶏胸肉。バルサミコ酢とマヨネーズなどで味付けするので濃厚な仕上がり!たんぱく質もしっかりとれますよ。マヨネーズはカロリーハーフタイプのものを使用しています。
レシピはこちらから。
体脂肪減るしーヘルシーお好み焼き
ダイエット中に粉ものが食べたくなった時におすすめのレシピ。豆腐やこんにゃくを使ったヘルシーなお好み焼きです。フワフワとした食感が癖になります。食物繊維たっぷりなのも嬉しい!
マヨネーズを低カロリータイプのものにすれば、さらにヘルシーに仕上がりますよ!
レシピはこちらから。
体脂肪率についてのまとめ
・体脂肪率が高いデメリット
「見た目が気になる」「生活習慣病のリスクが上がる」「睡眠時無呼吸症候群になりやすい」「関節痛になりやすい」
・体脂肪率が低いデメリット
「月経不順や早発性閉経のリスクが高まる」「不妊症のリスクが高まる」「風邪を引きやすくなる」「疲れやすくなる」
・体脂肪を減らす方法
「軽めの食事制限をする」「有酸素運動」「筋トレ」
ダイエットというと、どうしても体重にばかり関心がいきがち。しかし、どんなに体重が落ちても体脂肪が減っていなければあまり意味がありません。体脂肪率率が高いと、生活習慣病になるリスクも上がるので注意しましょう。
一方で体脂肪率が低すぎても問題があります。特に女性は月経不順や不妊症になるリスクが高まるので注意してください。体脂肪率は「標準」の範囲内に収めることをおすすめします。
あなたも今日から体脂肪率を意識してみませんか?体脂肪率を意識した生活を送り、健康で美しい体を目指しましょう!